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四日目-24


お金がなくなってきたのか、おばさんは働きに出ていった。

けどある日、わたしはおじさんに髪の毛を掴まれて言われた。

近づいた顔からはお酒の臭いが凄くて臭かった。

わたしを引き取ったのは養育費が出るからだって。

けど少なすぎて足りないっていきなり顔を殴られた。

疫病神の子供ってお腹を蹴られた。

役立たずだって壁に頭を打ち付けられた。

凄く痛かった。

鼻血が出て奥歯がじんじんと痛んだ。

それからおじさんは毎日わたしを殴ったり蹴ったりしてきた。

怖くて隠れても、引きずり出されて床に叩き付けられたりもした。

わたしがどれだけ泣いて赦しを乞いてもそれはやまなかった。

馬に賭けるお金もなくなった、仕事も上手くいかないって毎日イライラをわたしにぶつけてきた。

酷いときは学校を休むくらいだった。

もう足音が聴こえるだけで怖くて怖くて、毎日部屋の角で震えていた。


ある日学校へ行ったときに先生から体中にできた痣のことを聞かれた。

けどおじさんが怖かったから何でもないって言い通した。

先生はしつこかったけど、わたしも絶対に言わなかった。


そんな地獄のような日々が続くと思っていたら、ある日わたしが家に帰るとおばさんが青ざめた顔をして紙切れを持って立っていた。

わたしがどうしたの?って聞くと、おじさんは逃げたって言っていた。

大きな借金ってものを抱えたまま。

怖かったおじさんがいなくなったから、わたしは人知れず安心していた。


けどわたしはその日から学校に行けなくなった。

いつも一人ぼっちだったけど、唯一落ち着ける場所だったところ。居場所。

給食費とか教材とか文房具を買うお金もないから、行くなっておばさんに言われて部屋に閉じ込められた。

それは自分の意思じゃない『登校拒否』というものだった。


毎日パンの耳とかを食べて、テレビも何もない部屋で過ごす生活が続いた。

おばさんは働き詰めのせいか、毎日疲れきった様子でほとんど話すこともなかった。

けどたまにわたしの様子を見に先生が訪ねて来ると、凄い顔で追い返していた。

それはわたしを隠すかのように。


わたしの世界はたった四畳の部屋だけになった。


毎日同じパンの耳を食べて、ぼーっとして寝る。

何もない部屋。

わたしの気を紛らわしてくれるものは、今はもう学年の違う教科書だけだった。

退屈で仕方のないときはそれを読む。

ただその繰り返し。

けれどあの怖くてたまらなかったおじさんがいなくなったから、この生活にまだ耐えられていたのかもしれない。

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