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悪女と謳われる王女は、国を滅ぼそうとした暗殺王子の愛に気づかない  作者: 凪塩 未来


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シーズン2 第12話:古都ヴェルダンの謀議と、冷徹な女王の降臨

シーズン2第12話「古都ヴェルダンの謀議と、冷徹な女王の降臨」をお読みいただきありがとうございます!


西方領主たちが反逆の謀議を企てるアジトへ、モナミとミカエルが自ら乗り込むという大胆不敵な展開を描きました。敵の意表を突き、圧倒的な知略と武力で反乱の芽をその場で完全に踏み潰すスカッとするエピソードをぜひお楽しみください!

西方の古都ヴェルダン。

かつては王都に次ぐ栄華を誇ったこの古い街は、いまや中央政府の統制から外れ、かつての特権を取り戻そうとする旧貴族や地方領主たちの不穏な巣窟と化していた。


ヴェルダン城の重厚な大広間では、当主であるヴェルダン伯爵を筆頭に、反乱を企てる者たちが集結して気炎を上げていた。


「モナミ王妃とあの暗殺王子の専制政治もここまでだ! 我ら西方領主が結集し、ヴェルダンの私兵と雇い入れた傭兵軍を率いて王都へ進軍すれば、中央の軍などひとたまりもない。今度こそ、我らの手に真の王権を取り戻すのだ!」


ヴェルダン伯爵が声高に叫ぶと、集まった者たちから賛同の歓声が沸き起こった。彼らは自分たちの計画が完璧であり、王都の人間はまだ何も気づいていないと本気で信じ込んでいた。


その時――。

大広間の巨大な扉が、音もなく、重々しく押し開かれた。


歓声がピタリと止まり、全員の視線が一斉に入口へと注がれる。そこに立っていたのは、誰もが予想もしなかった人物だった。


漆黒の軍服を纏い、冷酷なまでの美しさを湛えたミカエルが静かに足を踏み入れる。そしてその中央には、ルビーの髪飾りを揺らし、一切の恐怖の色すらない気高い笑みを浮かべたモナミ・フォン・ラザードが、優雅な足取りで歩みを進めていた。


「……真の王権を取り戻す、だって?」


モナミの低く冷ややかな声が、広間の隅々まで染み渡るように響いた。


「自分たちがどのような愚かな穴蔵で、どれほど滑稽な虫けらの遊戯に興じているのか、少しは自覚があるのかしら、ヴェルダン伯爵」


ヴェルダン伯爵は顔面を蒼白にし、恐怖で足元をよろめかせた。

「なっ……! なぜ貴様らがここに……! ここは我が領地だぞ! どうやってこの厳重な警備を……!」


「警備?」


ミカエルが冷笑を浮かべ、わずかに指先を鳴らした。

その瞬間、大広間の天井や窓の外から、漆黒の影をまとった王国の特務部隊が音もなく舞い降り、反逆者たちの背後にピタリと鋭い短剣を突きつけた。わずか数瞬の出来事だった。ヴェルダン側が雇い入れたはずの傭兵たちも、外に控えていた私兵たちも、一滴の血も流すことなくすべて無力化されていたのだ。


「君たちが私兵を集め、傭兵を買い漁っている裏帳簿のすべては、最初から私たちの手元にあったわ。あなたたちの『謀議』という名の道化芝居を、私たちは特等席で最初から最後まで観察させてもらったのよ」


モナミは冷徹な瞳で、震える反逆者たちを次々と見下ろした。

その圧倒的なカリスマと、すべてを計算し尽くした知略の前に、反乱の気概など跡形もなく粉々に砕け散っていた。


ヴェルダン伯爵はもはや立っていることもできず、その場で崩れ落ちるようにひざまずいた。

「あ、悪かった……! 命だけは……! 命だけはお助けを……!」


モナミは冷ややかに鼻で笑うと、言い放った。

「命を取る価値すらないわ。あなたたちの財産はすべて没収し、この古都の統治権も完全に剥奪する。二度と王国の土を踏むことすら許さないわ。……お引き取りなさい、哀れな敗者たち」

シーズン2第12話「古都ヴェルダンの謀議と、冷徹な女王の降臨」いかがでしたでしょうか?


国内の反逆者たちが企てた甘い謀議を、モナミの圧倒的な先読みとミカエルの完璧な制圧劇で一網打尽にするカタルシス抜群の展開でした。敵が絶望する姿を冷徹に一蹴するモナミの女王としての威厳と、それを完璧に支えるミカエルの最強タッグは健在です。


国内の火種を見事に鎮圧した最強夫婦。いよいよ物語はクライマックスへ向けて動き出す――。次なる展開を迎える、シーズン2第13話もお楽しみに!

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