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わんこ農園にようこそ! 〜スマホゲーム世界に転生した俺の愉快な日々〜  作者: 鳴神楓
第2章 わんこ農園の日常

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22.とうもろこし

第2部始めます。

時間は少し戻って、「18 炭水化物とゴムボール」の後、チビの妊娠出産前で、仲間はまだチビとダックの2人の時期からです。



「おっ、レベル上がった!

 おお、畑の作物増えてるぞ。

 これは……とうもろこし?」


 ウインドウの畑に植えられる種一覧に増えていたのは、緑の皮に包まれた剥きかけのとうもろこしのイラストだった。


「うーん……また炭水化物か……」


 自動で種を蒔き水をやりながら、俺はそうつぶやく。


 お米、小麦に続いての、とうもろこし。

 新作物はうれしいが、そろそろ畑らしい普通の野菜も欲しいところだ。


 農作業を続けていると、茎がニョキニョキ伸びて穂が出て実がなる。

 パンパンに膨らんだとうもろこしを収穫すると、例によって倉庫に送られた。


「あれ、夜に焼きとうもろこしとかにして食べたいな。

 そういえば、作物増えたからレシピも増えてるか?」


 スマホで確認すると、パン屋の新しいレシピに「コーンパン」が追加されていた。

 これでパンのバリエーションが増えるのは嬉しい。


 そこへ、ニワトリ小屋の作業をしていたチビが駆け寄ってきた。


「ポチさん!

 ショップの項目を見てみてください!

 新しい建物で『牛小屋』が作れるようになっていますよ!」

「えっ、マジで!?」


 驚いてスマホのショップ画面を開くと、確かに『牛小屋』の文字がある。


「じゃあ、さっそく牛小屋を建築……はいいけど、手が足りないな。

 牛が来たら、ずっと誰かがかかりきりになるだろうし、正直、そろそろ新しい仲間のわんこを呼びたいところだけど……」


 画面の召喚ボタンを確認してみるが、案の定「コインが足りません」と表示されてしまう。

 仲間を増やすには、まずはコインを貯める必要があった。


「チビ。

 牛小屋を建てたいから、牛小屋の建築とニワトリ小屋、どっちを担当したいかダックとふたりで相談して決めてくれるか?」

「分かりました!

 ダックと話し合って決めておきますね!」


 チビが元気に頷いてダックの元へ走っていくのを見送り、俺は腕まくりをした。


「よし、じゃあ俺は畑とおにぎり屋とパン屋……はさすがに厳しいな。

 様子見て、ニワトリ小屋と畑を交互にやってもらうか。

 まあ、とにかく掲示板の依頼をこなしまくるぞ!

 コインを貯めたいから、卵関連の依頼でもコインがたくさん稼げるやつはどんどんやっていこう!」


 牛小屋を建築しているトントンカンカンと賑やかな音を聞きながら、おにぎりを握り、パンを焼き、掲示板で高額コインが手に入る配達依頼を優先してペリカンに託していく。


「ポチ! 牛小屋が出来たぜ!」


 汗を流しながら作業に没頭していると、ダックが呼びに来た。


「お、ありがとう!

 よし、さっそくショップで牛を買うぞ!

 ダック、こっち変わってくれるか?

 おにぎり屋とパン屋で、在庫数が少ないアイテムを作ってくれればいいから」

「わかった、まかせとけ!」


 ダックに作業を代わってもらい、新しく出来た牛小屋に行く。

 ニワトリ小屋よりも大きな木造の小屋と、草が生えた広めの土地に、ショップで買った牛を出す。

 ぶち模様のホルスタインっぽい牛だから、牛乳が取れそうな予感がする。


「あーっ! とうもろこしって、牛のエサになるのか!」


 牛の世話をしようとして、俺はようやくそのことに気付いた。

 炭水化物ばかりだと文句を言っていたけれど、畜産のための飼料だったのだと思えば納得だ。


 購入した牛の世話をしていると、やがてのんびりとしたモーという鳴き声と共に、予想通り「牛乳」が生産された。

 なぜか1リットル牛乳パックに入った形で生産された牛乳は倉庫に入った。


「おおー、牛乳だ!

 冷えた牛乳が飲めるようになるのは最高だなー!」


 牛乳が取れて喜んだものの、ふと冷静になる。


「……待てよ。

 これ、牛乳も卵と同じで、バターとかチーズとか他の生産物の原料になりそうだな。

 浮かれて飲みすぎないで、ちゃんと節約しておかないと……!」


 モーというのんびりした鳴き声を聞きながら、俺はまた次の作業に取り掛かった。


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