第百九章 攻撃の続き、アンジュヘル調査
テクガンの領域に戻ると、俺は待機した。やがてテレポートから眠そうだが決意に満ちた表情のエヴィナ、クリスティーナ、アルビが出てきた。ソフィアとアキルズも合流することにしたらしい。
これだけの戦力が揃えば、心配することはないだろう。手短に状況を説明してから、俺は駆け出して護衛用の兵士を集め、支援役としてアンデッドの皇子を二体割り当てた。シアディンは使う気になれない。あいつの動機がまだわからないからな。
全員が配置につくと、俺たちは解体を免れた数少ないトラックの一台に乗り込んだ。そしてウルカストの信号がある方向へと走り出した。
ただ、拠点は思っていたより遠かった。召喚した乗り物を使わなくて正解だったな。
ロートクの輪郭がはっきりと見えてきたところで、俺はエンジンを切った。闇に紛れて接近し、念のためシールド発生ドローンを呼び出してから、俺はクリスティーナに目を向けた。彼女は頷くと指輪を回し、闇の中で魔法のブレスレットと指輪を煌めかせながらアバターを創り出し始めた。
敵の拠点からは大音量の音楽が流れていた。どうやら誰かが生き延びてチェロのことを報告したか、無線か何かで伝えたらしい。いずれにせよ、今回は捕虜を取るのは諦めるしかなさそうだ。
突き固められた砂の本物の山が地面の下から姿を現し始めた。最初は月のない夜の闇に紛れてほとんど見えなかったが、すぐにこの巨体をサーチライトが照らし出した。音楽は据え付け式の機関銃の轟音に変わり、ロケット弾が空気を切り裂いて飛んできたが、アバターはまったく動じず、まだ地面から「浮上」し続けていた。クリスティーナが作業を終えると、巨人は大股でロートクのちっぽけな壁に近づき、力強い蹴りでそれを破壊し、すべての防御施設をぶち壊した。
コマンドー形態になった俺は、目標の分析を始めた。数が少ない。それに大半は建物の中に隠れていた。巨人が一匹一匹の虫けらを追いかけたりしないと踏んでいるらしい。
クリスティーナはアバターの棍棒のような手で、建物の角から飛び出してきて巨人の体にロケット弾を撃ち込んだ装甲兵員輸送車を押しつぶした。何台かのバギーが一斉にロケット弾を発射し始めたが、すべて無駄だった。俺は航空機をちょっと警戒していた。そうなったら何か別の手段を使わなきゃならないからな。だが、どうやらこのギルドのテクガン連中はまだ受けた損害から立ち直れておらず、軽装備の車両を用意するのが精一杯だったようだ。
クリスティーナは建物を次々と破壊し始め、俺たちはその間に掃討のために前進し始めた。ウルカストは俺の許可を得て、もうそれに取りかかっていて、廃墟から逃げようとする奴らをライフルで撃ち倒していた。
エヴィナは透明モードに移行し、アルビは炎に包まれ、全員そろって掃討に向かった。アキルズは妹を抱えて数回のジャンプで壁まで到達した。ドローンは俺が彼らと一緒に送った。不意の攻撃から守るためにな。
アバターがその巨大な腕で地面に叩きつけられ、小規模な地震が発生した。基地の窓という窓が全部吹き飛んだ。ソフィアは兄の護衛の下、猫娘たちに警告を叫び、その後、目を閉じて杖を自分の前に構えた。徐々に彼女の周りで燃え上がった炎が周囲に広がり始め、建物という建物に侵入し、内部にいた者たちを焼き尽くしていく。逃げ切れなかった連中はそこで終わりだ。
炎の波は素早く基地を駆け抜け、壁にぶつかって静まった。こんな攻撃をやり過ごした後、他の連中は建物の中で生存者を探しに出かけた。俺は中央ターミナルへと向かう。今回は一時間か。どうやら基地に与えたダメージが大きいほど、時間が短くなるらしい。もしかしたら他にも影響する要因があるのかもしれない。
今回はエンディスとジェシーが俺のすぐそばに陣取った。ワイは少し離れた場所に座り込んでいる。二度目の能力発動の機会がなかったことに、少しばかり不満そうだった。
