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【青嵐編】96:xx19年7月7日

2026GW中毎日更新致します。

良く晴れた夏の、日曜日。

普段であれば平日に比べいくらも出入りする学生の数の少ない大学内であるが

本日に関してはそうもいかない。


 「本日のプログラムはこちらで配布していまーす」

 「ピアノ専科は本日午後からです!

  開催場所は複数にまたがっていますのでプログラムをご確認くださーい!」


校門近くに設置された特設テントでは、

複数の学生が汗を流しながら声を張り上げている。

学生だけではなく、老若男女、さまざまな世代の人々が

冊子を片手に大学各所へと散っていく。


校門から出てすぐの場所には軽食を購入できるキッチンカーが並び、

飲み物や軽食などを購入していく人もいる。

大学内に入るとそれだけでどこからともなく心地よい音楽が聞こえ、

来場者の耳を早速楽しませてくれる。


本日は音楽学科による夏の定期演奏会、アウロラ・セレナーデ当日である。

前期に課題曲として出された学生たちが自身らのソロ演奏を発表する場だ。


音楽学科に所属する学生たちのうち、楽器奏者や声楽を志す学生は多い。

そんな学生たちが、大講堂や中講堂、体育館だけでなく、

各学棟の学生ホールや、カフェ、屋外の円形ステージなど、

各所に別れ自らの演奏を披露するのである。

今日一日は、朝から夕方まで、一日中、大学内のどこに行っても

学生たちの若々し音楽に身を投じることができる、まさに音楽の祭りとなる。


そんな中、乃亜は音楽棟の二階、しっかりと防音対応された一室にいた。

出番の1時間前になった学生はここで練習が可能となる。

そういった部屋はいくつか用意されており、

乃亜は一時間後の出番に備えてここで練習を始めていたのだ。


ほかにも学生は複数いる。

それぞれが真剣な表情で、自身の演奏の最終調整をしている。

乃亜も今ばかりは、他の学生のことを気にしていられない。


今日自分が演奏する曲の完成度は、自分ではまだ70点がいいところだったからだ。

練習しても、否、練習するたびに、

レッスンを受ける度に、なぜか完成度が下がっていく気がしていた。


ふう、と小さく息を吐き、呼吸を止め。ヴァイオリンを構える。


鼓膜を揺らすヴァイオリンの響き。

皮膚から、骨から、弦を押さえる指先から、弓を引く右手から、

ヴァイオリンの響き、旋律、振動、そういったものが身体の奥深くまで浸透していく。


思い出されるのは、入学し、最初のヴァイオリンレッスンの時間。


50代ほどの男性と、なぜか初老の男性の二人が乃亜の前に現れた。

若いほうの男性は乃亜にコンクールで演奏した曲を弾くようにと指示をした。

それに従い、ベートーベンのクロイツェルを演奏すると、

若い男性は目を丸くして唸った。

そして初老の男性は、愉快そうに笑った。


 「成程成程!これは驚いた!確かに事前にきいておった通りだ!」


呵々として笑い初老の男性はその場を離れたが、

翌週からその初老の男性、葉山悠仁教授が乃亜の担当講師となった。

その人のことは音楽学科入学の前、大学について調べているときに知った。

若いとき、海外のオーケストラに所属し輝かしいまでの実績を積み、

今はヴァイオリニストとしてはほぼ引退、

後進育成へとシフトし、今はこうして学生たちに指導を行っている。

しかし今でも海外のオーケストラや有名な音楽大学とは交流が続いているときく。


乃亜はそれを知って、ViewTubeなどで若い頃の演奏を聴いた。

痺れるほどの演奏に衝撃を受け、

思わず涙がこぼれたのは記憶に新しい。

それほどの衝撃を受けたのは、今でも憧れである月城晃の演奏以来だった。


