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二人は一緒にメモを見る  作者: 今泉龍二
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 エリは言った。

「ねえ、メモを見せてもらってもいい?」

ユウタは言った。

「うん、いいよ」

エリは言った。

「メモを一緒に見てもらってもいい?」

「うん」

二人は一緒にユウタのメモを見る。


天ぷらのマジック

使っても

持たなくなった

結局は

急場しのぎ

○○がモデル

ソフト ガイド

○○っぽさ 集団

いつも通り

和える

なにかをとらえる

きつく

野菜の周りに

50年以内

カエルが新しい○○

石の時間

カエルも○○かも

ぱたんと

そこで使っとく

真ん中を選んで

ぶっ続け

それでも()める 

最近出た

小粋な

それを守っていくの

適度な

スプーンで野菜


 エリは言った。

「スプーンで野菜。スプーンで野菜をどうするの?」

ユウタは言った。

「野菜はなんだろう」

エリは言った。

「野菜はなに?」

「スプーンで野菜」

「野菜なんにする?」

「大根」

「大根にするの?」

「大根」

「大根にするの?」

「大根やめようか」

「大根やめるの?」

「大根じゃなくてなんだろう」

「大根じゃなくてなんにするの?」

「みんなでスプーンで一つのかぼちゃを運ぶ。みんなでスプーンで一つのかぼちゃを運ぶ競争ハロウィンで定着しないかな」

「定着しないよ。あんまり面白くなさそうだから」

「じゃあ違う野菜で、スプーンで野菜」

「スプーンで野菜、なんの野菜にする?」

「何人でスプーンでかぼちゃ運ぶんだろう」

「それ面白くなさそうだから違う野菜でスプーンで野菜考えて」

「ミネストローネ」

「ミネストローネは野菜じゃないよ」

「スプーンで野菜」

「野菜で考えてね」

とエリは冷たく言った。ユウタは言った。

「スプーンで野菜をダンスさせる」

「なんの野菜をダンスさせるの?」

「スプーンで回転させやすい野菜ってなんだろう」

「なんの野菜を回転させるの?」

「回転させやすかったら野菜じゃなくてもいいかも」

「スプーンで野菜じゃなくなったね」

「回転させる物の色が結構重要かも」

「野菜じゃなくなったんだ?」

 二人は一緒にユウタのメモを見る。


出来そうな

二メートル

○○にかかってる

エビが探す

巻き立てで

思い付く場所

半魚人に持たせる

()めるのに 

お母ちゃんの

くりぬかれた○○

とても強い

汗かいて

白い舞台

もう少し説明が必要

数しれず

機械的に

パパママフルーツ

近接

家静か

加減

入れかわった

もう終わりだな

届かない

取り戻す

これから入るから

取り除きたい

ぴかっ

全然進まない

どうくるおじさん

フード

二十円

受け取ると

奥行き

十し

ぴんと

面白いの一つ

二人でがんばった

鶏の胸

豊か

鬼喜び

お菓子

言う通り

味噌の線

そう手羽先

一センチか

凝る石

次のを

炊き立て炊き込みご飯

両方

パンタイミングが合わない

それだったらもっと○○か

よく考えた鳥

早く終わらして

よくぞ

どっちも持ってる

やぶれる

そのうち○○する

三日月の

取るの

四時の化け物


 エリは言った。

「四時の化け物。四時の化け物でなにか考えて」

ユウタは言った。

「四時の化け物で考えるの()めない?」

エリは言った。

「なんで止めたいの?」

「なんとなくだけど」

「ちょっとだけ考えてみて」

「午前四時」

「午前四時の化け物」

(ひざ)の皿がもの凄く頑丈」

「午前四時に膝の皿を使ってなにかするの?」

「膝の皿は使わないと思うけど」

「膝の皿がもの凄く頑丈な化け物が午前四時になにかするの?」

獣道(けものみち)は関係無いしな」

「獣道関係無い。午前四時にどこに居る?」

「午前四時に歩道を歩いてる」

「午前四時に歩道を歩いててどうなるの?」

「虫の妖怪が頭の後ろにぴったり飛んでついて来てる」

「すごく鬱陶(うっとう)しくない?膝の皿がもの凄く頑丈な化け物は気付いてないの?」

「気付いてるけど放って置いてる」

「頭の後ろの虫の妖怪はなにもしてこないの?」

「なにもしてこない。膝の皿がもの凄く頑丈な化け物はどこに行くんだろう」

「歩道を歩いてどこに行くの?」

「靴は履いてないと思うんだけど」

「裸足?裸足でどこに行くの?」

「城に行くのかな」

「虫の妖怪はずっと頭の後ろにぴったり飛んでついて来てるの?」

「ぴったり飛んでついて来てるかな」

「もう城に着くの?」

「城に着くのかなどうだろう」

「城に着く前になにかある?」

「カレーの匂いがする所を通るくらい」

「それで城に着くの?」

「城に着いてどうするんだろう」

「城に着いてなにかするの?」

「城の屋根をジャンプしていって最上階の屋根に行く」

「最上階の屋根に行ってなにかをするの?」

「頭の後ろに飛んでついて来た虫の妖怪が屋根のしゃちほこの上に行く」

「虫の妖怪はしゃちほこが気に入ったんだ?」

「多分そうかな」

「それで膝の皿がもの凄く頑丈な化け物は最上階の屋根でなにかするの?」

「朝日が見える前に最上階の屋根から地上におりるんだけど、その前になにかするのかな」

「朝日は見ないの?」

「朝日は見ないよ」

「なんで見ないの?」

「なんでって言われても、興味がないからじゃないの」

「朝日見たらいいのに」

「別に見なくてもいいと思うけど」

「ユウタは朝日見たくないの?」

「朝日を見て綺麗だと思ったことはあるけど、もう見たことあるから別に朝日見なくてもいいかな」

「そうかー」

「朝日が見える前に最上階の屋根でなにかするのかなー」

「最上階の屋根でなにをするの?」

「準備体操じゃないしな」

「準備体操ではないね。屋根をジャンプして来たくらいだから」

「最上階の屋根に座ってる」

「最上階の屋根に座ってなにしてるの?」

「膝の皿がホットプレートみたいに温度の調節ができて、その膝の皿でチーズをカリカリに焼いて最上階の屋根の上で食べる」

「膝の皿使うね。城の最上階の屋根の上でカリカリのチーズを食べるんだ?城の上で食べるといつもよりおいしいのかな」

「いつもと変わらなかった」

「なんか(さび)しいね」

「膝の皿がもの凄く頑丈な化け物は朝日が見える前に地上におりる」

「しゃちほこの上の虫の妖怪はどうするの?」

「そのまましゃちほこの上にいて朝日が見えたけど、朝日にたいしてなにも思わない」

「しゃちほこは気に入るけど朝日はどうでもいいんだ?」


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