ケイトは力尽きたクリスティーナを連れてきた。あんな巨体を操るのは相当消耗するんだろう。慣れの問題かもしれないが、こんな代物が戦力にあるのは今後かなり役立つはずだ。あまり深刻な時間制限があるのは避けたいところだが。
とはいえ、何より心配なのは当の本人だ。顔色は青白くなってはいたが、見た目はそう悪くない。だからケイトは彼女を俺のそばに置いていった。アバターは消えたが、もう俺たちに対抗できる奴は誰もいない。地震の後、音楽は止まってしまった。念のため、俺は皇女を呼び出して、俺たちのメロディを流した。
「クリスティーナ、よくやったな。相当疲れたか?」何やら布きれの山に横たわっている娘に、俺は確認することにした。
「あ、にゃ。ありがと、パパ。まあまあかな、もっと訓練した方がいいと思うけど」クリスティーナは目を開けずに、無理やり笑顔を作って言った。
「一番大切なのは無理しないことだ。今のところ、限界まで自分を追い込まなきゃいけないほど状況は悪くない。約束できるか?」
「うん、分かった、にゃ」少女は小さく言った。どうやら眠りかけているようだ。
彼女の頭を撫でて上着をかけてやり、布からはみ出した尻尾を中に押し込んでから、俺は端末に近づいた。まったく、ロートクの完全制御後の結果がどうなるのか、早く見てみたいもんだ。
それ以外には特に何も起こらなかった。生存者はいなかったので、新しい捕虜も見込めない。
終了を待っていると、メッセージが届いた。
「所有者変更完了。変更のロールバック読み込み済み。解体手順を開始しますか? はい/いいえ」
クリスティーナを抱き上げて遠くへ運び、他の連中にも警告してから、俺は解体を起動した。見慣れた光景だが、メッセージは違っていた。
「『夜明けの守護者』の所有者の全拠点が破壊されました」
「解体後に残った資源、建設キューおよび装備製造から得られた資源、金庫の中身があなたのロートクシステムに移管されました」
「入手:
木材――3000単位
石灰岩――2150単位
レンガ――2500単位
ホップ――100単位
ビール――225単位
鉄――350単位
石炭――300単位
鋼――200単位
高品質鋼――2650単位
石油――2150単位
アッペライト――245単位
ウラン――550単位
化学薬品――125単位
クリスタリット――550単位
金――24000単位
武器――55単位
ロートクの杖――2本」
資源の量から判断すると、かなり変わった構成だ。どうやら大半を他者に売り払い、自分たちの維持のために僅かな分を残していたようだが、俺への報酬を考慮すると金貨は比較的少ない。誰かが既にくすねたか、あるいはウルカストにあまりにも怯えていて、あいつがもっと大きな厄介事を起こす前に誰かに始末してもらえるなら大半を差し出す覚悟だったか。いずれにせよ、近い内にこれを知ることはできないだろう。
杖を引き抜くと、俺は他の連中と一緒に車に乗り込み、すぐに家に着いた。基地に見張りを残すよう指示してから、ベッドまで辿り着いて眠りに落ちた。
◇◇◇
さて、17日目の続きだ。
遅く寝ようが関係ない。畜生、頭の中の目覚まし時計が必ず朝9時に俺を起こしやがる。伸びをしてから毛布の下から這い出ると、ひんやりした空気に不快な震えが走った。暖房はどうだ? それとも窓でも塞ぐか、はは。
急いで服を着て身支度を整えながら、以前のメッセージを読んでいた。捕虜がまだ大勢いるから、そのうち4人を処分することにした。それとギルが今日の分として残しておいた男を食うだろう。
もっとも、メッセージの一つは新しいものだった。アンジュヘルの村に関するものだ。
「注意! アンジュヘル派閥の拠点村を発見。所有者――アルヴァー派閥の守護者。追加ボーナスを送信」
