マナタイトと紫のメダル
「ねぇ、そう言えばジットは?」
緑の怪物が赤い怪物に問う。
「知るか。ここにはいなかったぞ。」
「どうやらあっちで好き勝手やってるらしいわ。」
青い怪物が取り出した水晶玉には、紫の怪物が映っていた。その怪物は、右腕が蠍の尾のようになっていた。
「あの野郎、抜け駆けしやがった!」
「まぁ仕方ないよ。それより、こっちもそろそろ動かないと。」
「それで、その魔法使いがでかい牛を操っていたと。」
魔道具屋では、インシャがヒビキに昨日の事を話していた。
「そうなんだよ、妙に禍々しい赤いメダルだった。ここに置いてあっても、誰も触りたくないだろうぜ。」
「おそらく、それはミノタウロスだね。古代神話の怪物で、二つの大剣を持ったでかい牛だよ。」
ヒビキがその絵を見せた。
「こいつ、昨日戦ったやつだ!ってかあいつ…こいつを何度もけしかけてくるんじゃ………」
「いんや、魔獣のメダルは容量が大きいからね。一度倒したら、メダルは耐えきれずに割れるよ。」
「なら良かった…………。」
「ともかく、君は今日やる事があったんじゃないのかい?新しいマナタイトが手に入りそうとか。」
「そうだった!教えてくれて有難うなヒビキ!じゃあ行ってくる!!」
インシャは箒と傘で、アイテム屋に向かっていった。
「間に合え!何としてもアレは手に入れる!」
「いいや、あのマナタイトを買うのは私です!」
インシャに並走する魔法使いがいた。
「お前誰だ!?」
「私を誰だと気にしてくれるんですね!ならその隙にマナタイトは頂いて行きますよ!」
「あ!おいマナタイトは貴重なんだ!」
二人が競い合っていると、店からアナウンスが聞こえてきた。
「マナタイト!残り1点となります!」
二人が向かい合った。
「「買うのは私だーーーーッ!!!!!」」
「おっ、こんな所にマナタイトがあるじゃねぇか。転売したら高値で売れるかな!?」
二人の魔法使いが派手にずっこけた。
「散々でしたね………あ、水要りま………………」
「あ、有難うな!こっちの方こそ、塩分チャージ要るか…………」
よく見るとその魔法使いはリーニン・フィアスターであった。
「貴方は昨日の!!一度ならず二度までも!何ですか!ストーカーですか!?」
「それはこっちの台詞だこのドチビ!それより、あのメダルをさっさと捨てろ!昨日みたいな化け物が山ほどいたら、流石の私でも対処は出来ない!」
「それは良いことを聞きましたね?では私の魔力が溜まったら、今度二体同時召喚でもやってみますかね?」
「何だと!?昨日の続きだ!杖を出せ!」
二人がいがみ合っているのを、誰かが見ていた。
あの紫色の怪物である。
怪物の右腕が蠍の尾に変形し、それが勢いよくリーニンの方に伸びた。
そして、その拍子にリーニンが持っていたメダルが辺りに散らばった。
「あ、何で!」
「手伝おうか?」
「あ、良いんですか?お願いします。」
「良いわけ無いだろ!」
蠍の尾が思いっきり叩きつけられた。
そして、紫色の怪物がその中の紫のメダルを拾った。
「ゲノラ……おい小娘、何処でこれを拾った!」
怪物がリーニンに問いかける。
「何処で拾おうが勝手でしょう?それより、人の物を奪うのはもっと重罪ですよ!返さないのなら力尽くで!」
リーニンがメダルを向けて、怪物に言う
「止めとけ。加減は出来ないぞ。」
怪物の右腕の先端から毒が放たれ、リーニンの右腕に直撃し、取り出そうとしたメダルを溶かした。
「っ〆]」@||+:[,…000ーーーッ!!!」
声にならない悲鳴を上げるリーニンを横目に、怪物がメダルを回収する。
「おい!そもそもお前は誰だ!てか何者だ!人間じゃあないだろ!?」
「……私の名はジット。見ての通り、人間じゃあない。かつて弾圧された魔族と人間が契約したことによって融合、新たに生まれた新しい命!それこそ、我々魔人!!!まぁ、魔獣の親戚みたいな感じだな。」
ジットは紫色のメダルを全て拾い、リーニンに言った。
「残りは自分でやってもらうからな。精々取られないようにしとけ!」
ジットは残りのメダルには目もくれず、スーツ姿の紫髪の人間の姿へ変わり、去っていった。
「おい待て!………とか言ってる場合じゃないな。大丈夫か!?おい!」
インシャはリーニンを箒の後ろに乗せ、毒の治療のために湖へ飛んでいった。
急 展 開
という訳で散々怪物言いましたが、そいつらは魔人でしたとさ。じゃあイカれたメンバーを紹介するぜ!
赤 エラァ
緑 グレル
青 メザー
紫 ジット
その他にも色々居ますが、取り敢えず今はこんな所。
それでは、マジックフォースはまだまだ続く!
当面の間はジット君とのメダル争奪戦が続きます。




