Ch.12 アブナイ集落
エリウード湖に続く荒れ道を一日進んだ結城 克己は家が四軒ほどあるだけの集落についた。
疲れてへとへとな結城 克己は泊まれる場所を求めて家を訪ねていく。
「こんな姿勢ですみません・・・旅の者なんですが、一晩泊めていただけませんか?」
結城 克己は杖に体重をかけて負荷を逃がしながら話す。
「あぁ、部屋なら余っている。休んでいきな」
年老いた集落の長は結城 克己を見つめる。
「どうも、ありがとうございます」
結城 克己は年老いた集落の長に案内されて部屋に入った。
「あの・・・誰か住んでる部屋じゃ・・・」
結城 克己は部屋を見渡す。
「前に泊まった旅のお方が居たんですよ」
年老いた集落の長は結城 克己を見て笑む。
結城 克己は吸い込まれるようにベッドに倒れた。
「湖か・・・異世界だし、やっぱりマジカルなのかな」
結城 克己は湖を想像する。
「ちょ、誰!?」
土塗れの女性は結城 克己を見て少し乾いていて濁らずにまっすぐ突き抜けるしゃがれ声で驚きの言葉を発する。
「ここ、君の部屋?一階にいるおば・・・じゃなくてお姉さまに案内されたんだけど」
結城 克己は土塗れの女性を見る。
「おばあちゃんったらッ・・・」
土塗れの女性は文句を言いながら椅子に座った。
「あんた、旅の人?」
土塗れの女性は結城 克己を見る。
「まぁ、そう。名前は結城 克己。年齢は二十五歳」
結城 克己は土塗れの女性を見て笑んだ。
「ユウキ・・・ユウキはどこから来たの?」
(日本って言っても通じないしな・・・ここは)
結城 克己は考える。
「王都だよ」
そして、そう答えた。
「王都を出たの?どうして?」
土塗れの女性は不思議そうに問う。
「王都に居たって言っても何か定職についてたわけじゃないし、適当に暮らしてただけだからね」
結城 克己は土塗れの女性を見て笑んだ。
「王都の人ってみんなしっかりしてるのかと思ってた」
土塗れの女性はがっかりしたように言った。
「俺が変わってるだけだ。みんなしっかりしてる」
結城 克己はマデリンとロレッタを思い出すも、すぐに王とトリーナの思い出で上書きした。
「ねぇ、私のベッドで休むなら畑手伝ってよ」
土塗れの女性は結城 克己を見て笑んだ。
「わかった。手伝うよ」
「え・・・断らないの・・・?」
土塗れの女性は結城 克己の答えに驚く。
「断らないよ。むしろ手伝わせてくれ」
結城 克己は土塗れの女性に微笑む。
「そ、そう・・・」
アブナイ集落編
キーリー
小さな集落に住むビミョーに運が悪い子。
精神がとっても図太い頑張り屋さん。
本名はキーリー・エウ・マリーンズ