「本日のボーナス:エネルギー+200、加速剤+2、クリスタリット+1、果物+50」
今回の朝食はフロルガが一人で作ったんだが、セフィーナはそばにいても手を出さなかった。めちゃくちゃ美味かった! どうやらもう二人の料理番ができたらしい。それにエンディスまで加わってきてる。
まず第一に、クリオシタが頼んでいたことを思い出して、俺はアンジュヘル拠点へ転移した。
「建設完了」
「建設完了:オビテリ、死すべき者の楽園、エネルギーの祭壇」
建設可能リスト更新中……完了
新規基礎建築物:物質の祭壇、エネルギーバリア、天使の聖域、触媒(1)。
新たな主要建築物:供物の祭壇、触媒装置(2)(触媒装置1が必要)」
オビテリは豪華絢爛だった。西洋風のおとぎ話に出てくる宮殿、そう、まさにそんな建築様式を思わせる。小さな塔、窓、ドーム型の屋根に立つ旗――建物自体は平屋なのに、そういった装飾がふんだんにあしらわれている。
中に入ると、見慣れた応接間や広間の代わりに、まさに生きた自然が広がっていた。周囲には生きた植物――熱帯のものか、それに似た何かが茂っている。種が正確に一致しているかは確信が持てなかったが。四枚羽の小鳥がさえずりながら、天井まで伸びた太い枝の中に俺から隠れようとしている。
俺の足元に二匹のふわふわした小動物が飛び出してきて、長い鼻の顔を向けたまま、匂いを嗅ぎ始めた。見た目があまりにも可愛らしくて、未知の生物で明らかに危険かもしれないのに、思わず撫でてみた。小動物たちは少しも怖がらず、むしろわざわざ背中を差し出して、柔らかい毛並みを試させてくれた。
俺の家の冷え冷えとした空気の後では、ここはとても快適だった。空気には心地よい花の香りが漂い、壁の一つからは滝が流れ落ちて、インテリアを彩る虹を作り出している。
幸い、ここで座る場所もあった。家具は何かの植物で編まれている。椅子の一つを素早く試してから立ち上がり、首を振って家から出た。いや、信じられない。もっと寒くなったら、マジでここに引っ越したくなるな。
エネルギーの祭壇は、間欠泉が噴き出している小さな石の台座だった。地熱発電所の一種と考えることもできるし、現地の倉庫に今や「エネルギー」という基礎資源しか表示されていないことを考えると、実際そうなのかもしれない。
オビテリの近くに場所を選んで、俺は創造の洞窟の建設を設置した。エネルギーを100消費。建設時間は6時間。メニューを見て、加速剤を選ぶと結果が出た。さらに50エネルギーと加速剤1個で3時間。もう一つ追加すれば、倍のコストと加速剤2個だが、たった1時間で済む。ふむ。それでいこう。
楽園の一角に入ると、俺は本当に楽園にいる気分になった。柔らかな光、床には、何てこった、絨毯の代わりに青々とした芝生が広がっている。靴を脱いで裸足で駆け回りたくなるくらいだ。
またしても植物と可愛らしい動物たち、滝、それに、なんてこった、枝には果実まで実っている。そのうちの一つに手を伸ばしながら、俺は心の中で、これが禁断の果実じゃないかと思った。だが、ここでキリスト教に凝りだすとは思えないと判断して、ビロードのような皮を持つ梨に似た果実にかじりついた。皮はかなり固かったが、果肉は――信じられないほど瑞々しくて甘く、口の中でとろける。こんなに満腹感があって、昼飯を食う必要もなくなったくらいだ。
だが、俺の目的地は地下室だった。幸いなことに、この手の建造物は全部似たような構造だった。いつもの転送装置と、心臓を置く場所。
掠め取ったクリスタリットと合わせれば足りるはずだと見積もって、俺は床の紋様に近づいた。
「死すべき者の生命管理:『死すべき者の心臓』を設置しますか? はい/いいえ」
そうだ。
「死すべき者の生命管理:『死すべき者の心臓』設置完了」
「繋がりを起動しますか? はい/いいえ」
はい。
