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追放されたけど、最弱スキル〈修繕〉で辺境スローライフ満喫します  作者: 妙原奇天


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第30話 王都からの召集 ― 修繕士に課される新たな使命

 村の復興が進み、ようやく人々の笑顔が戻ってきた頃。

 朝靄の中、一騎の馬が土煙をあげて村へ駆け込んできた。


「王都からの急報だ!」

 騎士が馬から飛び降り、息を切らせながら広場に集まった人々へ声を張り上げた。


 その表情は険しく、ただならぬ事態を告げていた。


「修繕士リオン殿!」

 騎士が僕を見つけ、巻物を差し出す。

「これは陛下より直々の召集状。至急、王都へ戻られよとの命です!」


 村人たちがどよめいた。

「またリオンさんを……?」

「今度は何が起きたんだ……」


 僕は巻物を受け取り、封を切った。

 そこには王の署名とともに、厳しい文言が記されていた。


『修繕士リオン、速やかに王都へ参上せよ。

 他国の影は深まり、王国の未来を左右する試練が迫っている』


「リオン……」

 ロイが小さく呼びかけた。

 僕は巻物を握り締め、深く息を吸った。


「……分かりました。行きます」


 村人たちの視線が、一斉に僕に注がれる。

 寂しげな目、心配そうな顔、そして誇らしげな笑み。


「リオンさん、行ってきてください!」

「私たちはもう大丈夫。昨日だって一緒に戦えたんですから!」

「だから……帰ってきてね」


 その言葉に、胸が熱くなる。


 出立の準備を終え、村の門を出るとき。

 アークレアが背後から低く告げた。


「主。王都の呼び声は、戦乱の兆しに等しい」


「……そうだろうな。でも、避けては通れない。

 この村を守るためにも、僕は国の中枢と向き合わなきゃならないんだ」


 巨人の赤い瞳が静かに輝き、無言の承認を示した。


 村人たちの声援を背に、僕は再び王都へと馬車を進めた。

 あの安らぎの日々は一時のもの――けれど、胸に残る灯は消えない。


(必ず守る。この村も、王国も。修繕の力で、僕にできる限りのすべてを)


 王都からの召集は、新たな戦いの始まりを告げていた。

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