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チートルーレット!~転生時に貰ったチートがとても酷いものだったので、田舎でのんびりスローライフを送ります~  作者: 宮本XP


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第760話 アレクのペースで


『父へのお土産』――完了

『ミコトさんディースさん顕現』――完了

『アイテムボックス検証』――進行中

『世界樹の酒、開封パーティ』

『鑑定』

『新人力車』

『世界樹様の迷宮、新エリア視察』――完了

『世界樹様の迷宮、大改装』

『牧場エリア改築』

『温泉エリア改築』――進行中

『次の魔法スキル修行』

『第九回世界旅行』

『セルジャンパン』――進行中

『ミコトさんに喜んでもらえること』

『20倍大シマリス像』


 ――というわけで、次回予告リストである。

 リストを見ながら、引き続きユグドラシルさんとあれやこれや話し合っていた。


「こう見ると、わしが知らんものも増えておるのう」


「あー、そうですね。なんだかんだでちょっとずつ増えていますから……」


 終わらない終わらないと嘆きつつも、やっぱりじわじわと増えてしまう次回予告リストなので……。


「ちなみに、ユグドラシルさんが初めて見た項目というと、どれになりますか?」


「うむ。これは初めて見た」


 そう言って、ユグドラシルさんが指差した項目が――


『ミコトさんに喜んでもらえること』


「ミコトに喜んでもらえることってなんじゃ?」


「……僕にもわかりません」


 それは僕も頑張って探している最中でして……。

 ……いや、ユグドラシルさんはそういうことを聞いているわけじゃあないんだろうけど。


「いろいろとありまして、ミコトさんに喜んでもらえることを提供しなければならないのですよ」


「そうなのか……。それで、何をするかというのは……」


「わからんのですよ……」


 何がミコトさんの幸せで、何をしたらミコトさんが喜ぶのか、未だ僕にはわからない……。


「あ、ちなみにユグドラシルさんはどう思います? 何をしたらミコトさんに喜んでもらえると思いますか?」


「そう急に聞かれてものう……。えぇと、ミコトじゃろ? 何か美味い物でもプレゼントしたらよいのではないか?」


「……なるほど」


 ユグドラシルさんの中でも、すっかりミコトさんが食いしん坊キャラに……。


「でもそうですよね、やっぱりその方向で考えていくことになりますよね。ミコトさんには美味しい物をたらふく食べていただきましょうか」


「うむ。それがいい」


 喜んでもらえることは間違いないし、他に何も思い浮かばないようなら、やっぱりそういう流れになるのかな。

 とはいえ、本当にそれでいいのか疑問は残る。そもそも最初にリストに書かれていたのは、『ミコト様のダイエット』というナナさんの提案なのだ。『美味しい物をたらふく食べてもらう』では、まるっきり真逆のプレゼントになってしまう。


「それでリストの項目じゃが――その隣もそうじゃな。これも初めて見たのう」


「隣? 隣と言うと――ほう、セルジャンパンですか。やはりユグドラシルさんもセルジャンパンに興味津々といった具合ですか」


「何故上に行くのじゃ……。そうではなく、その下じゃ」


「そっちですか」


 下か。まぁ上へ登っていくのもおかしいか。

 それで、下の項目というと――


『20倍大シマリス像』


「……これはなんじゃ?」


「ええはい、日頃の感謝を込めて、モモちゃんの像を作ろうという計画ですね」


「ふむ。……しかし、20倍とは?」


「やっぱり大きければ大きいほど喜んでくれるでしょうから」


「……そうなのか?」


「それにモモちゃんなら、どれだけ大きくても可愛らしさを維持してくれると思うんです」


 なので20倍だ。景気良く20倍。どーんと20倍。もってくれよ体。


「というわけで、20倍のモモちゃんを――」


「ふむ」


「20倍のモモちゃんを……」


「ふむ?」


「……本当に20倍で作るんですか?」


「どうした急に……」


 ふと冷静になってしまった。

 なんとなく流れで20倍などと言い出して、リストにも流れで20倍などと書き込んで、本当に挑戦する流れが出来つつあるのだが……しかし本当に作れるのだろうか。


 というか、20倍って実際どんなもんよ? 20メートルくらい? 20メートルってどれくらい? 例えばビルだったら――6階とか7階くらい? え、でかくない? 今更ながら、さすがに大きすぎない?