「注意! アクティブな繋がりが既に存在します。クリスタリット1000を支払い、繋がり5へアップグレードしますか?」
はい。
「繋がり5へのアップグレードを実行中」
「繋がりレベル5のボーナス:
現時点での追加寿命:259年(係数0.5、ボーナスポイントへ再分配)。派閥能力発動用ボーナス年数――129年
市民強化×6
発動、アルヴァー派閥:
――力のエンチャント(一日三回無料使用可能)→持続時間が五分まで延長
――上位力のエンチャント――寿命-三年→寿命-二年
――範囲上位力のエンチャント――寿命-九年→寿命-八年
――加速のエンチャント(一日三回無料使用可能)→持続時間が五分まで延長
――上位加速のエンチャント――寿命-三年→寿命-二年
――範囲上位加速のエンチャント――寿命-十年→寿命-九年
――元素魔法――寿命-十年→寿命-九年
――幻影魔法――寿命-十五年→寿命-十年
新規!――大規模治癒――寿命-15年
――上位属性魔法――寿命-25年→寿命-20年
新規!――流星雨――寿命-30年
共通発動:
治癒、寿命-1年→蘇生時に半径3メートル以内にエネルギー衝撃波(繋がりで結ばれた市民にはダメージなし)
発動、テクガン派閥:
――バギー召喚(1日3回まで無料使用可)→持続時間を5分に延長
――装甲兵員輸送車召喚――寿命-3年→寿命-2年
――戦車召喚――寿命-10年→寿命-9年
――ヘリコプター召喚――寿命-15年→寿命-10年
新規!――多連装ロケットシステム召喚――寿命-15年
――支援物資投下(弾薬、医薬品、装備)(1日3回まで無料使用可能)→内容選択可能に
――クラスター地雷敷設――寿命-3年→寿命-2年
――砲撃――寿命-10年→寿命-9年
新規!――単一目標への巡航ミサイル攻撃――寿命-10年
――ナパーム投下――寿命-25年→寿命-20年
――絨毯爆撃――寿命-25年→寿命-20年
発動、キルハイヴ派閥:
――一時的変異:鉤爪(1日3回無料使用可能)→持続時間が5分に延長
――一時的変異:胞子腺(中毒)――寿命-3年→寿命-2年
――巣の守護者召喚――寿命-3年→寿命-2年
――爆弾昆虫の群れ召喚――寿命-10年→寿命-9年
――竜人の勘――寿命-10年→寿命-9年
――一時的変異:酸性腺(腐食)――寿命-9年→寿命-8年
――生きた壁の創造(1日3回まで無料使用可)→キチン質の金属繊維による強化
――胞子による地域汚染――寿命-10年→寿命-9年
新規!――脳寄生体の創造――寿命-10年
――女王親衛隊の召喚――寿命-20年→寿命-15年
新規!――蟲の召喚――寿命-25年
発動、フレムテック派閥:
――呼び出し:攻撃ドローン(1日3回まで無料使用可)→ドローン用個人防護シールド
――呼び出し:シールド発生ドローン――寿命-3年→寿命-2年
――召喚:防御ロボット型式AVG2――寿命-3年→寿命-2年
――召喚:強襲ロボット型式CMD4――寿命-10年→寿命-9年
――フィールド・テレポーター(1日3回無料使用可能)→安全作動距離2倍化
――エクゾスケルトン――クラス・カロン――寿命-10年→寿命-9年
新規!――召喚:超軽量メカ《エンジェル・ウィング》――寿命-10年
――召喚:軽量メカ《ネメシス》――寿命-20年→寿命-15年
――召喚:中量メカ《アストレア》――寿命-30年→寿命-25年
――召喚:重量メカ《タナトス》――寿命-40年→寿命-35年
新規!――召喚:重メカ《天使》――寿命-45年
発動、アンジュヘル派閥:
――分割:セクンダ(1日3回無料使用可)→持続時間5分
――分割:テルシア(ランダムなディファー)――寿命-4年
――分割:クォルタ(ランダムなディファー)――寿命-9年
――インペラ・コントローラーの霧――寿命-9年
