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神に抗いし者  作者: あbc
第一部 孤独な少年と能力
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35/40

最終話 神に抗う者

数日後、


神聖能力学園。


朝、


いつもの教室。


いつもの日常。


マイルたちは笑っていた。


しかし、


その裏側で。


世界は大きく動いていた。


⸻


神殿、


神は一人、


古い資料を開く。


そこには、


「神に抗いし者」


という能力名。


そして、


その歴代の能力者についての記録。


神は最後のページを見る。


「……」


そこには空白があった。


神はその空白を見つめる。


「ここだけは」


「まだ分からない」


神が知っているのは。


マイルが能力を選び取れること。


能力を複数扱えること。


そして、


その能力が成長していること。


だが、


なぜそこまで成長したのか。


なぜマイルが選ばれたのか。


それだけは、


神にも分からない。


「だからこそ」


神は立ち上がる。


「直接、確かめる」


⸻


一方、


朔夜。


朔夜は古い写真を見ていた。


そこには、


マイルの祖先。


そして、


その隣に立つ人物、


神。


まだ人間だった頃の神。


朔夜は写真を見つめる。


「お前の祖先と神は」


「かつて同じ場所にいた」


「そして」


写真を裏返す。


そこには古い文字。


『神に抗いし者は、神を否定する者にあらず』


朔夜は目を細める。


「……この続きがない」


何百年もの間、


一族が探してきた答え。


それは、


「神に抗いし者とは、一体何なのか」


⸻


そして、


学園。


マイルは一人、ノートを開いていた。


能力の記録。


身体強化。


水流操作。


結界生成。


火炎操作。


雷撃操作。


その全ての記録。


マイルはページをめくる。


「……」


自分の能力。


神に抗いし者。


その名前を見つめる。


「俺は……」


「何のために、この力を持ってるんだ?」


答えはない。


しかし、


神と朔夜は何かを知っている。


マイルの知らない何かを。


そして、


その二人は、


まったく違う理由で、


マイルを見ている。


⸻


夜、


神殿。


神は窓の外を見る。


「もうすぐだ」


⸻


同じ夜、


朔夜も夜空を見上げる。


「まだ早い」


⸻


そして、


学園では、


マイルが眠っている。


夢の中、


八歳の頃の記憶。


あの日、


自分の中にある「何か」を知った。


しかし、


今回は、


今までとは違う。


夢の中に、


知らない人物が立っていた。


「……誰?」


マイルが尋ねる。


男は答えない。


ただ、


マイルを見つめる。


そして、


一言だけ、


「お前は――」


「選ばれたんじゃない」


マイルの目が見開かれる。


「……?」


「受け継いだんだ」


その瞬間、


目が覚める。


「……!」


マイルはベッドから起き上がる。


胸が激しく鼓動している。


「夢……?」


窓の外を見る。


夜空、


星が輝いている。


マイルはしばらく黙っていた。


そして、


「……受け継いだ?」


その言葉だけが、


頭から離れなかった。


⸻


翌朝、


神聖能力学園。


いつもの朝、


光が笑う。


「おはよう、マイル!」


「おはよう」


蓮も声をかける。


「眠そうだな」


「ちょっと変な夢を見ただけ」


信徒もマイルを見る。


「夢……ですか?」


「うん」


マイルは笑う。


「大したことじゃないよ」


しかし、


信徒の表情が一瞬だけ変わる。


なぜなら、


神から聞いたことがあるからだ。


「マイルの血筋」


「神に抗いし者」


(この二つが何か関係している?)


しかし、


信徒は口にはしなかった。


⸻


その頃、


神殿。


神は一枚の資料を見ていた。


そこには、


マイルの名前。


神は静かに呟く。


「第一段階は終わった」


そして、


資料を閉じる。


「次は――」


「世界を動かす」


⸻


遠く離れた場所。、


朔夜は学園を見つめていた。


「マイル」


「ここから先は」


「もう、ただ見守っているだけでは済まない」


朔夜は歩き出す。


⸻


少年の日常は、


まだ続いていく。


だが、


その日常の裏側では、


神、


朔夜。


そして、


マイルの血筋に関わる者たちが、


それぞれの目的のために動き始めていた。


「神に抗いし者」


その本当の意味は、


まだ誰にも分からない。


しかし、


その答えへ向かう物語は、


ここから始まる。

本日を持って神に抗いし者第一部完結です!

ここまで読んでくださった方ありがとうございます。

第二部作成に伴い更新が遅れましたが、来週八月十四日(水曜日)からまた更新を再開する予定です!

感想などありましたらお待ちしてます!

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