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第六十六章 来た、見た……勝った?

俺がアンデッドを作り出している間、白髪のエルフは虚ろな目をして、不本意ながらも黒髪の兄弟の攻撃をかわしていた。


「アイロール、何をしているんだ!? 早く我に返れ!」絶望と苦痛に満ちた叫びが響き渡り、翼の音と互いを引き裂く鳥たちの鳴き声が絶え間なく混ざり合う喧騒をかき消した。


だが黒髪の皇子は答えず、無表情のまま兄弟への攻撃を続け、一歩ずつ後退させていく。魔法使いは地面から噴き出す水の壁を作り出し、戦闘中の者たちの機動力を制限し、ユリウスは鳩好きの大仰な男に休む暇を与えず、槍での応戦を強いていた。


結局、皇女が演奏を始める頃には、白髪のエルフは絶え間ない攻撃の連続ですっかり消耗しきっていた。


俺は念のためドラコニドに変身した。この奇妙な音楽魔法がどう作用するか分からなかったからだ。敵たちはかなり快適そうにしているのが見えたが、復活後に何か効かなくなるかもしれない。


そして今やこの姿でも音楽が聞こえた。哀しげな旋律で、まるでとても大切だったが遠い昔に失われた何かを語っているようだった。まあ、俺の想像力が膨らんだだけかもしれないが、いずれにせよ、以前のように思考を完全に支配し始めるような効果はなかった。


俺は、水の罠に捕らわれた白髪の男が兄貴の一撃を受けてよろめくのを見た。もう一撃。膝をついた男は、胸から突き出た剣を理解できないという目で見つめていた。そこにユリウスが突進し、エルフの顔面に槍を突き刺し、頭を貫いた。


鳥たちは全て消え、白髪の男は横倒しに倒れた。アイロールは兄貴の体に足をかけ、胸から剣を引き抜くと、死体を足で蹴飛ばした。


ふむ、一体のアンデッドを別のアンデッドに入れ替えるにはどうすればいいんだ?まあ、これは後で考えるか。


中庭に戻ると、敵は全員地面に転がっていて、セフィーナの鎧とケル、エンディスが組織的に殲滅していた。


「待て、お前ら!できるだけ生け捕りにしろ!」


顔をしかめながら、ケルが頷いた。他の連中の反応は見えなかったし、もうそれどころじゃなかった。まだ保留状態になっていた復活のメッセージが点滅し始めたんだ!くそ、結局どれくらい時間があるのか確認できなかった。15分くらいか?


毒づきながら、今のところここは比較的安全だから、全員を拠点で蘇生させることにした。驚いた顔、怯えた顔、ただ呆然とした顔の住民たちがセンターの近くに現れた。そう、今日は大半が死んだんだ。


頭を振って、俺は急いでフェブリモールを探し出し、状況を説明した。彼と他の兵士たちは村を捜索し、眠った敵を探し始めた。


これで残るは他の拠点の問題だけだ。ここを完全に制圧するまでヴァイオリニストをここから動かすわけにはいかないが、もたついていたら他の拠点で何かやらかされる可能性がある。


敵がランクなしの可能性もあるから、普通の兵士には手を出さないことにした。急いで「ファミリー」会議みたいなものを開いて役割を振り分け、アルドと彼の二人の女、それに口汚く罵りながら戦いたがるジョニー、そしてサユリも加えた。キューたちとワイにはテレポートで待機するよう命じ、ラズとフロルガも同じだ。前者はメカを投入する必要が出た場合、リカは他の拠点にも制御持ちがいた場合の備え。狼娘は軽傷者が出たときのためだが、まあ正直なところ、敵の捕獲には役立ちそうにないからとりあえず温存しておいただけだ。


というわけで配置はこうなった。


エヴィナ、アルビ、クリスティーナ、サユリ、ジョニー――フレムテック拠点。


ケル、ジェシー、エンディス、アルドとそのチーム――テクガン。


俺、セフィーナ、アキルズ――キルハイヴ。


姫様以外の全員をポータルに送り込んで、出発の合図を出した。この配置で失敗してないといいんだが……


◇◇◇


フレムテック拠点に現れた猫耳姉妹は耳を澄ました。不気味なほど静かだ。エヴィナが指輪を回して幽霊モードに移行し、他の面々に合図を送ってから、慎重にリビングへと上がっていく。


