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四日目-5


え?眠っている…間。

そういえば何でここの違和感に気付かなかったんだろう…。

僕らは眠っていた。そして目覚めたときに全員この体験が始まっているんだ。

先輩の言った例え…それは決して当てずっぽうじゃないのかも…。

確かに僕らは同じ日時、時間にこの現象が始まっている。

それも全員目覚めてからだ。

眠っている間に起きた事は一切、誰一人として知らない。

例えその間に何かが起こっていたとしても。だからこそ気付けなかったのだけれど。

その間に誰かが僕らを擬似的な町に連れてきて、この体験をさせているのだとしたら。もしも眠らされていたのなら気付かないはず…。


「…いや、それでも説明が付かない事だらけだ」


「うん?」


どれもこれもが現実的じゃない。

この町で起こった事件は全部が全部現実とは掛け離れた出来事ばかりだった。

もし町…いや、世界が映像で造られたものだとしても、説明出来ない事だらけ。


「えい…ぞう?映像!?」


僕はその時はっと気付いた。

閃くようなものじゃない。それは霧が晴れたかのような。

バラバラだったパズルのピースが…少しだけ合致した気がした。


「先輩!不可解な事を書き留めたノート…あれ見せて貰ってもいいですか?」


「ん、構わないが。よし取って来てやる」


「すみません、お願いします」


先輩は学校のどこかに置いてあるノートを取りに走って行った。


「映像…映像…」


僕は考えた結論が頭から抜け切らないようにブツブツと呟く。

そうこうしているうちに先輩がノートを持って戻ってきた。


「ほら。…何か掴めそうなのか?」


「はい、まだ仮説程度ですけど。とりあえずノートを…」


僕は先輩からノートを受け取り、最初のページから見て回った。

そこには今まで起こった出来事の数々が書き残されている。

勿論僕しか知らない出来事なんかはまだ記載されてないけれど、そういったものも統合して考えて行くとますます繋がりを見せてきた。

僕の思い浮かべていたキーワードが事件全てに繋がり、信憑性を見出してきた。


(…やっぱりそうだ)


ようやくこの世界の謎が解けてきた気がする。

後は確かめるだけだ。

けれど、もしこれが本当の…現実なのだとしたら僕らは…。


「先輩、大分分かりましたよ。この町で起きていた不可解な謎の全貌が」


「本当なのか!それは何なんだ!」


「まだ仮説の段階なので…それが本当か試してみたいと思ってます。この推測が間違っていないのなら…その時話します。まだ確証がないですから…」


「試す…か。でも具体的に何をする気なんだ?」


「先輩に一つお願いがあるんですけど、いいでしょうか?」


「ああ…俺で出来ることなら喜んで協力する!」


「そうですね…先輩は部室のロッカーに私物など置いてありますか?」


「ん?そりゃあるだろうが…」


僕の言っている意味が分からず、先輩は不思議な顔で聞き返してくる。

当然だ。僕にだってまだ結論付けられるものでもないのだから。

僕一人でも確かめられる術はあるけれど、二人一緒に確かめれば意味がない。

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