そんな偉大な人が自分に指導をしてくれると言って、

最初のレッスンの冒頭は緊張でガチガチに固まっていた。

いっそ青ざめてさえいた乃亜を見て、葉山はくつくつと笑い

まずは一曲弾いてみるように言った、

短い曲が良いというので、先のコンクールで弾いた、

カッチーニのアヴェ・マリアを奏でた。


ヴァイオリンを弾くことでいくらか緊張は落ち着いた。

そんな乃亜に、葉山がしたのは姿勢の矯正だった。


水野の元でいくらも修正できていたと思っていたが、

葉山のいうそれはさらに細かなものだった。


 「その弓の持ち方……指の形、手首の角度、

  君は器用に、そして感覚的にこれまで弾きこなしてきたんだろう。

  だが、その『感覚』に頼りすぎている。

  もっと、身体の構造、物理的な効率を理解し、無駄を削ぎ落とさんとな」


 「もっとこう……そうだ、この指の角度で、

  弓の重みを弦に伝えれば、もっと楽に、もっと深い響きが出せるはずだ。

  君は、無意識のうちに力で補おうとしている部分がある」


 「姿勢はこう、すまんな、少し肩に触れるぞ。

  ……そう、この姿勢だ。常に身体の中心に。

  今も出来ていないとは言わんが、ごく僅かに重心からずれておる。

  演奏に集中する以前に、姿勢を意識しなさい」


本当に修正は角度で言えば5度もないほどのごくわずかなもの。

位置でいえば2,3センチ程度のもの。

しかしそれでも言われた通りに意識して奏でれば明らかに音の質が変わったことに驚いた。


 「そうだ。それでいい。

  無論、今までのが悪かったわけではない。それも一つの色だ。

  しかし、それを基準にしてはいけない。

  今のそれを基準とし、今までのそれは武器にしなさい」


そうして矯正をすすめられ、次のレッスンでは、

葉山は乃亜に前期課題曲として2曲の楽譜を手渡した。

2曲はそれぞれ、夏の定期演奏会であるアウロラ・セレナーデと、

前期の終わりに行われる実技試験にて発表しなければならない。

どの曲をどちらの場に選ぶかは自由だが、両方同じ曲は禁止だ。

乃亜は渡された楽譜を見て、目を点にした。


 「は、葉山先生……?!」

 「ふふふ、今の君にぴったりの課題曲だとも。

  まぁ、ちいと難しいかもしれんが、これしきこなしていかんとな」


飄々と言ってのける葉山に乃亜は愕然とした。


だがそれが課題だとして渡されたのだからやるほかない。

乃亜は毎日のようにそれらの曲と向き合う日々が始まった。

とはいえ、乃亜が演奏するのはそれだけではない。

オーケストラやアンサンブルの授業も同様に課題は存在している。


ずっと演奏だけしていればよいわけではなく、

座学としての講義も毎日ある。


大学に入り、乃亜は毎日毎日、音楽に触れ続ける日々を過ごすことになっていた。

それは今までの高校生活とはわけが違う。

ひたすらの音楽と向き合う日々だ。

ある日は音色そのものと、ある日は奏でながら、ある日はその理論と。

それらの日々は、経験したことがないほどに、

乃亜にとって、間違いなく楽しい毎日だった。


しかし、楽しいばかりではなかった。

特に葉山とのレッスンはあまりにも濃密で濃厚。

やればやるほどに自分の技巧や音色が深まり広がっていくのが分かる。

分かるからこそ、乃亜は徐々に、焦りを覚え始めていた。


 「どうしたね」

 「っ、い、いえ……!すみません!」


先日のレッスンにて、葉山がそれに気づいたようだった。

乃亜は慌てた。

貴重なレッスンの時間を無駄にしそうになっていることに気付いたのだから。

しかし、葉山は優しい顔で首を振る。


 「音楽家の多くは、その精神性に影響されるものだ。

  わしも、君もそうだ。

  なにか気がかりでもあるなら、話してみなさい。

