シーズン2 第3話:夜の密談と、甘い作戦会議
シーズン2第3話「夜の密談と、甘い作戦会議」をお読みいただきありがとうございます!
昼間の緊迫した謁見室から一転して、夜のプライベートサロンを舞台にした二人の甘くスリリングなひとコマを描きました。自由都市連合への知的で冷徹な報復を進めるモナミと、裏で完璧な工作を済ませておきながら妻を甘やかしたくて仕方がないミカエルの、最強夫婦のギャップあふれる絆をぜひお楽しみください!
王宮のプライベートサロン。夜の帳がすっかり下りた部屋の中で、昼間の謁見室での一件が嘘のように、静かで甘やかな空気が満ちていていた。
モナミは執務机の前に座り、自由都市連合の特使ガルトが残していった密貿易の裏帳簿のコピーをじっと見つめていた。
「……やはりね。ガルト個人の暴走ではなく、自由都市連合の評議会そのものが旧貴族派閥の残党と結託して、我が国の魔導鉱石を不当に買い叩く計画だったわ」
モナミが細い眉をひそめながら呟くと、背後からスルスルと忍び寄ったミカエルが、彼女の肩に顎を乗せるようにして覗き込んだ。漆黒の軍服を脱ぎ、ラフなシャツ姿になった彼は、仕事中のモナミの匂いを嗅ぐようにそっと首筋に顔を埋める。
「そんな難しい顔をして、虫けらの企みに頭を悩ませる必要なんてないさ。評議会の連中ごと、すべて闇から葬り去ってしまえば一発で解決するよ」
「また物騒なことを言う。あなたねえ、力で全てを解決しようとする悪い癖はいい加減にしなさいよ。今回はただの暗殺ではなく、経済と政治の舞台で、あの連中が生きていけないほどの完全な敗北を味あわせる必要があるの」
モナミが呆れたようにため息をつきつつも、ミカエルの髪を優しく指先で梳いた。その心地よさに、ミカエルはふっと満足げな笑みを浮かべた。
「分かっているさ。君がそういう『知的な仕返し』を好むなら、僕も喜んで協力しよう。……ちなみに、ラザード王国の情報網を使って、すでに自由都市連合の主要な貿易商会の資金ルートをすべて凍結する準備は整えてあるよ」
「……さすがね。仕事の早いこと」
モナミは驚きつつも、感心したように目を細めた。表向きは冷徹な政治的制裁を準備しながら、裏では夫であるミカエルの完璧な裏工作がすでに完了している――これほど心強いパートナーは大陸のどこを探してもいなかった。
「でしょ? だから、今日の仕事はもうそこまでにして、僕にご褒美をくれないかい?」
ミカエルは甘えるような低い声で囁くと、モナミの体を椅子ごと自分のほうへとクルリと回転させ、逃げられないように両腕でしっかりと抱え込んだ。
「ちょっと、急になにを……っ!」
「昼間からずっと、君の凛々しい姿に惚れ惚れしていたんだ。夜の時間は、国家の仕事ではなく、僕だけの最愛の妻として愛させてほしい」
拒む間もなく、ミカエルの熱を帯びた唇がモナミの唇へと重なった。
昼間の冷徹な王妃の仮面はどこへやら、モナミは甘い吐息を漏らしながら、彼の背中にそっと腕を回すのだった。
シーズン2第3話「夜の密談と、甘い作戦会議」いかがでしたでしょうか?
政治的な敵対勢力を経済の舞台で追い詰めるモナミの鋭い知性と、それを裏から完璧にサポートしつつも甘い時間をねだるミカエルの溺愛ぶりが存分に発揮されたエピソードでした。シリアスな陰謀の裏側で、二人だけの温かな時間がしっかりと育まれている姿は、見ているだけでも胸が熱くなりますね。
周到に張り巡らされた網に、自由都市連合の商人たちはどう足掻くのか――。次なる展開を迎える、シーズン2第4話もお楽しみに!




