表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
153/232

151.兄が見ている世界 —引越し準備②—

まり姉を自動車学校へ送って行く途中、


ありさが、

『こっちの道、近道だから通ってみない?』

と兄へ提案した。


兄は、

『ありちゃん、いいね!』

と笑顔になり、細くてガタガタした道へ入っていった。


まり姉は、

『ちょっと! あっくん! ありちゃん!』

と声を上げる。


ありさは兄の隣で『すごーい!』とはしゃいでいる。


速度は全然出していないが、まり姉のお尻は限界だった。


まり姉が、

『あっくん!!』

と大きな声を出す。


すると兄は、

『任せとけ、この車は四駆だぞ!』

と自信満々に返事をした。


まり姉は諦めたように、

『ばか!四駆だから何なの!?』

と呆れた。


自動車学校へ到着すると、ありさと兄は満足そうな顔をしていた。


まり姉は優しい声で、

『あっくん、ありちゃん。こっち向いて!』

と呼びかける。


ありさと兄が素直に振り向くと、


まり姉は二人の頬を同時に引っ張った。


わたしには、若干、兄に対しての方が力が入っているように見える。

右側に兄がいて、利き手だからというだけではない気がした。


まり姉は、

『もうしないように!』

と注意した。


ありさと兄は、

『ごめんなさい。』

と素直に謝る。


まり姉は、

『もう!』

とこぼした後、笑顔になった。


そして、

『明日のお昼、迎えに来てくれるの待ってるね!』

と笑顔を見せると、まり姉はお尻を押さえながら車を降りた。


兄は、

『明日はありちゃんが後部座席ね!』

と当然のように告げた。


ありさは、

『ええ!!……』

と不満そうな声を出したが、

『はい。』

と小声で返事をした。


家への帰り道。


兄がありさへ、

『明日は部屋の寸法が分かったから、それぞれの家電の総額を調べようか。

家具や食器も、どのくらい必要で、いくらになるのか計算してみよう。』

と切り出した。


ありさは、

『うん!』

と元気に返事をした。


兄は続けて、

『礼金は不要みたいだけど、敷金の振り込みもしなくちゃだから、そろそろお金の準備をしないとね。』

と説明する。


すると、ありさは悲しそうな声で、

『はーい。』

と返事をした。


その日は、ありさを自宅まで送り届け、兄も帰宅した。


次の日のお昼。


兄はありさを迎えに行った後、まり姉を迎えに行った。


ありさは何も言わず、助手席をまり姉へ譲る。


まり姉は、

『もう気にしてないから。』

と苦笑した。


しかし、ありさと兄は、

『ごめんなさい。』

と言って深く頭を下げた。


まり姉は、

『よくできました。』

と満足そうに微笑む。


そして気持ちを切り替えるように、

『いくら必要かしっかり確認しに行こうか!』

と元気よく号令をかけた。


ありさと兄は笑顔になり、

『おー!』

と元気よく返事をした。

ご意見 ご感想 宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