【ユメイロワールド】
部屋を見渡す。青色に染められた半分の部屋とピンクに近い赤色に染められた部屋。
それぞれベッドと机、その上にタブレットらしきもの。ベッドの横にサイドテーブルがひとつずつ。
そしてハート型の全身鏡がふたつ。
部屋の半分同士が対になっているような状態だ。
「ねぇねぇ!ユウミさ、おもったんだけど、ここもしかして何してもいいかんじ!?」
「多分、そうだよね」
考えながら私は答えた。
まず、状況整理からしたいのだけれど、何故か、ユメちゃんと会ってからしか私は思い出せない。
そもそも私ってなんだっけ?
私はアイだ。
苗字は?
苗字ってなんだ?
ワタシって、ドンナヒトだっけ...?
ヒトってなんだっけ...?
混乱してきた。考えるのをやめたほうがいいのか...?
徐ろに私は机の上のタブレットを手に取った。
「ユメイロワールドへようこそ!」
デカデカと文字が出ている。タップしてみる。
「ここでの生活は自由です!貴方は今までの事を忘れて、自由に、幸せに、暮らしてゆくのです!良きユメイロライフを!」
この表示が終わってから、何やらアプリのようなものがいくつかある。
「お部屋大改造サービス」
「身なり整えサービス」
「お困り相談」
「おさいふ」
私がまず気になったのは「おさいふ」だった。開いてみる。
「ユメイロワールドへようこそ!記念に50000Skyをプレゼント致します!」
とのポップアップが出た。取り敢えず受け取っとく。何に使えるのか知らないけど....
そういえばこの部屋、時間が分からないな...タブレットにも時間表記はないし、時計もないし、窓がないから朝か昼か夜かすらも分からない。
どうやって生活するんだろう...?
生活...生活...ってなんだっけ、なんだか頭に出てきたけど分からなくなってきた、私は何を...?
時間ってなんだ....?ジカン?じかん...??
「アイちゃん、だいじょーび?」
ユウミが声をかけてくれた。
「ワタシ、この世界が分からなくて...」
つい本音が出てしまった。
「んー?ここは、まったーり好きに過ごしていいとこってユメちゃんいってた!」
「....ふあん?だいじょーび。ユウミも一緒だからね!ふひひ。」
その言葉に救われた気がした。
「ありがとう。ユウミ。一緒に好きなことしよっか。」
「うん、ふひひ。」
ユウミは無邪気に笑って見せた。
いつだってユウミの笑顔には私を癒す効果がある...
ふと気づいた、私にとっての神様って、ユメちゃんじゃなくてもっと身近に、、隣に.......




