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Ch.48 アブナイ秘境 その五

結城 克己たちは濃く、深く、力強い緑をかき分けて進み続ける。

そんな中、大きな雷鳴が轟いた。

「何か音がしたなのです」

ブローニャは足を止めて周りを見る。

「これは不味いな・・・」

克己が空に視線を送ったその時、凄まじい量の雨が降って来た。

「なんだこれ!」

「水が降ってきたぞ!!」

「どうなってやがる!!」

みんなが慌てる中、克己は冷静に指示を出す。

「隠れられる場所を探すぞ!暖かい気候とはいえ、体温は確実に下がる!」

克己の指示を聞いたブローニャたちは隠れられる場所を探す。

みんなで必死に緑の中を進んでいると、石工文明の遺跡を見つけた。

克己たちは石工文明の遺跡に避難した。

「はぁ・・・」

克己は服を絞って焚火の近くに立てかけた。

「うぅ・・・ビショビショなのです・・・」

ブローニャは焚火の近くに座った。

「まさか、水が降って来るなんてな」

「不思議なこともあるもんだ」

鍛冶師たちは服を絞る。

「込めた火薬はもう使い物にならない。分解して出せ」

克己はマスケット銃を分解する。

「はぁ・・・面倒だな・・・」

シェフたちは文句を言いながらマスケット銃を分解する。

「こういうことがあるからあの弾丸なんだな・・・」

克己はマスケット銃の中からしけって固まった火薬を掻きだした。

スコールは数十分程度で止み、再び南国の暑さが戻ってきた。

「こんなので使えなくなるなんて最悪だ。何とかしてくれよ」

シェフは鍛冶師たちに頼む。

「あぁ、何とかする」

「俺たちの技術が水なんかに負けて堪るかってんだ!」

鍛冶師たちは闘争心をメラメラと燃やす。

「今日はここで休もう。この遺跡も調べてみたい」

克己は雨水が溜まった金属のタンクを回収する。


一方、トリーナ率いる教会騎士団もスコールに襲われていた。

「クソ!最悪だ!!」

雨に打たれる教会騎士たちは疲れも忘れて全力でトリーナについていく。

「あそこに!」

トリーナの指示と共に教会騎士たちが大樹の中にある真っ暗な穴に飛び込んだ。

「はぁ~とんだ災難だ」

教会騎士たちは暗闇の中で壁代わりに手をついた最高級羽毛布団のような質感の何かで思わず顔を拭く。

「っていうか、何だこのフワフワ」

教会騎士は最高級羽毛布団のような質感の何かをポンポンサラサラ触りながら見上げた。

その時、雷鳴と共に辺りが白い光で照らされた。

「・・・」

白い光と共に姿を現したのは、シマエナガを百倍の大きさにしたようなモフモフという巨大な鳥だった。

「あ・・・すんませんッ・・・」

教会騎士はモフモフを見て冷や汗を垂らす。

「ヌンッ!」

モフモフが羽ばたいた瞬間、体に付着した水分が全て吹き飛ぶような感覚がトリーナたちを襲った。

「逃げろ!!」

トリーナたちは大樹の中にある穴を飛び出して再びスコールの中を走るのだった。

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