クロックス登場
イングとフォダはベティ村に到着し、山の上に住む巨人の刀鍛冶、クロックスを探し始めた。
イングとフォダがベティ村に入ると、二人は村中に広がる大きな川や滝、そして美しい庭園を目にした。
二人は歩きながら、村人に尋ねてみることにした。
一人の男に近づき、イングが尋ねた。
—「クロックスはどこに住んでいますか?」
男は答えた。
—「山の上だ。あいつは刀鍛冶で、理由もなくたくさんの刀を作っている。」
そして男は続けた。
—「マガロンが俺たちを攻撃するつもりだと言っている。でも、そんなことを言う理由は何もないんだ。」
男は山のほうを見ながら言った。
—「どうやら頭がおかしいらしい……まったく、馬鹿な巨人だ。」
イングとフォダは山を見上げた。
イングが言った。
—「じゃあ、あそこにいるんだな。」
二人はクロックスのいる場所を目指して、山を登り始めた。
やがて、二人は手だけを使って山を登らなければならなくなった。
長い時間をかけて山を登り続け、ついに頂上へたどり着いた。
しかし、崖の端まで行こうとした瞬間、二人の手が滑った!
—「うわああああああ!」
二人は落下し始めた。
イングが叫んだ。
—「フォダァァァ!」
その瞬間、巨大な手が現れ、二人を落下する前に掴んだ。
二人の体は空中で止まった。
イングは自分たちを掴んでいる巨大な手を見た。
そして、ゆっくりと顔を上げた。
そこにいたのは、バロが話していた巨人、クロックスだった。
クロックスはイングとフォダを軽々と持ち上げ、地面に下ろした。
そして二人を見ながら言った。
—「お前たち、ここで何をしている?」
イングは驚きながら尋ねた。
—「あなたがクロックス?」
巨人は答えた。
—「そうだ。」
フォダは周囲を見回した。
そこには何十本もの刀が置かれていた。
フォダが言った。
—「じゃあ、あなたがこの刀を全部作っている刀鍛冶なんですね?」
クロックスは刀を見ながら答えた。
—「俺には終わらせなければならない仕事がある。」
そして、再び二人を見る。
—「だが、その前に……なぜここまで山を登ってきた?」
イングはクロックスをまっすぐ見て言った。
—「アダマンタインを持っていますか?」
クロックスの目が大きく見開かれた。
—「アダマンタインだと!? お前たち、アダマンタインを知っているのか?」
フォダが答えた。
—「はい。バロ先生から聞きました。でも、今は存在しないと言っていました。」
クロックスは二人をしばらく見つめた。
そして言った。
—「そうか……バロを知っているのか。サハリスに住んでいる、あの老人だな。」
さらに続けた。
—「昔、あいつが一度ここに来たことがある。その時、友人のティゼンのために刀を作った。」
フォダは周囲の刀を見ながら尋ねた。
—「じゃあ、ティゼンの刀を作ったのはあなたなんですか?」
クロックスは答えた。
—「そうだ。だが、俺が持っていたアダマンタインでは、もう一本の刀を作るには足りなかった。」
イングが尋ねた。
—「じゃあ……まだ残っていますか?」
イングはバロからもらった手袋を取り出し、クロックスに差し出した。
—「これをアダマンタインで覆ってもらえますか? 試験まであと12日しかありません。」
クロックスは手袋を受け取り、じっくりと調べた。
そして言った。
—「ああ、できる。」
イングは笑顔になった。
—「本当ですか?」
クロックスは答えた。
—「だが、二日かかる。」
イングはフォダを見てから、笑顔で言った。
—「それなら大丈夫! 試験の日までに間に合う。」
フォダが言った。
—「じゃあ、時間を無駄にするわけにはいかないな。」
クロックスはもう一度手袋を見ながら言った。
—「二日後に戻ってこい。」
イングはうなずいた。
—「分かりました。」
そしてイングとフォダは山を下りる準備を始めた。
その間、クロックスはその場に残り、手袋の作業を始めるのだった。
クロックスと出会った二人は、手袋をアダマンタインで加工してもらうことにした。試験まで残された時間は、あと12日!




