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わんこ農園にようこそ! 〜スマホゲーム世界に転生した俺の愉快な日々〜  作者: 鳴神楓
第1章 わんこ農園にようこそ!

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15 家の中を確認

 家に入って、さっそく電気を点ける。


「あー、やっぱ電気があるっていいなー」


 まだ窓から日が差し込んでいるので、電気をつけなくてもそれなりに明るいけど、昨日の真っ暗な部屋のことを思うと、やはり明かりがあると安心感が違う。


「あれ? あんなのってあったっけ?」


 とりあえずスマホを充電しておこうとベッドに近づいた時、近くの床に見覚えのないものが増えているのに気付いた。

 平たくて小さいソファのようなそれは、どうやら犬ベッドのようだ。

 犬ベッドとしては大きめサイズのそれは大型犬用だろうか。

 チビたちのような小型犬なら並んで3、4匹は寝られそうだ。


 犬ベッドが増えたのは、きっとダックが仲間に増えたからだろう。

 もしかしたら仲間が増えるたびに家の中の設備が充実するシステムなのかもしれない。


 スマホを充電した後、キッチンに移動して持ってきたおにぎり弁当を置く。


「そういえば、IHコンロ使えるようになったんだから、お湯が沸かせるな」


 昨日、温かいものが飲みたかったが水しかなかったことを思い出し、何か飲もうとヤカンに水を入れてコンロにかける。


「えーっと、お茶っ葉は……ないな。

 何か飲めそうなものは……」


 キッチンの棚を探したが、飲み物はおろか嗜好品の類いは一切なさそうだ。

 調味料はある程度あるが、塩、胡椒、サラダ油、和風だしの素などで種類は少なく、味噌や醤油、ケチャップ、マヨネーズなど、普通の日本家庭にありそうなものがだいぶ足りていない。


「うーん、これはきっと、これからゲームが進んで生産できるようになる調味料は、最初からは置いてないんだな」


 農園ゲームの定番として、後から「調味料工場」みたいな施設が解放されるのが目に見えるようだ。

 たぶん材料になる大豆やトマトも畑で作れるようになるんだろう。


「まあ、サラダ油とだしの素があるだけましか。

 鍋やフライパンがあるんだから、生産物が増えたら自分で料理してもいいな」


 そんなことを考えていると、ちょうどお湯が沸いたので、一瞬だし汁を飲むかどうか迷ったが、やはり白湯にすることにして湯呑みを探してお湯を注く。


「うーん、水よりはいいけど、やっぱお茶とかコーヒーとか飲みたいよなー。

 そのうち作れるようになるかなぁ」


 そうやってキッチンカウンターで一息ついていると、窓の外がさっきより少し暗くなってきた。


「チビたちもそろそろ帰ってくるかな。

 晩ご飯の準備しておくか」


 場所は昨日と同じ、ソファのそばでいいだろう。

 朝ごはんはキッチンカウンターで食べたが、犬の姿に戻ったチビたちと食べるならソファの方が距離が近くていい。

 チビとダック用の食器を用意して水を入れておき、おにぎり弁当も竹皮を開いて食器に移し替えて、自分の分の弁当と白湯入りの湯呑みも用意する。


 準備が整ったちょうどその時、開けてあったドアから「ワン!」と賑やかな声が聞こえて、チビとダックが帰ってきた。


「おかえり。たっぷり遊んできたか?」


 そう尋ねると、2人とも満足そうな顔で「ワン」と答えた。


「そうか、よかったな。

 じゃあ、ご飯にするぞ」


 俺が声をかけると、2人は嬉しそうに尻尾を振りながら、それぞれの食器の前へとちょこちょこと並んでお座りした。


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