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第八十四章 帰還――アキルズと皇女

反応を見る限り、ウルカストは助手の類じゃない、それは確かだ。あいつらははっきりと自分が何者で、何ができて、何を望んでいるか分かっていた。だがこの男は……もしかして、俺と同じように異世界から来たのか?


できるだけ穏やかに見えるように努めながら、俺は言った。


「やあ」


ウルカストが俺を見た。ぞっとする視線だ、妙に違和感がある。どうやら素早く俺を値踏みしたらしく、この「賞品」はただこう尋ねただけだった。


「ここはどこだ?」


俺もその答えを知りたいもんだ。だが、要点なら説明できる。絶え間ない戦争のシステムや、五日目の襲撃、そして彼が賞品として手に入った試練について手短に話してから、俺は言った。


「つまり、状況を考えると、どんな助けでも有難い。もし間違ってなければ、次の襲撃は明日だ。で、兵士の大半は剣と盾で銃火器に立ち向かわなきゃならない。だから、お前が加わってくれたら助かるんだが」


兵士は何か考え込んでいた。気持ちは分かる。俺みたいに最前線のど真ん中に放り込まれて、命そのものを代償に縛られてる人間とは訳が違う。それ抜きにしても、単純に俺は地球に帰りたいなんて思わない。下手すりゃ今頃死んでたかもしれないのに、ここじゃまだ生きられるチャンスがある。ウルカストがどういう状況なのかは知らないが、既婚者で俺みたいな義務も背負ってないなら、帰りたいと思っててもおかしくない。


まるで俺の考えを読んだかのように、兵士は眉をひそめてこう言った。


「協力はする。だが、必ず戻らなければならない。マスターを見捨てるわけにはいかないし……まあ、どうでもいいか」


どうやら他にも誰か思い出したようだ。でも、素直でいいじゃないか。こっちとしても助かる。


「ありがとう! 帰還に関しては簡単にいくとは約束できない。正直、そこまで考えてなかったからな。でも一週間後にまた試練があるはずだ。もしかしたらその後に何か分かるかもしれない。それか、神々の荒野に行って情報収集を加速させるって手もある」


最後のアイデアは今思いついたばかりだ。こいつは歴戦の兵士っぽいし、種族といい謎の寿命といい、もしかしたら写本を何枚か手に入れられるかもしれない。そうすれば全体像も見えてくるだろう。


「いいだろう」ウルカストは素っ気なく答え、手を差し出してきた。


握手を交わした後、俺は強化に関していくつかのポイントを説明した。強化という言葉を聞いた途端、ウルカストは辺りを見回し始めた。明らかに俺の言葉を実際に試してみる気だ。


従僕がそこまで気にするとは思わないが、だからといって訓練場を壊すのもどうかと思う。俺はバギーを呼び出すと、兵士は足早に近づいてきた。フレームを両手で掴むと、力を込めて車体を逆さまにひっくり返した。


