79.執念の狼
倒したハウリングウルフの数は、
ざっと数えただけで、42匹。
主要な都市が近いので
この手の魔物の群れというのは、
他の冒険者に依頼が行き、
討伐されるか、
都市の騎士団が討伐するかで、
少ないらしいのだが・・・・
運悪く遭遇してしまったようだ。
ラミー「僕達で倒したんだし、討伐証明に、牙を回収しよう。」
こういう依頼で討伐した魔物ってのは、
腕輪の中に記録されるんじゃないのか?
ラミー「あー、依頼と直接的な関係が有ればね・・・・この狼は、ミカヅキグサ採取と関係ないしね」
「それに、パーティー運営の資金源は多いほうが良い」
「あぁ、牙は一番大きい歯を、二対で取ってね。」
なるほど、一理あるな、
早速作業に取り掛かろう。
そして黙々と牙を取り、
今、40匹目の牙を取ったところなのだが、
・・・・残りの死体が1つしかない。
まさかプルスケ・・・・
「・・・・ぺきゅ?」
食べたな。
プルスケはなんでも食べるんだな・・・・
ちなみにラミーは、
牙を取った死体を燃やして
灰にしている。
腐ったら、ほかの魔物を呼び込んでしまい、
危険なので燃やすらしい。
毛皮を取る技術は持ってないし、
取れたとしても運べないので、
もったいないが、肉も革も燃やす。
プルスケは索敵だ。
さて、牙を全部取り終わって、
やっと本題のミカヅキグサ探しだ。
・・・・それにしても全く見つからないな。
ここで狼達と交戦する前も、3時間ほど
探しているけど、本当に無い。
平原は開けているから、
それっぽい草があれば
すぐ見つかると思うんだけど・・・・
一度情報を整理しよう。
ミカヅキグサは、
月の出ている夜に自然に生える。
昼になると小さくなって枯れる。
状態異常を緩和してくれる草・・・・か。
特に生育地があるわけでもないし、
季節も多分問わない。
水場に生えるとか、乾燥を好むとかの
記述もなかった気がする。
依頼されたくらいだし、
ここら辺にも生えてると
思うのだけどなぁ。
はぁ、仕方ない。
プルスケとラミー、
僕で手分けして探すしか・・・・
「うぉぅオォーーーン・・・・」
辺りで狼の鳴き声がこだまする。
もしかすると、
今さっき逃げた狼の鳴き声なのでは?
ラミー「はは、まさしく負け犬の遠吠えって奴か?」
はは、その通りだか
調子に乗り過ぎないようにな・・・・
・・・・?
違和感を感じる。
嫌な予感だ、まさかボス狼が?
いやありえない。
あんなに出血してたんだ。
暫くは動けない・・・・
数秒の沈黙、
違和感は、殺気に変わる。
ラミー!!プルスケ!!!
何かが来る!
危険を促し身構える。
そして、平原を横切り、
一直線にこちらに向かってくる
一匹の巨狼。
そいつは、僕達にまたも殺気を
放ち、唸る。
「ガrrrrル・・・・」
ははは・・・・
今さっき与えたダメージが
無くなってる・・・・
僕達の前に、
またもボス狼が立ちふさがる。




