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チートルーレット!~転生時に貰ったチートがとても酷いものだったので、田舎でのんびりスローライフを送ります~  作者: 宮本XP


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第762話 分割手数料


 ――教会へやってきた。

 妹の面倒を母と代わり、手持ち無沙汰になった僕は、これからどうしたものかと軽く悩んだ後で、とりあえず教会へやってきた。


 二週間ぶりの教会である。鑑定自体はしていないが、教会へは定期的に通っていた。

 そして今回も、のんびりローデットさんとお喋りするだけで、やはり鑑定はしていない。していないのだが……。


「そろそろ、鑑定したいかなって考えています」


「あー、そうなんですねー」


 その旨を伝えた。さすがにそろそろ鑑定したいかもしれない。

 鑑定も次回予告リストの案件であり、そしてリストはゆっくり進めると決断したばかりなのだけど、それでもこの件はそろそろ達成しておきたい気がして……。


「鑑定ですかー。いつぶりになりますか?」


「そうですねぇ。かれこれ――八ヶ月ぶりです」


 一年半ぶりである。

 ……うん。実際に喋った台詞と心の中の台詞が乖離(かいり)していて、なんだかセルフ突っ込みのようになってしまったけど、これにはちゃんと理由がある。なんなら両方間違っているわけではないのだ。


 現実世界では、間違いなく八ヶ月ぶりである。しかしその間に――チートルーレットがあった。チートルーレットでの天界滞在があったのだ。その期間が十ヶ月。なので合計すると、一年半ぶりの鑑定ということになる。


 というわけで、その最後の鑑定が一年半前のラフトの町でのこと。

 そのときの鑑定結果が――


 名前:アレクシス

 種族:エルフ 年齢:20 性別:男

 職業:木工師

 レベル:45


 筋力値 26

 魔力値 22

 生命力 20

 器用さ 65

 素早さ 7


 スキル

 剣Lv1 槌Lv1 弓Lv1 火魔法Lv1 水魔法Lv1 木工Lv2 召喚Lv2 ダンジョンLv1


 スキルアーツ

 パリイ(剣Lv1) パワーアタック(槌Lv1) パラライズアロー(弓Lv1) ニス塗布(木工Lv1) レンタルスキル(召喚Lv1) ヒカリゴケ(ダンジョンLv1)


 複合スキルアーツ

 光るパリイ(剣) 光るパワーパリイ(剣) 光るパワーアタック(槌) 光るパラライズパワーアタック(槌) 光るパラライズアロー(弓)


 称号

 剣聖と賢者の息子 ダンジョンマスター エルフの至宝 ポケットティッシュ


 ――こんな感じだ。

 あれから一年半、果たして何がどう変わっているのか。


 ……というか、さすがに一年半はまずいよね。

 レベル45のチートルーレットから一年半が経過したのだ。となると――そろそろ次のチートルーレットの季節が近づいてきているはず。


 普段のペースだと、大体二年ほどで5レベル上がっている。なのでおそらくは、あと半年くらいで次のルーレットが始まると思われるが……しかしそれも正確ではない。何故なら鑑定をしていないのだから、近いか遠いかもわからん。何もわからん。

 そんな諸々(もろもろ)の事情を考えると、やはりそろそろ鑑定しておかねばならんという気持ちが強い。


「じゃあ今から鑑定しますか?」


「ええはい、今から……。そうですね、鑑定したい気持ちはあるんです。間違いなく鑑定したいのですが……しかし実際に今から鑑定したらどうなってしまうのか。なんだかとんでもないことになってしまいそうで……」


「えぇと、どういうことですか……?」


「これだけの期間が開きましたし、間違いなくいろいろと変わっているはずなんですよ。その変化をひとつひとつ見ていったら……それだけで何百話消費してしまうのか」


「……なんの話ですか?」


 非常に恐ろしい。果たしてどうなってしまうのか……。

 おそらく考察やら検証やらに掛かりっきりになってしまうだろう。それはちょっと困る。今は何かと忙しいのだ。忙しい中で、あんまり忙しくしないと心掛けている最中なのだ。


「鑑定しなきゃいけないという気持ちもありつつ、ゆっくり進めたい気持ちもあります。つまりは――ゆっくりなのですよ」


「はぁ、ゆっくりですか」


「ゆっくりです。今はゆっくりとした活動を目指しています。ゆっくりが今のテーマなんです」


「今の……?」


 おや、なんですかその反応は? まるで今だけじゃないと言いたげな雰囲気じゃないですか。なんなら生まれてからこの方、ずっとゆっくりだったとでも言いたげな雰囲気を出してくるじゃないですか。


「それで、ちょっと相談なのですが」


「はぁ、なんでしょう」


「一度にすべての項目を鑑定するのではなく――段階的に鑑定することって可能ですか?」


 ゆっくり進めたいのだ。ゆっくり段階的に、ゆっくり小出しに鑑定していきたい。


「全部の項目を一気に確認したら、それはそれは大変なことになってしまいそうなので、段階的にまずはレベルだけとか、そういうのってできませんかね?」


 うん、ひとまずレベルだけ。今日はレベルだけ鑑定したい。

 一番の問題はレベルだからね。レベルさえ確認できたら、あとはもうどれだけゆっくりでも構わない。


「段階的にですかー。あー、でもー、それは難しいですねー」


「む……。そうですか、やはりできませんか……」


「難しいですねー」


「まぁそうですよね。急にこんなことを言われても、できないものはできないですよね」


「難しいですねー」


「やはり難しい…………ん? えっと、できないんですよね?」


「……難しいですねー」


「…………」


 ……できるのかな?

 さっきからローデットさんが『難しい』しか言わない。難しいだけで、やろうと思えばできるっぽい雰囲気を感じなくもない。


 ふむふむ。であるならば、やり方を変えなければならない。その難しいことにチャレンジしてもらえるよう、ローデットさんのやる気が出る提案をしなければならない。


「なるほど、難しい業務なのは理解しました。しかし僕としては是非お願いしたくて、もしも僕の希望を叶えてくれるのであれば、普段の鑑定代の――三倍出します」


 三倍だ。三倍鑑定代だ。段階的に分割しての鑑定。そのための手数料として、それだけ出す。

 分割して鑑定する手数料。つまりは――分割手数料。


 ……うん、なんだか本来の意味とは違った言葉の使い方になってしまったような気もするけど、とりあえず分割手数料として、それだけ支払わせていただこう。


「というわけで、三倍払うので――」


「じゃあやってみますねー」


「…………」


 なんという手のひら返し……。提案した瞬間に了承してくれた……。

 やはりこれで正解だったらしい。分割手数料を負担の効果は絶大だったようだ。





 next chapter:三倍以上の価値

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― 新着の感想 ―
ローデットさん、袖の下何に使ってるんでしょうね?某女神みたいに食べ物???
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