第47話
今回もよろしくお願いします。
「おい、いいのかよ?」
「何がだよ」
「お前の性癖が身内に晒されるぞ」
「……仕方ないだろ」
今の俺に出来ることは祈るくらいだ。あのクソガキがエキサイトグッズを見つけませんように……よくよく考えてみると、家族に性癖がばれるってかなりきついな。小学生時代に好きな子言いふらされるくらいきつい。
「弟君?さっきから何ブツブツ言ってるの?」
「いや、何でも……」
「最近、長々と宙を見つめて会話のように独り言を呟いてるけど、本当に大丈夫?」
「全然大丈夫。思春期男子なんて皆そんなもんだよ」
「ち、違うと思うけどなぁ……」
「さあ、それより俺の秘密を知りたいんでしょ?どうぞ、好きなだけ探るといいよ」
「かっこつけなくてもいいよ」
呆れた笑いを見せた義姉さんは、俺の部屋をキョロキョロ眺め回した。
ベッドの下に遠慮がちに手を突っ込む義姉さんを見て、少し安心する。
よくよく考えてみれば、他人の部屋のベッドの下に、遠慮なしに手を突っ込む奴がいるだろうか。気心知れた仲ならともかく、知り合ったばかりの年上女性だ。相手年上だよ?俺だったらできないね、そんな無礼極まりない真似は。まったく、俺は何を心配していたんだか……人間ってやつは、年を取るごとに疑り深くなっていけない。
「おい。お前のモノローグ、完全なフラグだぞ」
「……お前もそう思うか」
「なんじゃこりゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああ~~~~~~~~~!!!!」
梛ノ宮愛里の悲鳴が聞こえてきた。
あちゃ~、やっちゃったか~。
「何々!?どうしたの!?」
「義姉さんはここにいて。俺が行ってくる」
さりげなく義姉さんが部屋に残るように仕向けながら、梛ノ宮愛里の元へ駆け足で行く。
ドアを開けると、案の定エキサイト本が2冊握られていた。
「どうした?」
「あ、灯さんのベッドの下からこれが……」
「え~と、『ああ、義姉さん』と『愛しの義姉』?」
「これは一体……どういう事でしょう?」
「ああ、多分……」
「?」
やばいやばいやばい!
何か言え!俺、何か言えよ!
俺はあわあわと顔を真っ赤にしている梛ノ宮愛里に思い浮かんだ言葉をそのまま告げた。
「それは……義姉さんの趣味だよ」
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