80.デラべザ平原の主1
いろいろと分からない事だらけだが、
今は目の前の敵に集中する。
ボス狼は、殺気を放ちながらも、
こちらの様子を伺っている。
一応【案内】をしておく、
________________________
ハウリングウルフ・リーダー
脅威度D+
成長し、進化したハウリングウルフ。
自身の下位種を従え、
統率し、群れの生存率を底上げする。
とても鋭い爪と牙を持つ。
非常に狡猾な性格。
________________________
・・・・うん、さっきの個体と同じだ。
D+が沢山いるとは思えないし、
想像したくない。
となると、今さっき撃退したように
コンボを決めようとするのは危険だ。
あのコンボは強いが、
半分は初見殺しのような技だ。
2度目は無いと思ったほうが良い。
パーティーで戦う時の
対強い魔物の対策としては、
前衛が前に出て攻撃し、
隙を見つけては
後衛が援護するのが一番有効だけど・・・・
正面から戦うのは当然危険だ。
しかも単純に
相手は僕の身長の2倍はある狼だ。
まともに攻撃を受ければミンチになるだろう。
魔物だし初見で何をしてくるか
分かるものじゃない。
ラミーは後衛。
魔法特化だし、
ローブは防御に期待できない。
プルスケは中衛。
速いけど打たれ弱い
熊に【模倣】しても、正面から戦う事は
できないだろう。
そして僕は前衛。
前に出るなら、僕しかいない。
けど、僕に、出来るのか?
・・・・・・・・
プルスケ、ラミー、僕が前に出る。
後ろに下がって援護してくれ。
ラミーはコクリと頷いてゆっくり下がる。
そしてプルスケに・・・・【従魔強化】
プルスケは、ラミーに寄る。
そして、僕は、狼に向かって、走る!
狼は、僕が向かってきたのを見て動く。
速さは、あちらの方が若干だけど上らしい。
ギリギリのところで剣を抜き
居合斬りをする。
ボス狼は、前足の爪で受け止め、
接触!
「ギィン!」
爪と剣がぶつかる。
っか、硬い!
金属の剣と同程度の爪って
どんな硬さだよ!
そして、もう片方の前足で
横から鋭い一撃が来る!
こいつ、!立てたのかよ!
4足歩行しかできないと思ってた・・・・
横からの攻撃をかわすように、
大きく後ろに飛ぶ。
ボス狼の攻撃は空を切って、うまく躱せた。
だけど、後ろに飛んだ僕に向かって
ボス狼は横なぎの大振り、
それを姿勢を低くして避ける。
避ける僕を見た
狼が牙を剥き出して唸る。
その体勢のまま、ボス狼は
頭から突撃してきた。
ドっ、、
ぅぐ、
剣で反撃しようとしたが弾かれて
腹にまともに突進が入った。
ボス狼はねじ込みながら、口を開いていく。
何もしなければそのまま
腹を食い破られて終わりだ!
力を振り絞り、剣をボス狼の顔にかざす。
すると退くように
数歩下がって、また僕をボス狼は睨む。
・・・・まさに死合だ。
そして、今ぶつかって分かった。
僕の速度重視の軽い剣では
大きい相手の連撃は受けきれない!
かといって、短剣を投げて
上手く刺さったとしても
大したダメージにはならないだろう。
連撃も毛皮が邪魔して通りにくいし
そもそも速さで負けてるから連撃じゃ不利だ。
しかも、ラミーとプルスケとの間に
常に僕が来るよう立ち回って
ラミー達の射線を遮ってくるせいで、
そのせいでラミーが魔法を打てずにいる。
八方塞がりだ。
今の僕にはコイツに勝てないのか?
勝つには、
勝つには・・・・どうすればいい?




