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Ch.22 アブナイ二人旅 その六

結城 克己とキーリーを乗せた馬車はいくつかの領地で補給を行いながら走り続け、ブラント領を抜けた。

岩を削って作られた冷たく硬い百十八番道を通って百十九番道に入ると、他の馬車と会わなくなった。

「なんか・・・急に馬車いなくなったな・・・」

結城 克己は窓から外を見る。

「王宮馬車の列がミノリ領に入ったからですよ。今回は国王陛下が来てるって話ですからね」

運転手はそう話す。

「へぇ~」

結城 克己は静かに深いため息をつく。

「・・・」

キーリーは怪訝な表情を浮かべながら言葉を呑み込んだ。

馬車はミノリ領の関所で止まり、入領税を払った。

しかし、番人は馬車を通さなかった。

「待て!今は国王陛下の馬車が領内に入っている。各々、身分を証明できるものを出せ」

番人は運転手に命令する。

「お、お客さん・・・すみませんね。そういうことなんで、何かありますかね?」

運転手は結城 克己とキーリーに訊ねる。

「身分証明証か・・・仕事受ける時に書いた札でいいか?」

結城 克己は運転手に木の札を差し出した。

「こいつは使用人みたいなものだから勘弁してくれ」

「結構ですよね?」

運転手は木の札を差し出した。

番人は木の札を不服そうにひったくると確認する。

「・・・」

番人たちは顔を見合わせて小さくうなずく。

「よし、通れ!」

番人たちの命令と共に運転手は再び馬車を走らせた。

「嫌ですねぇ~・・・しばらくは抜けられそうにありませんよ・・・」

運転手は深いため息をついた。

「じゃあ、この辺の宿で泊まるか」

「宿の手配はあっしに任せてください」

結城 克己と運転手が話していると、複数発の火魔法が馬車に当たって馬車に火が付いた。

「なんだよ!チクショーめ!!」

運転手は暴れる馬を巧みに御す。

「囲め!逃がすな!」

ミノリ領軍の兵士たちが燃える馬車に次々と近づく。

「動くな!」

ミノリ領軍の兵士たちは運転手に魔法の杖を向ける。

「ヒィィィィ!!!!」

運転手は悲鳴を上げる。

「引きずり出せ」

ミノリ領軍の兵長の命令で馬車の扉を開けた兵士は悲鳴を上げながら吹き飛んだ。

「このクソったれがぁ!!」

結城 克己はブチギレながら馬車から飛び出した。

「あんたたち、何なのよ!!」

キーリーはミノリ領軍の兵士たちに怒鳴る。

「殺すなよ?必ず生け捕りにするんだ!」

ミノリ領軍の兵長が命令を出す間にミノリ領軍の兵士たちが次々と伸びて転がった。

「次はどいつだ!?オラァ!!」

結城 克己の威嚇にミノリ領軍の兵士たちは慄き、下がっていく。

「チッ・・・」

ミノリ領軍の兵長は俊敏に移動すると、キーリーの背後に回って首に腕を回した。

「おい、大人しくしろ。さもなくば、こいつの首が吹き飛ぶことになるぞ」

ミノリ領軍の兵長はキーリーの首に魔法の杖を突き立てた。

「悪党みたいな奴らだな・・・」

結城 克己はミノリ領軍の兵長に呆れたような視線を向ける。

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