湖の決闘
「………ここは?」
「目が覚めたか?紫サソリに毒食らわされたんだ。」
「……こんな湖ありましたか?」
「ここはどうやらコウテイの湖って言うらしい。つっても、私もランダムテレポートで来たから詳しくは知らないけどな。何ならここが他国の可能性もある。」
2人の前にはだだっ広い湖が広がっていた。
「魔力は……良かった、影響はないようですね。」
「毒っていうのは初めてだな。森に住んでるけど、そんなん見たことないぞ?どう?痛かった?」
「痛いというか、熱いですね。腕が溶けるかと思いましたよ。」
「すんごい声あげてたもんな。」
「ーーーーーーッ!!!」
リーニンの顔が赤くなる。どうやら気にしていたようだ。
「そうですよ!昨日の続きと行きましょうか!召喚………は置いといて、今回は実力でやりますよ!」
「やる気か!?やるなら受けるぞ!」
湖で二人が向かい合う。
「ここで決着を付けてやりますよ。」
「望むところだ!負けても吠え面かくなよ?」
湖に投げられた石が着水した。
「ファイア!」
「スパーク!」
『エラー。』
尚、二人のメダルは魔力切れでうんともすんとも言わなかった。
「……魔力回復してからにしましょうか。」
「……そーだな。」
結局、二人の魔法使いは魔力回復のために友達のように糖分を取っていた。
「お?それ何だ?」
「ミルクチョコレートですよ!糖分回復には持って来い!携帯も楽だし、価格も安い!」
「へー。」
「そういう貴方こそ、その糖分の暴力みたいなのは何ですか?」
「クリームドーナツだ!何で皆これを暴力扱いするんだ?」
「そりゃしますよ……もうクリーム何滴も垂れてますし。湖ってのも良いものですねー。今度ここにピクニックに来ましょうかね。」
「そりゃいいな!あれ?何で私こんなに仲良く話してるんだ?」
「本当ですよ……そろそろ魔力も回復した事ですし、改めてやりましょうか!」
リーニンがメダルを取り出したが、突然湖から謎の触手が伸びてきて、メダルを奪った。
「何するんですか!それは私のメダルですよ!」
「いいえ、それは私の。」
『リヴァイアサン!』
水中から現れた巨大な龍。上には怪物が3人乗っていた。
「ねぇねぇ、僕あの赤い方を殺りたい!」
「落ち着け、どの道殺すのはそっちだ。」
「何も殺さなくていいじゃない。お嬢ちゃん?痛い目に遭いたくなければ、そのメダルを渡して?」
「渡す訳ありませんよ!大体、貴方達さっきの蠍の仲間ですね!?」
「あら、ジットとはもう会ったのね。」
「一緒にするんじゃねぇ!俺達はあんな奴とは格が違ぇ!俺達は上級色だ!紫なんかと一緒にすんな!」
「それは……失礼しました。ですが、やっぱり貴方達には渡しません!」
「渡すとか渡さないとかの話じゃないの。これは命令よ。メダルを大人しく渡しなさい。リヴァイアサン、殺って。」
リヴァイアサンの放った水のレーザーは、リーニンの腕に当たる寸前で避けられた。
手からメダルを離すのを代償として。
結果、メダルは青い怪物の触手に奪われてしまった。
「あら、意外とあっさり。」
「あ、僕のメダル!」
「俺のもあるな。てか、白いのと黒いのは何だ?」
「返してください!それは私が見つけたんです!」
「見つけたのは貴方。持ち主は私たち。」
リヴァイアサンが水中に去る。
「待て!何だか知らないけど、悪巧みなら阻止させてもらう!スパーク!」
電撃が水中に潜ろうとしたリヴァイアサンに直撃し、そのメダルは粉々に割れた。
「貴方、結構いい攻撃を使えるのね。」
「僕にやらせてよ、ますます興味が出てきた。」
緑色の怪物が消滅寸前のリヴァイアサンから飛び降り、長い爪を出して襲いかかった。
「ちょっ!早!」
「僕の強さはスピードだからね。ほら、次行くよ!」
緑色の怪物の足がバッタの様に伸び、インシャの腹をえぐった。
「ゴホッ!やるじゃないか。でもまだいけるぜ。」
「へぇー!魔法使いってのはメダルがないと技が撃てないんだ。ならもういいや。ただの人間とやってもつまらないし。」
「待て!まだ撃てるぞ!スパー……」
スパークのメダルは真っ二つに割れていた。
「だからさ、僕の強さはスピードだよ。それに、僕は足と手を自由に入れ替えられるからね。さっきの攻撃でメダルを割らせてもらったよ。」
「そんなの反則ですよ!見てられません、ファイア!」
リーニンから放たれた炎は、緑色の怪物に当たったものの、怪物は傷一つついていなかった。
「もう良いよ!帰ろう、テレポート出して!」
「はいはい。」
『テレポート!』
「待ちなさ……」
一瞬でリーニンの懐に蹴りを入れ、緑色の怪物はファイアのメダルを破壊した。
「だからもういいんだって。黙っててくれる?あ、僕もテレポート!」
テレポートにより、怪物達は消え去ってしまった。
「さっきの奴らのせいで魔力残ってねぇや……」
「私もです……もう10分くらい歩きましたよ……」
魔力切れによりテレポートが使えず、仕方なく湖近くの森の中を歩いていた。もう夜中近い。
「一日中戦ってたんですね……そりゃ魔力もつきますよ。」
「おい、何か明るくないか?」
インシャが指さすと、森の中で明るさを放つ場所を見つけた。
「丁度いいですね…今晩はあそこで泊めて貰いましょう……朝には魔力が回復しているはず……インシャ?どうしたんですか?」
そう、インシャにはここに心当たりがあった。
「なぁ、多分あそこ、私が居候してる古道具屋だ。」
「えぇぇぇぇ!!?じゃあめちゃめちゃ近所じゃないですか!」
徒歩10分の近所に湖があったことも驚くが、何で今まで分からなかったんだろう?
「ヒビキー、聞いてくれよ!今日変な色した化け物に襲われて……」
インシャがドアを開けると、球体の飛行物体が突然飛び出してきた。
「ビピー!誰ダ!誰ダ!ここに来たのは誰ダ!」
「な…何じゃコイツ!?」
インシャは思い出した、ヒビキ・セアックも大概であった事を…………
次回はバトル描写ありません。
後、白と黒のメダルは返されました。