――建設加速(1日3回無料使用可)→期間を4分の1に短縮
――一時的蘇生(2分間)――寿命-9年
――分割:セクスタ(ランダム・ディファー)――寿命-15年
――インペラ・ディヴァイダーの霧――寿命-20年
――召喚:ランダム悪魔――寿命-30年
――天空のアナイアレイター――寿命-30年
――地底の怒り――寿命-35年
アップグレード可能:
繋がりレベル6――クリスタリット1250+アクティブな心臓6個」
やれやれ、これはさすがにクリオシタに頼むしかないな。加速はあるにはあるが、そこまで大きな役割は果たさないだろうと判断して、俺はテレポートに入り、翼持ちのエルフ娘の部屋へと上がった。彼女がドアを開けてくれて、すぐに俺の視線が平らな腹をさっと滑ったのに気づいた。
「あ、えーと……」すぐには答えが見つからなかった。まあ、顔を見れば一目瞭然だっただろうが。
エルフの彼女は可愛らしく微笑むと、指を顎に当てて首を傾げた。そうやって何十秒も立ち尽くしていると、突然彼女が俺に飛びついてきて、耳元で囁きながら抱きついてきた。
「ああ、ニコ、あなたって本当に素敵で可愛いのね! それに情熱的! 優しいし! 私のことあんなに心配してくれて……」
身を伸ばすと、彼女は俺の唇にキスをして胸に寄りかかり、羽をひらひらと揺らした。何が起きているのかよく分からないまま、俺も嫁さんを抱きしめ返して、黙っていることにした。
「大丈夫よ」とクリオシタが囁いた。残りは聞き取れなかった。
俺を出口へと引っ張りながら、彼女は振り返った。繋がりから得た力に明らかに喜んでいる。もう簡単には敵わないな。
「ああ、もうすぐできあがるよ」エルフの彼女がずっと疑問の眼差しで見つめてくるので、報告することにした。
魅惑的に微笑むと、彼女は俺と一緒に急いで下へ向かい、テレポートの前に着いたところでようやく立ち止まった。
彼女を中に案内すると、少女は嬉しそうに走り回ったりその場でくるくる回ったりし始めた。家に帰れたことを心から喜んでいるようだった。
「ねえニコ、想像できないでしょうけど、これってすっごい幸せなの! また家に帰ってこれたのよ! そんなの知ったこっちゃないわ! そうよ、そうなのよ!」
レモンをかじったみたいに顔をしかめた少女だったが、すぐにまた元気を取り戻すと、洞窟の建物へと急いだ。
まあ、そんなに急いでるなら、俺も加速を使うことにした。残りの数分間、クリオシタはただ謎めいた沈黙を保っていた。
名前に反して、建物はかなり大きく見え、洞窟を思わせるのは部分的なものだった。まあ、大きな石造りの建物を洞窟風に少しアレンジした、とでも言えばいいだろうか。
扉を開けてクリオシタは中へと滑り込んだが、俺が後を追おうとした途端、俺の鼻先で指を振ってみせると、バタンと扉を閉めてしまった。
一体中で何が起きているのかと考えながら、俺は十五分ほど待たされた。そしてようやく、裸の少女が出てきて俺を呼んだ。
全体が石でできた冷たげな廊下を進みながら、彼女の魅惑的な姿を見ないように努めつつ、俺たちは大広間へと出た。鍾乳石と石筍が柱のように並んでいるほか、ここにはガラス製の、ええと、棺のようなものがいくつか置かれていた。
女の子は一番近い装置に歩み寄ると、ガラスに映る眩しく光る円環と、そこから下へ伸びる目が眩むような黄色い光線を見せてくれた。パネルに何かを押すと、クリオシタはガラスの遮光機能を起動させた。そして俺は見ることができた――棺の中で骨格が形成され、今それが徐々に組織で覆われていく様子を。
俺の驚いた視線に、クリオシタは光線の唸る音の中でかすかに聞こえるほど静かに囁いた。
「私たちの娘よ」
◇◇◇
「現在の残存寿命――53+(259)。能力発動用ボーナス年数:129(126)(係数0.5)(捕虜――53)」




