クリステル=アディール 12
「エメラルダと隣国のタリア王国との間に未開拓、つまり広大な森ですね。私達はその森の中間あたりに向かいます。」
「森の名前は、エリザベートの森と呼ばれており、原始に誕生した妖精の名前をつけています。」
ここから、その森まで地図を見ると
日帰りでは無理そうな距離だった。
私は、生まれてからずっと屋敷でしか暮らしたことがないため
こんなに長い距離を歩けるか少し不安になった。
前世でも、満員電車に揺られてることしか覚えておらず、運動らしいものは皆無だった記憶がある。
「あの…森までは歩きですか?」
「ああ、お嬢様には歩くのは無理か…一緒に行くのは難しいんじゃないのか?森までの道が狭いから馬車も使えないぞ。」
え、もしかして置いていかれちゃうのかしら…
「…わ、わたしだっていけます!根性と気合いでなんとかします!」
そう口にした瞬間、周りのみんながくすくすと笑い出した。
「えっ?えっ?」
「お前、面白いな。本当に引きこもってた貴族のお嬢様か?気合いと根性って…」
ライアーは、お腹をおえながら、笑い出した。
「先に説明するべきでしたね。森へは魔法転送でいきます。先行して1人だけ先にいってもらう必要がありますが、日帰りで行くことが可能です。」
「そのためのライアー君なのよ。」
「転送魔法が使える騎士は、あまりいないからな。俺が先行して現地にいく。」
ライアーはクリステルに
白い真珠のような石がついているピアスを渡した。
「これは?」
「転送装置よ。ライアー君の魔力が込められているわ。耳に付けておいて。その石は、転送に必要なの。」
ダスト様とメレイカ様も、
形は違うがそれぞれ石を身につけている。