  それもまた、君の師をしているわしの責務だ」


その優しい言葉に背中を押され、乃亜は口をひらいた。


 「……うまく、弾けないといいますか、

  自分の思い描いているものが、練習するほどに、遠のくような気がしているんです。

  先生のご指導を疑っているわけでは、もちろん、ありません。

  ただ……理想がどんどん、遠くなっていって、本当に出来ているのか……」


口にしたそれに、葉山は難しい顔でふむ、と顎をさすった。


 「それは、なんということはない、君の中の理想が、

  君が腕を上げる度にさらに高くなっていっているからだ」

 「え……」

 「当然じゃ、出来ることが増えるということは、

  今まで気づかなかったことに気付けるようになったということ。

  それゆえ、君の中の理想形が、

  一層精密で美しいものへと進化していっとるんだろう」


そういった考え方はしたことがなかった。

しかし理屈としては分かる。

乃亜は手に持つヴァイオリンを見た。

もし葉山のいうことがその通りであるならば、自分の技量は上がっているということだ。

とはいえ理屈として理解はできても、自分が上手くなっているとは思い難かった。


葉山はぽん、と乃亜の肩に手を置いた。


 「思うに君の中の理想は相当に高いものになっているだろう。

  そこにたどり着くには時間もかかるだろうし、努力も相当重ねなくばな。

  だがだからこそ、わしがいる。信じてみなさい」 

 「……はい」


肩に乗る手の力強さと言葉。

力強く笑うその表情には長い年月が刻まれた皺。

それらは確かに、乃亜の励ましとなり、乃亜は小さく微笑んで頷いた。


 「乃亜君」

 「はい」

 「君はどんなヴァイオリニストになりたいかね」

 「え……?」


はたとして葉山を見れば、彼はやわらかい笑みを浮かべ、

微笑ましそうに顎をさすっていた。


 「まだ数か月じゃが、君の指導をしてきて分かったが、

  君はなかなかに完璧主義だ。

  自分の中の理想形を追い求め、それに近づけぬと己の技術不足を嘆く。

  嘆きながらも藻掻き、足掻き、必死に練習して、一歩でも半歩でも近づこうとする。

  そして近づいては、また離れた理想に嘆いて、を繰り返す。

  それはまさに、優れた音楽家のそれじゃ。

  ……が、まだ君の中に、こういった演奏をしたい、という理想はあっても、

  こういったヴァイオリニストになりたい、という理想は見えていないのではないかね」

 「………」

 「もしかしたら君は、技術以上に、そういった自身を形成するものを

  先に求めたほうが、演奏面によい影響を与えるかもしれん。

  まだ若い君にそこまで求めるのは酷かもしれんが、少し考えてみるといい」


そうしてそのあとは通常のレッスンに戻ったが、

乃亜の頭の中には、葉山の言葉がこびりついて消えることはなかった。




葉山から指導を受けていた日々を思い返しながら、

乃亜は間もなく訪れる出番に備え弓を引く。


響くヴァイオリンの音色。

身体の奥の深い場所、

心の内側、

髪から足のつま先まで、

まるで血液のように身体を循環していく。


   " どんなヴァイオリニストになりたいかね "


ヴァイオリニストになる。

それは乃亜にとって、考えているようで、考えていないことだった。


ヴァイオリンを奏でることは楽しい。

音楽に触れ続ける日々もだ。

しかし、自分の歩く道の傍らにヴァイオリンがあった高校までとは異なる。

自分の道の中に、いつしかヴァイオリンは重なっていた。

その道の先にあるのは、ヴァイオリンで生きていくという道だ。

乃亜は気づいていたが、目を反らしていたことに、ようやく目を向けた。


 「ヴァイオリン専科の斉王さん、斉王乃亜さん!