アルビは起動後に煌めく刃を持ち直して待機態勢に入った。クリスティーナも身構え、手に持った尻尾を緊張した面持ちで握りしめている。まだゴーレムは呼び出さず、注意を引かないようにしているようだ。サユリは上階へ飛び出す準備をし、ジョニーは驚くほど真剣な顔で黙り込み、出口に銃口を向けていた。


エヴィナは客間に誰もいないのを確認すると、下に降りて合図を送った。


ここからが厄介だ。扉を開ければ絶対に注意を引く。だから、全員が準備万端になるのを待ってから、エヴィナは素早く扉を開けて外へ滑り出た。不釣り合いな鎧を着た身長二メートルはある大男たちが動きに気づき、中央のターミナルから離れた。そのターミナルの傍らには、退屈そうな様子で銀髪赤眼のエルフの少女が立っていた――母親にそっくりだ。ゆったりとした白地に黒のアクセントが入った豪華なドレス、襟の高いマント、手には本を持って――散歩中の普通の少女といった風情だった。


エヴィナは大男たちに突進し、スライディングで最初の一人のすぐ脇をすり抜けながら、膝下のあたりで脚を斬り裂いた。戦士は吠えたが、少女が急反転して戻り、もう一方の脚にも同じことをするまでは立っていた。


アルビも前に飛び出し、炎を纏った。彼女に最も近い大男が金属に覆われた拳を振り上げ、少女を地面に叩きつけようとしたが、猫ちゃんは男の股の間をすり抜け、鋼を部分的に溶かした。次の相手の兜に刃を投げつけたアルビは、数瞬待った――熱したナイフがバターを切るように、刃が防御を貫通するのを。赤熱した刃先は兜の中に入ってからほんの一瞬で脳を焼き、その後、刃は従順に主の元へ戻った。


コンクリートの地面から生まれたゴーレムたちが整然と列を成して前進し、エヴィナとアルビを包囲しようとしていた残り五体のジャガーノートと激突した。


ジョニーとサユリも二人の援護のもと前進した。あの巨漢どもに銃弾が効かないことを理解し、手榴弾は女性陣の邪魔になるかもしれないと判断したジョニーは、端末の傍らで依然として涼しい顔で立っているエルフの女に狙いを定めた。発砲。空中から湧き出たかのような血飛沫。血塗れの半透明なシルエットがジョニーの方へ動き出し、次々と銃弾を浴びていく。


エルフの女はにやりと笑うと、本を開いた。朗々と発音困難な言葉をいくつか唱えると、少女は両手を振り、本を自分の周囲に浮遊させた。彼女の前に緑色のポータルが開き、そこから巨大な三本指の爪を持った腕が現れた――一部の皮膚が剥がれ落ち、血を滴らせている。


◇◇◇


漆黒の迷彩服に身を包んだジェシーが先頭に立つことを申し出た。エンディスは援護役、ケルはバックアップ。アルドは少し考えた後、妻とエルフの女を少女たちの援護に回し、自分もサポート役を務めることにした。


階段から慎重に身を乗り出したジェシーは、敵が内部にいることを他のメンバーに合図した。剣の達人が数名と速射式のボウガン使いたちがバンカーの中央ホールに陣取っている――まるで敵がどこから来るか分かっているかのようだった。


閃光音響手榴弾を手に握りしめたジェシーは、他のメンバーに合図を送った。全員の準備が整ったことを確認すると、少女はプレゼントを投げ込み、爆発の直後に飛び出した。


連射が混乱した弩兵たちを薙ぎ払い、ケルが尻尾で最も近い兵士の盾を叩き割り、アルドはその先へ滑り込むと回転しながら剣士たちを次々と刈り取っていった。エンディスとエルフの傭兵が遠くにいる敵を撃ち倒し、アルドの妻クテアスは誰かを援護する必要すらなかった。