明らかに満足げな様子で、ウルカストは車から手を離した。俺は話を続けた。


「ああ、たとえ蘇生に必要な強化が足りなくても、俺ならお前を復活させられる」


鼻を鳴らして、ウルカストはヘルメットを被った。


「お前、ここじゃ重要人物ってわけか?」


「まあ、そう言えるな。さて、行くぞ。運ぶの手伝ってくれ」


テーブルクロスで作った袋をいくつか手渡すと、俺は自分の分を持ってポータルへと向かった。


ウルカストは俺が何を渡したのか、すぐには理解できなかったようだ。無言の問いかけに、俺は答えた。


「俺の家族へのお土産だよ。ただ、すごく大家族だから驚くなよ」


中に入ると、死すべき者の館の地下に出た。上へ進むと、エンディスとフロルガが子供たちの世話をしているのが見えた。


「わあああ、ニコ! 愛しい人!」


戦利品を置いて、俺は笑顔で駆け寄ってきた少女たちを抱きしめた。窓の外の暗さから判断すると、もう夜だ。つまり、ちょうどいいタイミングだな。


抱き合った後、エンディスは真面目な表情になり、急いで言った。


「ニコ、アキルズが首都に向かってから、まだ戻ってきてないの。すごく心配なんだ」


◇◇◇


前日。


アキルズは皇女の「牢獄」として使われている部屋のドアに近づいた。深く息を吸って吐いた後、青年はモデルを起動させるために指輪を回し、慎重にドアを開けた。


すぐに、過剰な警戒心を抱いた自分を心の中で叱りつけた。誰かが入ってきたのに気づいた少女は、包帯で巻かれた切断面から視線を外し、入ってきた者をじっと見つめた。その可憐な顔立ちは、とても明るい、ほとんど真っ白な髪よりもさらに青白かった。正確には、かつては白かった髪、だが。今、少女はまだ泥と乾いた血にまみれたままだった。耳は頭にぴったりと伏せられ、ふさふさした尻尾は生気のない毛皮の塊となってシーツの上に横たわり、持ち主の感情を何一つ表していなかった。


沈黙が長引き、青年は口を開いた。


「よう」


皇女はかすかに頷き、黙ってベッドに横たわったままだった。青年は椅子を引き寄せ、少し離れた位置に座った。


「まあ、あんたは二度も俺たちを襲ってきた連中に直接関わってるわけじゃない。共犯者ではあるけどな。だから、あんたを家に返すことを考えてる。どうだ、この話?」


少女は再びかすかに頷き、耳をぴくりと動かして、小さく囁いた。


「いいわ。嬉しい」


咳払いをして、青年は続けた。


「誠意の証として、俺たちはあんたを正常な状態に戻すよう全力を尽くす。その後、護衛付きで首都まで送り届ける。その代わり、あんたからも誠意ある返答を期待している。王家と、最低でもあんたの母親と平和協定を結びたい。できれば、協力関係も築けたらと思っている」


少女は耳をぴんと立てて、何か考え込んでいた。だがすぐに、またこくりと頷いた。


青年もそれに応えて頷くと、立ち上がってドアへ向かった。だが突然足を止める。勢いよく振り返ると、大きな声で問いかけた。


「なぜだ?」


ラミは何を聞かれているのか分からず、青年をじっと見つめた。


アキルズは少し近づいた。その顔に怒りの影が走ったが、表情自体は冷静なままだった。


「俺たちはあんたらに何もしていない。なのに、なぜ俺たちを殺すんだ? 一体何のために?」


最後の言葉はかなり鋭く響き、少女はびくりと震え、尻尾を揺らした。


皇女が黙っているのを見て、アキルズは唇を噛み締めて踵を返した。


「ごめんなさい」静かな声が聞こえた。「足りないのはわかってる。でもお願い、許して。みんなも。全部、間違いだったの……」


アキルズは首を振り、何も答えずに出て行った。


しばらくして。


ソフィアがモデルを手に入れた後、親父がアキルズに、もうすぐ彼女を癒すと伝えた。青年は指輪を起動させ、数回の跳躍を使ってラミの新しい部屋まで素早く移動した。前回と同じく、ここにも警備はいたが、余計な会話を邪魔することはできなかった。


そっとノックして、青年は中に入った。彼女はベッドに横たわり、穏やかに寝息を立てていた。最近洗ったばかりの髪が枕の上に広がり、皇女を無防備な姿に見せていた。耳が少し震えて夢に反応していたが、全体的な青白さは相変わらずだった。


青年は近づいて、思わず可愛らしい彼女に見惚れてしまった。長い睫毛、ふっくらした唇、そしてラミの服が洗濯中の間に貸し出された替えの服越しに見える、ドキッとする体のライン。


突然、彼女の動きが止まり、呼吸が途絶えた。一瞬、アキルズはパニックになったが、数秒後、彼女は再び呼吸を始めた。足が元の位置に戻り、顔には健康的な色が戻った。まさに奇跡だ。青年は改めて思った――親父、やっぱすげえな。


少女が目を覚まし、まつ毛を揺らしながら、訳が分からないといった様子でアキルズを見上げ、それから自分の脚に視線を落とした。自分の目が信じられないといった様子で、治癒された足を両手で掴み、あちこち触って確かめている。