  音楽棟1階ロビーのステージ袖お願いしまーす」

 「あ、はい」


誘導係と書かれた腕章をつけた学生に呼ばれ、

乃亜はヴァイオリンをもって部屋を出た。

防音のされている部屋を出ると、澄んだヴァイオリンの音色が聞こえる。

乃亜と同じ1年生が演奏しているのだ。


音楽学科棟のロビーは吹き抜けになっている。

出入口を正面に、その左右の壁はガラスになっておりロビーから外はよく見える。

吹き抜け沿いとなっている廊下を進み、階下のロビーの一角には

15cmほどの高さの台が設けられ、そこが簡易ステージとなっていた。

ふだんは学生が利用しているテーブルと椅子は別室に片づけられ、

出入りする多くの人が演奏している学生を立ち見で眺めている。


 「……あ」


その一角に、見慣れた姿が二人。

兄である静と、恋人の煉矢だった。

二人は学生の演奏を聴きながら、なにかを話しているようにも見える。

背の高い二人の姿は人混みの中でも見つけられた。


静は今日も研究棟に出ているらしいが、

合間を見て見に行くと言ってくれた。

煉矢もまたそうだ。

今日は休みだから必ず見に行くと。

二人の姿が近くにあることに、

乃亜は知らずうちにこもっていた肩の力が抜けたことに気付く。


そして静の隣の人物にも気づいた。

進藤創だ。


5月の学生マンションでの演奏会で、なにかひどく彼の琴線に触れたらしい。

だがましろや静が言っていたように、

講義などでは乃亜にとくに接触することはなかった。

彼は本当に、純粋に乃亜の音楽だけを求めているらしい。

そして、言葉の通り、今日こうして見学に来たらしい。


煉矢と創の二人が近くにいることになにかうすら寒いものを感じるが、

乃亜はそれを全力で打ち消して階下へと向かう。


今日の乃亜の衣装はコンクールなどで着ているドレスではない。

定例会においては、皆、上は白、下は黒、という色の指定だけがされた。

それに準じた服であれば、何でもよい。

乃亜は袖がすこしフリルになった白の半そでブラウスに、

黒のミモレ丈のスカートだ。


ステージ近くの衝立裏に設置された待機用の椅子に腰かける。

人のざわめきや、大学全体に広がるお祭りの雰囲気に少し緊張を感じながらも

なにかわくわくとしたものを感じる。

皆が音楽を楽しんでいる雰囲気が伝わってきているかもしれない。

自分と同じように、音楽を楽しむ雰囲気が。


ひとつ前の演奏者のヴァイオリンが終わる。

拍手がロビーに広がった。


 「続きまして、音楽学科1年、斉王乃亜さん。

  曲目は【J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン パルティータ第2番 ニ短調 より『シャコンヌ』】」