出迎えの連中を片付けると、ジェシーがドアに近づいて慎重に開けた。最初は誰も見えなかったが、突然すぐ近くに現れた火球が自分に向かって飛んでくるのを見て、彼女は素早く飛び退いた。


ドアを吹き飛ばして呪文は途切れたが、その後に次々と新しい火球が飛来し、室内のあらゆるものに火をつけた。バーのボトルが破裂して燃え上がり、地獄のような熱気に拍車をかけた。


クテアスが自分の前に盾を構え、合図を出すと叫びながら前へ突進した。他の者たちもその後に続いた。新しい火球が少女に直撃し、きらめく盾に部分的に吸収されたが、余波が先へ進んで防御者の髪を燃やした。歯を食いしばったクテアスはさらに激しく叫び、通りへ飛び出すと急いで自分の身体を消火し始めた。


ジェシーが発砲したが、魔術師たちはすでにここに設置された鋼鉄の壁の向こうへ移動していた。


バリスタが鋭い音を立てて発射された。しわがれた悲鳴を上げて、ケルは腹から突き出た槍を見下ろし、申し訳なさそうに微笑むと、膝をついて倒れ込んだ。槍を引き抜こうとして、さらに大きな叫び声を上げたが、結局諦めて、手を変えて壁の隙間――そこに兵器が設置されていた――に向けて塊を撃ち込んだ。金属が焼ける音と、大きな悲鳴が聞こえた。


ケルは地面に倒れ込み、槍は体の重みでさらに深く突き刺さった。叫び声は止まらなかったが、やがて弱まり、ついには完全に途絶えた。


「フレムテック最後のチャンス――発動」


槍が消え、ケルは自分の体を触って、驚いたことに傷が消えていることに気づいた。


その間にエンディスと弓使いは位置を変え、バンカーの屋上に登った。高さは壁の向こうに隠れている者たちを狙うには不十分だったが、弓使いは次の火球が飛んできた場所を見定めると矢を放った。風魔法で軌道を曲げ、悲鳴が聞こえると少女は満足げに微笑んだ。


壁がもはや安全な隠れ場所にはならないと悟った残りの二人の魔術師は急いで遠くへ逃げようとしたが、エンディスのライフルが放つ二発の静かな銃声が彼らの前進を止めた。


バリスタは沈黙し、魔術師たちは倒された。不安げに周囲を見回しながら、アルドと少女たちは開けた場所から離れた。


不快な静かな擦れる音が全員の注意を引いたが、エンディスがバンカーの反対側の端まで走るまで、その源を見つけることができなかった。彼女に向かって壁を登ってくるのは、蜘蛛に乗った騎手だった。腰だめで撃った少女は外し、八本足の怪物の口元近くのキチンを貫いただけだった。邪悪にシューッと音を立てて、蜘蛛は加速し、その持ち主は長い槍を少女の方へ振るった。


身を引いたエルフの娘は急いで距離を取ろうとし、その間に弓使いが狙いを定めた。高まる騒音から判断すると、騎手はかなり多く、今やあちこちから現れ始めた。


ジェシーの前に黒豹が軽やかに着地し、槍の切っ先が赤い髪のすぐ傍を鋭く通り過ぎた。一斉射撃を浴びせた少女は、弾丸が動物の体を覆う装甲板に吸収されていくのを見た。


ケルが尾を鋭く振るった。その一撃は筋骨隆々とした獣を弾き飛ばすほど強力だったが、装甲を貫くには至らなかった。


騎兵たちは包囲された敵を圧迫し始め、数で押し潰しにかかった。


諦めることを知らないアルドは蜘蛛の鋭い脚をかわし、槍の一撃の下に潜り込むと、勢いよく前に飛び出してアラクニドの頭にシザースをかけた。ところが刃は体をすり抜け、何のダメージも与えなかった。


「幻影がいるぞ!諦めるな!」 傭兵は歓喜の叫びを上げながら敵の影を駆け抜け、次の標的へと向かった。跳躍して蜘蛛の体に乗り、さらに一動作で騎手に刃を突き立てた。とどめの突進で前に飛び出し、制御を失った化け物の頭を貫いた。


