表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/234

47.わたしの入院生活①

今日はもう帰るように伝えて、わたしは自分の体の中へ戻った。


その時、兄が

『資格試験前だから、1週間くらい来れないから』

とわたしへ言う。


わたしは、また外の世界を見ることが出来ないのかーと思いながらも、

『頑張ってねー』

と返した。


兄が

『ありがと』

と言った後、


『あ……帰りに看護師さんに声掛けるから、それまでしっかり出してスッキリしてな』

と親指を立てる。


わたしが何か言おうとして顔を向けると、兄は悲しそうに笑って病室を出て行った。


『あんな顔されたら、何も言えないじゃん……』

そうぼそっと呟いて、わたしはため息をついた。


しばらくすると看護師さんが病室へ来て、わたしのオムツを交換してくれた。


『早めに気づいて連絡してもらえて良かった。時間が経つと、皮膚にもあんまり良くないからね』


そう言われたけど、目の前で出すのは流石に恥ずかしいんだよなー。


交換してもらうのもそうだけど、拘束されてるのも地味につらい。

下手に動くと、皮膚が突っ張る感じがして怖いし、無理すると裂けそうな感覚もある。


兄は、出来る範囲でオシャレをしようとは言っていたけど、その“出来る範囲”がわからない。


やっぱり傷跡は残るんだろうなー。

どのくらい残るのかもわからないし……。


わたし、結婚とか出来るのかな。


わたしのことを受け入れて、

この家のことも理解してくれて、

しかも傷跡まで受け入れてくれる人。


……なかなかハードル高くない?


飛び越えられないなら潜るかーとか思って、

ふと兄のことが頭をよぎる。


実の兄じゃなくて従兄妹だから、ギリセーフ……なのか?


学生生活で忙しいはずなのに、この頻度でお見舞いに来てくれてるし、

もしかして少しくらい脈が……


……無いな。

うん、無い。


あのおっぱいのありさですら、兄の心は揺さぶれてなかった。

いや、あれだけ物理的に揺れてたのに心は微動だにしないって。


それに、今まで兄の中で見てきた記憶の中に、

わたしへ向ける恋愛感情みたいなものは無かった。


仮に万が一、

わたしが兄の気を引けたとしても、

今度は、まり姉とありさの戦いに参戦するのか?


しかも、

誰かが失敗して出来た隙間に入り込むみたいな感じで?


……無理無理。


そもそも、目の前で脱糞したわたしを見ても平然としてるような相手に、

どうやって女として意識させるんだよ。


現実的じゃないし、

出来ないし、

やりたくもない。


……というか、

そもそもの原因を作ったと言っても過言じゃないお父さんは、転勤中で帰ってこないし。


お母さんに探りを入れるしかないのかな……。


あーもう。


早く誰か、お見舞い来てくれないかなー。

ご意見 ご感想 よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