各演奏場所にて進行役を務めている演劇学科の学生がそう曲目を伝えると、

明らかに聞きに来ている来場者がざわついた。

乃亜はそれを気にしないようにしながらステージに向かう。

「一年生でしょ?」

「あの曲を?まだ前期ですよね?」

そのような動揺の声が聞こえながら、乃亜はステージ上で準備を進める。


 「このJ.S.バッハの「シャコンヌ」の通称で知られる曲は、

  無伴奏ヴァイオリン1本で演奏される、クラシック史上最も深く

  壮大な曲の一つと言われています。

  まるでオーケストラのような重厚な響き、いくつも歌声が絡み合うような、

  まさに奇跡のような一曲です。

  では、斉王さん、よろしくお願いします」


ごく簡単な曲の説明をし、司会はステージから降りた。

乃亜はヴァイオリンを構え、ひとつ、息を小さく吸い込み、止め、弓を引いた。


シャコンヌ。

その曲の深い響き、メロディアスながらも、暗い場所へと引き込まれるような畏怖。

目を閉じ、その"畏怖"を、乃亜は思い出していた。


あれは三年前。

乃亜にとってヴァイオリンは、自己証明の手段だった。

ヴァイオリンを弾いている時だけは、悍ましい記憶からは逃れられた。

ヴァイオリンを弾いている時だけは、自分が認められたような気がした。

ヴァイオリンを弾いている自分だけは、悪い子にならないと。

そしてその感覚は自分の意識していない部分でもそうだった。

今ならばわかる。

ヴァイオリンは自分の感情、心の表現そのものだった。

だがそれを当時の自分は分からず、

アメリカでの経験を経て、みずからそれを、模倣しようとしていた。


楽しく弾くということの意味が分からず、

楽しく弾いているときの自分を真似しようとした。

結果自分の心の声は音色に乗らず、ただ音符をたどっているだけ、表現力がないと酷評された。

その意味が理解できず、なにが足りないのかも分からず、

ただひたすらに技巧にすがり、無理な練習を重ね、

身体の悲鳴を無視し、さらに鞭を打ち、酷使し、

頭痛に耐え、冷や汗を拭い、痛みを押し殺し、否、押し殺せなくなった。


ヴァイオリンを持てなくなり、禁止され、自分の存在価値が消失したと本気で思った。

今会場に来てくれている兄を苦しませ、心配をかけ、迷惑をかけた。

煉矢に対しては、一方的に拒絶をした。

あのころの絶望は、未だかつてないものだ。


しかし、それでも、絶望から掬い上げられた。

光が差し込んだ。

両手いっぱいの愛を与えてくれた薬師、

寄り添い支えてくれたましろ、

心からの親愛で包み込んでくれた兄、

優しい言葉と共に、抱き締めてくれた、煉矢。


彼らからの想いが、光となって降り注ぎ、

自分は今もこうして、ヴァイオリンを奏でることができている。


   ___ヴァイオリンは私にとって、生きていていいと思える、唯一だった。


乃亜は目を閉じ、ただその音に身をゆだねる。

指先や弓を持つ右手だけでなく、

つま先から全身をもって奏でていくそれは、

心の深いところから、大きく声を張り上げるように、

音楽棟のロビー全体へと響いていく。

まるで音色に身体が溶けていくようだ。


身体も心も溶けこんだ音色に耳を傾ける群衆の中にいる、

愛する人のことを思い出す。


ただ、自分であることを証明するだけだったヴァイオリンに

変化があったのは、あの人の愛に応えたいと思ったからだ。


   ___……煉矢の傍にいていい自分に、なりたかった。


なにひとつ自信が持てない自分が唯一、少しは胸を張れると思うそれで、

彼の隣にいていいと思えるように、生まれて初めて、結果を求めた。


そしてそれは叶い、彼の隣に立つことができている。


   ___でも……ただ、立った、だけ。


大学に入り、兄の庇護下から少しだけ離れ、自分の世界が広がった。

元々分かっていたことではあるけれど、

自分の周りの人たちは、しっかりと将来を見据え、

それぞれに自分の足で立ち、未来に向かい、歩いている。


   " どんなヴァイオリニストになりたいかね "


再び思い出される葉山の言葉。

ヴァイオリニスト。


唯一の自己表現、自分であることの証明の手段だったヴァイオリン。

愛する人の隣に立つための、自分の唯一。


   ___ヴァイオリニストに、なれたら……。


少しは、敬愛する兄の妹として胸を張れるだろうか。

親愛なる友人の友として、肩を並べられるだろうか。

心から愛し愛してくれる彼と共に、歩いていけるだろうか。


   ___あの人たちに、愛を返せる、ヴァイオリニストになりたい。


心に宿った光が、雲間からゆっくりと光を差し込ませるように

ごく静かに弓が引かれ音がフェードアウトしていく。

その場は一瞬の沈黙の後、大きな拍手に包まれた。


青嵐編終了。

新しい場所、新しい友人、音楽漬けの毎日、自分への評価、広がっていく世界。そういった、乃亜にとって青々とした嵐の日々がテーマでした。

そうした嵐の果てに、乃亜が見つけた未来の光。引き続き、見守って下されば幸いです。


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★毎週木曜11:30・日曜19:00頃更新予定★

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★アルファポリスでも連載中★

https://www.alphapolis.co.jp/novel/598640359/12970664

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