絹のシャツを着た女
加藤和彦以降は、と言うか同時進行で、稲垣潤一関係の楽曲をつくった方の音楽を聴いていました。ただ、どうしても(ご本人には失礼ですが)マイナーなので困っております。楽曲は非常に好きなのですが、多分売れるタイミングがことごとくはずれてしまっているのだと思っています。この方の「アルゴ」とか「アリア」とか「ニューヨークスタイル」とか、ぜひ多くの人に聞いてほしいですね。ポール・マッカートニーやエリック・カルメンの楽曲もいいんだけれど、やっぱりご本人のオリジナルが良いのですよ。
加藤和彦の世界2のつもりです。表題はこの歌を初めて聞いた時から20年ほど後、アルバム『うたかたのオペラ』収録時の題名になりますが、そもそも当時、この歌が「お帰りなさい、秋のテーマ」と呼ばれていたことは気がつきませんでした。「わっかっれにゆれーたーしんじゅのくびかざり」。わあ、ヨーロッパっぽいとは思ったものですが。なんせ「ふりむくひとみは、すみれいろ」ですからね。当時何となく聞いていたけれど、改めて聴くと、加藤和彦の音楽はもとより、細君たる安井かずみの詩のセンスが光り輝いて(私目線)います。『うたかたのオペラ』は東芝EMIからCDで発売されたものを最初購入しましたので、後に某所で古レコードを買って聞いた時の違和感は半端なかったですね。ものの本とか誰かのレビューなどでは、「ルムバ・アメリカン」の冒頭がおかしいとか、佐藤奈々子の声が消されているのでおかしいとかいろいろ言われてましたが、私にとってはこのCD版こそが『うたかたのオペラ』。逆にオリジナル音源の方が違和感たっぷり、となるわけです。同じことは『パパ・ヘミングウェイ』にも言えます。甘く感じるボーカルは無くてもいいなと思っております。少数派かもしれませんが。とにもかくにも、これに『ベル・エキセントリック」を加えた三枚のCDを、『ボレロ・カリフォルニア』を購入した数年後に、今は無き仙台市のダイエー4階(あれ、5階だったかな)にあったレコード屋(もう当時はCD屋と呼ぶべきだったか)で購入したのでした。その後SONYの廉価CD,CD選書として『あの頃、マリーローランサン』と『ヴェネチア』が出まして、当然のごとく入手したわけです。この2枚、どちらももれなく名盤ですけど、特に『ヴェネチア』の方の1曲、「真夜中のバレリーナ」はナムコの名作ゲーム「クインティ」に登場する「バレリーナ」を思わせて、一人でうけてました。戯けものですな。でもこれらの作品が、一般にはあまりに知られていないのが悲しくなります。判る方には当然のようにわかるんですけどね。まあもっとも、私もたまたま知って、すっかり取り込まれた口ではありますが。
まあ、そういった経緯で色々作品を追っているうちに、初期のアルバムも東芝EMIから発売されて、こちらの4枚も即入手しました。でも安井かずみさんの作詞は3枚目の『それから先のことは...』からなんですよね。特にミカさんには思い入れも無いのでサディスティック・ミカバンドは中古CD買っただけですね。桐島かれんはもっと思い入れないので、新しいのは無視。フォークルの新作もうっちゃりました。『和幸』は、今なら欲しいかな。でも『ヨーロッパ三部作ベストセレクション』は、買おうと思ったのにいつの間にか販売終了してやんの。人間、思い立った時が買い時です。ちなみに古い方のアルバムもいい歌はそろっています。ただ、どうしても加藤ー安井ラインが好きで聴いているので、やっぱり「シンガプーラ」とか「ガーディニア」が好きですね。後は「二度目の冬」とか「淋しい歌のつくり方」かな。でも「家をつくるなら」はCMソングで耳慣れていて良かったと思いました。松山猛さんの作詞です。「タヌキ」も好きだけれど。タヌキにゃ金時計ですね。やっぱり。
それで、その頃に『マルタの鷹』を中古で入手しまして。その辺からかなり聴くものが保守的に、と言うか偏食気味になりまして、好きな歌をDATに落としてずっとカーステレオで聴いていました。カラオケ用にレンタルしてくるのは変わらなかったけれど、それも2005年頃まで。後は何事も面倒になってました。厭世的とでも言うのか、いや、そんなかっこよく聞こえるものではないな。無気力状態とでも言おうか、いやこれでもいい言い方だな。さぼっている感覚、これが正しいか。とにかく何事につけやる気が出ない時間が長かったですね。このあたりから今日まで、歌謡曲何て考えてもいなかったし。もう本当に、何が歌謡曲雑感なんだか。とりあえずここ数年の暑さがどこに行ったんだというような夜の涼しさです。何かはおるものでも着ようかな。
思わず自分で暗くしかけた文章をどうしようかと変な終わりにしてしまいました。まだまだ書きたいことは終わってないので、3もいつか書こうと思います。拓郎とのデュエット「純情」についても書きたいし。




