↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
8/61

Ch.8 アブナイ魔女 その二

「なんでって、同じ水を飲み合った仲じゃん?もう恋人?もはや夫婦でしょ?」

魔女はそう言うとフォークを握って料理を食べ始めた。

「いや・・・ごめん・・・」

結城 克己は慌てて立ち去ろうとするも何かがそれを阻んだ。

「なんだこれ・・・」

結城 克己は腕についた青い光の紐を見る。

「魔法」

魔女は結城 克己を見て笑みながらそう言った。

「運命の青い糸。どう?ロマンチックじゃない?」

魔女は楽しそうに笑った。

「・・・」

結城 克己はお金を机の上にばら撒いた。

「勘弁してください!!」

結城 克己は机に頭を打ち付けるような勢いで頭を下げた。

「ダ~メ。もう君は私の夫なんだから」

魔女は結城 克己を見て笑んだ。

「ほら、お金しまって。お家帰るよ」

魔女は料理を食べ進める。


結城 克己は魔女に連れられて外に出た。

「あ、あのさ。せめて自己紹介しようぜ?俺、結城 克己っていうんだけどさ・・・」

結城 克己は魔女を呆れたように見る。

「私ロレッタ」

魔女ロレッタはルンルンで歩み続ける。

ロレッタに連れられた結城 克己は古い家についた。

ロレッタは元気よくドアを開ける。

「ママただいま~」

そんなロレッタを迎えたのはパイ皿だった。

「・・・」

結城 克己はロレッタの胸ぐらを掴んで怒鳴る老魔女を驚きながら見つめる。

「堪忍!堪忍したってや!!」

ロレッタは老魔女を見て泣きじゃくる。

「既視感・・・」

結城 克己は言葉を漏らす。

「あ?誰だい、あんた」

老魔女は結城 克己に問う。

「ゆ、結城 克己です」

結城 克己は恐る恐る答えた。

「・・・」

老魔女は結城 克己を見て少し動揺したように瞳を震わせる。

「ねぇ、ママ。ほら、運命の青い糸!この人、私の夫!これで私も立派な魔女だよね!」

ロレッタは青い光の紐を見せる。

「運命の糸は赤だよ」

老魔女は呆れたようにロレッタを見る。

「え!?」

ロレッタは焦りながら青い光の紐の色を変えようとする。

「お前、また他人様に迷惑をかけたね?」

「め、迷惑なんかじゃないよね~?同じ水を飲み合って同じ料理も食べたもんね~?」

ロレッタは冷や汗を垂らしながら結城 克己に問うた瞬間、パンッと金属音が鳴り響いた。

「そんなまじないを信じて愛を押し付けるバカがどこにいる!!」

凹んだパイ皿を持つ老魔女は痛そうに頭を押さえたロレッタに怒鳴る。

「ここです・・・」

ロレッタが手を上げると、老魔女が大きなため息をついた。

「うちの娘がご迷惑おかけしました」

老魔女は結城 克己に頭を下げる。

「いえいえ・・・」

結城 克己は苦笑いを浮かべる。

「お前も謝りな」

老魔女はロレッタを睨む。

「あーめんごめんご~」

ロレッタがへらへら笑った瞬間、老魔女のゲンコツがロレッタの頭に直撃した。

「誠に・・・申し訳ございませんでした・・・」

たんこぶをつけたロレッタは土下座する。

「待ちな」

結城 克己が逃げるように去ろうとしたその時、老魔女が呼び止めた。

「な、なんでしょうか?」

結城 克己は恐る恐る訊ねる。

「あんた、奇妙な匂いがするね」

「え、えぇ・・・っと・・・どのようなにおいでしょうか・・・」

結城 克己は困ったように言葉を漏らす。

「"死の匂い"だ」

「・・・」

結城 克己は老魔女の言葉に言葉を失い立ち尽くした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。