遠くに立つ白い毛並みの狼娘が、剣の柄を握りしめながら微笑んだ。ゆったりとした白いフード付きマントは、射手の視界に入れば彼女を目立たせてしまうだろうが、彼女はまさにその目的でこの格好をしていた――敵に自分の接近を事前に気づかせるために。


くすくすと笑いながら、少女は隣に立つフェニックスの騎士たちをちらりと見て、独り言をつぶやいた。


「ママの言う通り、ここに来て正解だったわ。こんなに楽しいの、久しぶり」


◇◇◇


すぐにテクノコマンドへと切り替え、俺は周囲を見渡した。セフィーナは指輪を起動させて弓を構え、アキルズは緊張しながら手の中でナイフを回している。確かに、自分の手勢としては少なすぎるかもしれないが、アンデッドと助っ人たちを考えれば、何とかなるはずだ。


上階に上がると、建物の中には誰もいなかった。だがサーマルビジョンは、そう遠くないところに人間の集団がいることを示していた。残念ながら、そこにいるのが誰なのかまでは分からない。


正面から戦うことになると判断した俺は、アンデッドのトリオを召喚した。


「前へ」と俺は小声で命じ、従僕たちは素直に通りへと進んでいった。


「アイロール!息子よ!」と、俺にとってはかなり意外な声が外から響いた。女王自らのご来訪か?


サーマルビジョンではアイロールの姿は見えなかったが、先ほど見えていたシルエットの一つが家の方へ近づいたことには気づいた。


金属の音が響き、俺は外へ飛び出した。他の者たちも急いで後に続いた。


黒と赤の鎧を纏ったエルフの女が、驚きと苦痛の混じった表情で、黒髪の皇子と剣を交えている様子を見つめていた。彼女に付き従う兵士たち――剣を舞わせる踊り手たちは素早く接近していたが、女王と皇子が戦うこの状況でどう行動すべきか分からず、躊躇していた。


黒い鳥の群れが現れ、エルフの女は絶望し、鋭く叫んで後方へと飛び退いた。


「ああああっ!殺して!もうあれは私の息子じゃない!誰かが汚した、私の息子を汚したのよ……」


女王は泣き叫びながら、もう一度アイロールへちらりと視線を向けたが、次に俺を見た。


テスラ歩兵に切り替えて、俺は走ってくる剣舞使いたちに雷撃を放った――何人かがその場に倒れて動かなくなる。さらに数人を魔法使いが強力な水流で吹き飛ばし、ユリウスが駆け寄って槍で次々と地面に縫い付けていった。


アキルズが前に飛び出し、一瞬で女王のそばに現れると、短剣を彼女の頭に突き刺した。


エルフの女は泣きやまずに憎悪に満ちた唸り声を上げ、頭から武器を引き抜いた。恐ろしい傷が血で覆われていく。瞬時に体勢を変えたエルフの女は、それまで支えにしていた剣を鋭く振るい、そんな攻撃を予期していなかったアキルズは腹の傷を押さえた。


地面に倒れ込んだ彼は武器に手を伸ばそうとしたが、女王の剣が突然輝き始め、彼の傷口から空中を伝って血を吸い出し、刃の表面にすべて吸い込んでいった。


そんな奇妙な光景に気を取られて、俺はセフィーナが矢を次々と放っていることに気づかなかった。矢はすべてエルフの女に刺さるものの、目に見える損傷は与えていないようだった。


どこからか敵の矢が飛んできて、魔法使いとユリウスに突き刺さったが、二人はそれに少しも注意を払わず、押し寄せる兵士たち――近衛兵やクロスボウ手――に集中していた。


女王の最後の護衛たちを片付けたアイロールは、母親のもとへと駆け出した。女王は叫び声を上げ、剣を天へと振り上げた。すると上空から突然一滴が落ちてきて、エルフの蒼白い肌に当たり、赤く染めた。それからもう一滴、さらにもう一滴と続き、やがて血の雨が降り始めた。瞬く間にできた水溜まりから塊が立ち上がり、血の人影を形作っていく。


「もう全部くそくらえだ!」俺はそう思い、ネメシスを呼び出した。


◇◇◇


「現在の残り寿命――18+(113)年。能力発動用ボーナス年数:45(22)年(係数0.4)」

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