「あ、ありがとう!」喜びと驚きが混ざった声でラミが叫び、不意に青年に飛びついてきて頬にキスをした。尻尾を嬉しそうに振りながら。


「いや、これは別に……」アキルズが言いかけたが、すぐにニコがわざとそう仕組んだことを思い出し、他人の手柄を横取りすることに罪悪感を覚える必要はないんだと気づいた。


自分に抱きついてきた皇女を慎重に抱き返すと、青年は自分の呼吸が勝手に荒くなっていくのを感じた。少女の体の温もりと柔らかさ、これって……自分が触れた初めての女の子じゃないか。妹は別だ、あいつをそういう目で見たことはない。


少女が身を引き、恥ずかしそうにした。


「ごめんなさい、名前も聞いてなかったわね」ラミが静かに言い、顔を背けたが、耳がひっきりなしに動いているのが彼女の動揺を物語っていた。


「アキルズだ」照れている皇女を見ていると、青年自身も居心地が悪くなってきて、慌てて答えた。「えっと、明日出発するから、ちゃんと寝とけよ」


少女がアキルズをちらりと見て、唇を噛んだ。尻尾が絶え間なく左右に揺れ、その表情豊かな瞳が残っていてほしいと訴えていた。


青年は目立たないように唾を飲み込み、複雑な気持ちと戦った。もちろん、このかわいい娘と一晩中一緒にいたい気持ちはあったが、そうなれば明日はきっとへとへとで寝不足になり、父から任された任務を危険にさらしかねない。なにせ全責任は自分、アキルズにかかっているのだ。


微笑んで、青年はおやすみと告げて部屋を出て、そっとドアを閉めた。最後に目にしたのは、娘がゆっくりとベッドの端に腰かけ、両手で顔を覆う姿だった。きっと、青年が自分を許していないせいだと思っているんだろう。誰も死ななかったことなんて、彼女は知らないのだから。


首を横に振り、青年は寝に向かったが、途中で気が変わり、ランク3への昇格試験に向かった。


ニコが試練へ出発した後、激しい雨が降り始めた。気温は明らかに下がり始め、数十分で雨がやむなんて望みはもうなかった。


旅用のマントを手に取り、アキルズはみんなに別れを告げると、ソフィアとアンネリのところへ近づいた。


「お兄ちゃん、気をつけてね」ソフィアが不安そうに言った。「こんなに遠くまで行くの、初めてでしょ」


「俺、もう子供じゃないんだから。大丈夫だって!」陽気に笑って、青年はそう言って妹を抱きしめ、それから無事を祈ってくれただけの母も抱きしめた。


雨の中へ出た青年は、急いで家まで走ろうとしたとき、呼び止められた。振り返ると、エンディスが走ってくるのが見えた。彼女の手には、長さ20センチほどの小さな箱があった。


「エンディスおばさん、風邪引きますよ!」青年は心配そうに叫び、雨音をかき消そうと努めながら、自分のマントを彼女に差し出した。


エルフの娘は否定するように首を横に振り、嬉しそうに微笑むと、箱を手渡した。


「プレゼント! 成人祝いに!」少女は驚くアキルズを抱きしめながら叫んだ。


「あ、ありがとう」青年は不安げに呟いた。こんなことは予想していなかった。箱を開けると、父が持っていたものに似た小さなクリスタライトのダガーが入っていた。「わあ、すげえ!」


エルフの娘はさらに笑顔を広げ、青年の頭をくしゃくしゃと撫でながら言った。


「気をつけてね!」


アキルズは頷き、走り去る彼女の背中を見つめた。エンディスが返してくれたマントを再び羽織る。プレゼントを固定してから部屋にたどり着いた青年は、思わず息を呑んだ。皇女が全身で美しさを放っていたのだ。確かに、この天気には最適な装いとは言えないが、真っ白な衣装を纏った彼女がどれほど眩しく見えるかという事実だけで、青年は数秒間言葉を失った。


