Ch.26 アブナイ姫様リターンズ
王都に入った結城 克己は一人馬車から降りた。
「じゃあ、キーリーを任せました」
結城 克己は王たちを見て笑む。
「うむ」
王は結城 克己を見て返事した。
「絶対に来るんだぞ!?逃げたりしたらグーパンだからな!」
マデリンは西洋扇子で結城 克己を指す。
「わかったよ」
結城 克己はマデリンに手を振った。
マデリンたちと別れた結城 克己が向かったのは、ロレッタの家だった。
家のドアが開くと、ロレッタが飛び出してきた。
「ユウキ!会いに来てくれるなんて嬉しい!」
ロレッタは結城 克己に抱きついた。
「今、氷の魔道具作ってるんだって?」
結城 克己はロレッタを引き剥がす。
「うん、まだまだ試作段階だけどね」
ロレッタは結城 克己を作業部屋に案内した。
「おぉ!なんかメカニカル!!」
結城 克己は筒状の装置を見て目を輝かせる。
「最近、鋼鉄が手に入らなくてさ・・・困ってるんだよね」
ロレッタは困ったように筒状の装置を見る。
「金がないのか?」
結城 克己はロレッタを見る。
「お金はある」
「じゃあ、なんで?」
「ほら、鋼鉄って北の女皇の大領地と魔女の大領地しか作ってないじゃん?」
「あ、あぁ、うん」
「北の女皇の大領地は王国との直接取引を嫌ってるから直接は売ってくれないし、魔女の大領地は輸出に関する法律がめちゃくちゃ厳しいからムリゲーなんだよね~・・・」
ロレッタはため息をついた。
「北の女皇の大領地って、セルグニーナ何とか?」
「うん、そうそう。セルグニーナ・セーヴェルナヤ」
(ダメもとで手紙出してみるか)
結城 克己はそう考えて静かにうなずいた。
そして、半年後。
なんと、手紙の返事と共に無償で金属の板やネジなどが送られてきた。
(魔法を誰にでも使えるようにするという案は素晴らしいことだと思います。応援しております。マリア・ゴゼワ)
結城 克己が手紙を読んでいると、ロレッタが来た。
「ユウキ!できた!完成した!」
ロレッタは金属の筒を掲げた。
「お、さっそく使ってみてくれよ」
結城 克己は金属の筒を見て笑む。
「じゃあ、今日買ってきたエビをこう!!」
ロレッタは金属の筒の先端をエビに向けてボタンを押す。
すると、金属の先端から氷魔法が発射されてエビが一瞬で凍った。
「すげぇ!!これがあれば内陸の領地にも新鮮な魚を届けられるぞ!!」
結城 克己はカチコチに凍ったエビを見て目を輝かせる。