「完成まで、年単位で掛かりそうですけど……」


「そうじゃのう……」


「もしかしたら10年とか掛かるのでは……?」


「そうじゃのう……」


 本当に今更ながら、さすがの僕も不安になってきた。なんて無謀な計画を立ててしまったのか。次回予告などと(うた)っておきながら、実際の完成はどれだけ先のことになるのか。


「でも、そう考えると20倍でよかったですね……。100倍とか言わなくてよかった……」


 特に何も考えずに20倍と言い出した僕なわけで、特に何も考えずに100倍と言い出してもおかしくはなかった。

 そしたら100メートルだ。ビルなら33階建てだ。そんなサイズのモモちゃんだ。なんだか想像するだけで笑ってしまう。笑えるほどのサイズ感。しかし実際に自分が作ると考えたら笑えない。


「一度言ったからといって、そこまで数字に縛られずとも……というか、今からでも変えたらよいのではないか?」


「はい? 変える?」


「20倍ではなく、例えば――2倍に変えたらよいじゃろ」


「2倍……」


 なんて現実的な数字なのか。とても楽そう。すぐ完成しそう。もう逆に小さく感じる。


「でもそんなふうに変えたら、モモちゃんががっかりしちゃうじゃないですか……」


「別にせんじゃろ……」


 いやいやいや、すでにモモちゃんにも20倍だと伝えてしまっているのだ。今更やっぱり2倍なんて伝えられるわけがない。

 20倍のはずが2倍になってしまうのだ。もう逆に小さく感じる。これはもう2倍じゃない。2倍大シマリス像なんかじゃなくて――


「それはもう10分の1倍大シマリス像ですよ」


「なんの話じゃ……?」


「つまり20倍が2倍で……」


「よくわからんが、実物の10分の1大シマリス像は、ちょっと欲しいかもしれんのう」


「…………」


 なんかちょっと話がズレたね。

 でも確かに小さいモモちゃん像も良さそうで、試しに作ってみてもいいかもしれない。


「さておきアレクよ、そもそもこのリストは予定を忘れないためのメモなのじゃろう? あくまで予定じゃ。一心不乱に脇目も振らず、死に物狂いで挑まねばならん試練というわけでもないはずじゃ」


「ええまぁ、それは確かに……」


「ならば焦ることはない。アレクのペースで、ゆっくり進めるが良い」


「僕のペースで……。ええはい、ありがとうございますユグドラシルさん」


 僕を気遣って、ユグドラシルさんが優しい言葉を掛けてくれた。

 そうだな。僕のペースでいいんだ。僕のペースでゆっくりと……。うん、なんかもうこの言葉だけで、とんでもないスローペースを想像させられてしまう。そんなペースでいいのかと、軽く余裕すら生まれてきた。

 焦る僕に対し、あっという間に余裕と安心を与えてくれたユグドラシルさん。さすがである。さすがはユグドラシルさん。いつもありがとうユグドラシルさん。





 next chapter:ゆっくりでいい

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― 新着の感想 ―
十年もあればヘズラト君も進化してシマリスからカピバラなどに変化してそう。 その場合、アレク君は途中から変えてキメラみたいにしてヘズラト君を困惑させるのか、新しく作り直して無限ループに入るのか………
このおなしでゆっくり… 10年単位ですね 20倍シマリスならそれくらい?
長命種ですしね。 と言うかシマリスくんの名前、たくさん付けすぎたの後悔してません?ナナさんの名前は単語登録でなんとかなりますけどシマリス名は対応表がないと難しいですよね?
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