少女は自分が生み出した効果を堪能すると、微笑んでさらに近づき、アキルズの手を掴んだ。


我に返った彼は、警備に連絡してから急いで皇女と共に外へ出た。もう一枚のマントを持って、基地の外へと出る。


アキルズは指輪を回して、少女にしっかり掴まるよう告げてから、位相跳躍を実行した。フェブリモールたちと相談して――彼らはすでに大まかな地形を地図に書き込む作業を始めていた――彼はフリルガルドに着くまで川沿いに進むことに決めた。その街は中立地帯で、首都の支配体制に不満を持つ者たちが集まる場所だったが、同時にかなり貧しかった。女王たちからの支援なしでやっていかなきゃならないからな。いずれにせよ、敵対する女王の娘を連れてゴーストヴィルに現れるよりはマシだった。集落を目印にせず進むこともできたが、道に迷うのが怖かった。肝心なのは、目印を見逃さないことだ。フリルガルドを大きく迂回したら、エメラルド要塞の巡回に遭遇しかねない。死すべき者と彼の基地に対するあの要塞の態度はまだ不明なんだ。


黙々と、二人は跳躍を繰り返した。だが、青年は力が尽きかけているのを感じ始めていた。無理もない。自分の能力をこんなに頻繁に使ったことは一度もなかったし、しかも二人目を「引きずって」いるんだからな。


丘を通り過ぎ、青年は少女と共にかなり荒涼とした平原へ出た。雨は一時的に止んだが、不気味に垂れ込めた青黒い雲が、間もなく再開することを約束していた。二人はこの時間を利用して休憩を取った。


ラミは慎重に川まで降りていき、靴についた泥を洗い始めた。アキルズは平たい石材を見つけて腰を下ろし、一息ついた。シャツの中に息を吹き込んで火照った体を少しでも冷まそうとしながら、つい少女の方へ視線を向けてしまった。ラミは靴を脱いで片足を露わにし、丁寧に泥を洗い流していた。


すらりとした脚を堪能した後、青年は立ち上がってラミを呼んだ。だが十五分も経たないうちに、早まったと悟った。疲労が利子付きで戻ってきたんだ。小さな林の向こうにはもう町が見えているというのに。早く道を終わらせたい気持ちはあったが、アキルズはもう物理的に無理だった。だから林まで最後の跳躍をしてから、皇女と一緒に徒歩で町へ向かった。


城壁なんてものはなく、ただのささやかな柵があるだけだった。防御というより、境界を示すためのものだろう。「門」を何の妨げもなく通り抜け、二人は泥だらけの通りを歩いた。すれ違う人々は不満げな視線を投げてきた。この泥と灰色の巣窟にまったく似つかわしくない、皇女の白い服に気づいたのだ。


青年に寄り添いながら、ラミは周囲を見ないようにしていた。アキルズは落ち着かない気分で、酒場か何か食堂でもいいから看板を探していた。好奇の目から逃れたかった。


「間抜けアンと三人のバカ女」という看板の出た最初の扉に飛び込んで、青年は皇女を隅の暗いテーブルまで案内した。


汚い前掛けをつけた、見るからに不潔なドワーフのウェイトレスが客たちに近づいてきて、虫歯だらけの歯を「きらめかせた」。この店には二人以外に客が二、三人しかいなかったから、素早い対応は予想通りだった。


「えっと、温かい食べ物を何か、二人分」アキルズが素早く言った。この娘にさっさと消えてもらって、これ以上悪臭を撒き散らさないでほしかったんだ。ラミがまた顔を青くしていた。


「仕上がりましたよ、旦那様!」ドワーフの女性がわざとらしくそう言って、茶目っ気たっぷりにお辞儀をした。


彼女が去ると、青年は素早く少女に囁いた。


「今すぐ軽く食って、ずらかるぞ」


「でも、アキルズ、あなた休まないと」ラミが抗議して微笑んだ。「私は大丈夫よ。あなたが思ってるほどやわじゃないわ」


「だって、もうちょっとしか残ってないし……」青年が言いかけたが、ラミが素早い動きでアキルズの唇に指を当て、黙らせた。


無言で降参した青年は、スープが来るのを待ってから、急いでそれを平らげ始めた。料理は意外と悪くなく、洗練された味覚を持つ皇女でさえ食事に加わった。


食べ終わると、青年は体が弱くなるのを感じた。何も言う間もなく、彼はテーブルの下に倒れ込んで寝息を立て始め、すぐに皇女も彼に続いた。


◇◇◇


現在の残存寿命――51+(166)。能力発動用ボーナス年数:66(6)(係数0.4)(捕虜――8)

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