Ch.31 港とスイレン
この小説の主人公、結城 克己。
馬車で攫われ、魔女に追われ、集落娘と色々あり、再び馬車で攫われ、何ともアブナイ目に遭って来た彼が王宮で生活を始めて約半年が過ぎた。
異世界の生活にも慣れ、今ではもう立派な異世界住民だ。
そして、今日、結城 克己は正式な爵位を持った食料大臣になった。
「重い・・・劇とかゲームで見たことあったけど、これってこんなに重いんだな」
克己は身につけた式典用の正装を見て呟く。
「出会った時は旅人だったのに、今は立派な大臣だね」
キーリーは克己を見て笑む。
「そうだな」
克己は男爵のマントを片付けるキーリーを見て笑む。
「どこが立派だ」
ひょっこり顔を出したマデリンに克己は驚いた。
「髭・・・剃るなと言っておるだろうが」
マデリンは克己を不服そうに見つめる。
「髭を伸ばす習慣がなかったんだよ」
克己はマデリンを軽く受け流す。
「明日はミシカに出発ですか・・・大臣になって早々、重要なお仕事ですね」
キーリーは克己を見て笑む。
結城 克己はこれから巨大な漁港があるミシカ領に行く。
そこでやる仕事は、漁港で海産物を注文するという比較的簡単な仕事だ。
翌日、ロレッタ作の氷の魔道具を積んだミシカ行きの王宮専用馬車に乗った結城 克己を待っていたのは、武装したシスタートリーナだった。
(トリーナ・・・スイレン・・・)
克己はスイレンの花を模した鍔を付けた剣を見つめる。
「というか、王宮を離れて大丈夫なんですか?姫の冬休みも終わりますよ?」
克己はトリーナを見る。
「副長がおりますので」
トリーナは克己を見る。
「ミシカってどんな場所なんでしたっけ?」
「エメラルドグリーンの海がある領地です。イワシやエビ、貝などが獲れます」
「へぇ~」
(地中海の町って感じなのかな・・・?)
克己はトリーナを見つめる。
港とスイレン編
トリーナ
王立教会が抱える騎士団の団長。
スイレンの剣というチート武器を持っている。
本名はカトリーナ・ニーナ・スコデラリオ
マクスウェル
ミシカ領の港町の町長。
海のことはそこそこ知っていたりする。
超がつくほど屈強な男たち
色々な知識を持つ元海賊たち。
百キロくらいの荷物なら楽々運べる。




