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Ch.7 アブナイ魔女

城を出た結城 克己は二日ほど集会所に居た。

何もかもが現代と違う異世界は、結城 克己にとって少々面倒な場所だった。

「無料の水は沸かさないと飲めない・・・そして、火種も薪も高い・・・ガスや灯油がないだけで世界がこんな不便になるなんて・・・」

結城 克己は水が入ったボトルを見つめる。

「金貨一枚・・・日本円で言ったら二十万そこそこ・・・どれだけ頑張っても一ヶ月しか生活できない。旅の前に仕事だな」

結城 克己は頭の中で雑に計算すると、水を机の上に残して仕事を探しに行った。

結城 克己は木こりの募集を受けると机に戻った。

「えッ!?ちょッ!?」

結城 克己は驚いて声を詰まらせる。

「ん~?」

結城 克己が置いていった水を飲んでいる小さな魔女は結城 克己を見た。

「あぁ、これ君の水?どうもありがと~」

ボトルを揺らす魔女は、生意気だが、舌足らずな愛らしさと愛嬌があって憎めない声でお礼を伝える。

(な、なんかアブナそうな子だ・・・関わらないでおこう・・・)

結城 克己は魔女から逃げるように去った。


結城 克己はまだ誰もいない木こりの現場に到着した。

「王朝歴千八百四十九年の・・・五月十八日だな」

結城 克己が木製の出勤表に文字を刻んでしばらくボーっと待っていると、ほっそりとした老人が続々と集まってきた。

「若いのが居るなんて珍しいな」

「その若さ、働く場所なんていくらでもあるだろうにもったいない」

木こりたちは結城 克己を珍しそうに見る。

「体を動かすのが好きなんですよね~」

結城 克己はそう話して笑った。

(魔法使えないから・・・他の仕事できないんです!!)

結城 克己は内心落ち込む。

結城 克己はボロボロの斧で木を切っていく。

手入れさせることなく酷使された斧は、木をまともに切れないほど刃が鈍っている。

結城 克己は全力で木を切り、一本倒して昼食を取り始めた。

「若者、随分と元気じゃな」

老人は水に浸した硬パンを固まったチーズと一緒に食べる。

「まぁ、若いんで」

結城 克己は老人を見て笑んだ。

「飯を食い終えたら丸太を分ける。その後、分けた丸太を荷車に乗せて加工場まで運ぶ」

「わかりました」

結城 克己は返事をすると袋から硬パンを取り出した。

(どこもこんなパンしかないんだな・・・柔らかいパン、米が食べたい・・・)

結城 克己は硬パンを食べる。

丸太を切り分けてヨボヨボのロバが引く荷車に乗せると丸太加工場に向かった。

丸太加工場に丸太を運び込むと報酬を受け取って仕事終了。

日給銀貨一枚、日本円で一万円前後。

稼げる仕事が欲しいと願いながら集会所で夕食を始めた。

「煮込み料理も飽きてきたけど、あの硬いパンを食うよりかは全然いいな」

結城 克己は牛すね肉の赤ワイン煮込みを食べる。

「あ~居た!」

結城 克己はこっちを指さす魔女を見て固まる。

(いやいや・・・こっちじゃないこっちじゃない。多分、後ろに仲間がいるんだ)

結城 克己は黙って食事を続ける。

「ねぇ、無視しないでよ」

魔女は結城 克己の向かいに座った。

「私にもちょうだい。お腹空いた」

魔女は結城 克己を見て微笑んだ。

「な、なんでだよ・・・」

結城 克己は魔女を見て声を漏らす。

アブナイ魔女(まじょ)編

ロレッタ

薬の臭いがする背が低い魔女。

なぜか変なおまじないを信じている。

本名はロレッタ・エイレス・オートン


老魔女(ろうまじょ)

とても年老いた魔女。

見た目に反して超絶バイオレンス。

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