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カラスと商人
むかしむかし、ある砂漠の国に貧しい商人に飼われている一羽のカラスがいた。
ある時、仕事に失敗した商人はカラスに食事も与えることも出来なくなってしまった。
商人はカラスに餌を買うために町外れで見つけた死体から赤い宝石のついたネックレスを盗んで心優しき王女に「これは幸せを呼ぶネックレスでございます。」と嘘を吐いて売った金でカラスに食事を与えた。
しかし、貧しい商人の姿を見て哀れに思った王女は頻繁に商人を王宮に呼んで品物を買ってくれるようになった。そんな優しく慈悲深い王女に死体から盗ったものを売ったことを商人は激しく後悔し「私はなんてことをしたのだろう。」と涙を溢し、王女に自分の愚かな行いを正直に話すことを決心した。
カラスは商人の目を盗み、一羽で王宮に出向き王女に「自分のために商人は盗品を売ってしまった。罰を与えるならば私にお与えください。」と正直に話した。
王女はそれを聞いてカラスと商人の絆の強さに心を打たれたが、臣下が激怒しカラスを殺してしまった。
王女は亡骸を綺麗な棺に入れて自ら商人に送り届けて涙を流して商人に頭を下げた。
その後、王都の広場に商人とカラスの銅像をたてて、命を懸けて互いを守る勇気と絆を国民たちは未来永劫讃えている。




