表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
212/235

210. 兄が見ている世界 —大晦日とお正月⑤—

しばらくすると、まり姉とありさが盛り付けた料理が、テーブルいっぱいに並んだ。


二人も席に着き、兄を含めた三人で乾杯をする。


ありさがグラスを持ち上げ、

『今日、私も連れてきてくれてありがとね。まりちゃん、あっくん、これからも三人ずーっと一緒にいようね。乾杯!』

と笑顔を向ける。


まり姉と兄も、

『乾杯!』

と応え、グラスを軽く合わせた。


まり姉とありさは、モリモリと美味しそうに料理を頬張る。


そんな二人の食べっぷりを、兄は幸せそうに眺めながら、

『まりちゃんもありちゃんも、美味しそうに食べてくれて嬉しいよ。』

と微笑む。


ありさは上機嫌で、

『ふふーん! めーっちゃ、おいしー。最高だよ!』

と夢中で食べ続けた。


しばらくすると、まり姉がデザートを手に取り、

『私は今日、このくらいにしておこうかな〜。』

と呟く。


すると、ありさは笑いながら、

『まりちゃん、可愛い子ぶらなくて大丈夫だよー。私もあっくんも、アホになったまりちゃん知ってるんだから、遠慮する必要ないって!』

とからかう。


まり姉はため息をつき、

『最近、お母さんとゆりに、この情報が筒抜けなんだよね。』

と軽く兄を睨んだ。


それを見たありさがニヤリと笑う。

『あらら、あっくん。まりちゃんのお母さんと妹ちゃんに情報リークしてたんだ。』


さらに兄の顔をじっと見つめ、

『あっくんのことだから、何か代わりの情報を貰ってるんでしょ?』

と探る。


兄は満足そうに頷く。

『まあねー。』


ありさはスプーンをくわえたまま首を傾げ、

『そんなに良い条件だったんだ〜。ねえ、どんな物を貰ったのか教えてよ。』

と可愛くお願いする。


兄は少し考え込み、

『んー、条件次第ならいいけど、無条件ではなぁ。』

と笑う。


すると、ありさは目を輝かせ、

『私にも交渉材料あるんだから!! 後で交渉しようよ!』

と乗り気になる。


まり姉は不思議そうな顔で、

『ありちゃん、ちょっと待って。何で交渉しようとしてるの?』

と尋ねる。


ありさは悪い笑みを浮かべ、

『えへへー。何だろうね。』

とはぐらかした後、


『だから、まりちゃん、いっぱい食べよーよ。』

とジェラートをスプーンですくい、まり姉の口へ運ぶ。


まり姉はジェラートを食べながら、

『たくさん食べたら、変な取り引きしない。』

とありさを見つめる。


ありさは肩をすくめ、

『私だけたくさん食べるのは何か恥ずかしいから、まりちゃんもいっぱい食べてくれるならねー。』

と笑う。


結局、二人はこれでもかというほど料理やデザートを平らげ、兄もその様子を嬉しそうに眺めながら、三人は仲良くホテルの部屋へ戻った。

ご意見 ご感想 よろしく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