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さらば変人!  作者: 差等キダイ
49/63

第48話

 今回もよろしくお願いします。

「えっ!?」



 梛ノ宮愛里がポカンとした表情になり、部屋全体の時間が止まった感覚を覚える。

 いかん。よりによって義姉さんのせいにするとか……まあ、確信犯な部分もあるけどな。ひとまず笑いに変えて誤魔化すという高等技術。是非皆さんにも使って欲しい。当方では一切の責任を負いません。

 口をぱくぱくさせている梛ノ宮愛里の白い陶器のような肌を、一筋の汗がつぅーっと滑らかに伝い、彼女の心中の動揺を表している……あれ?もしかして……



「私はとんでもない物を見つけてしまいましたね。これは見なかったことにしておきましょう。性癖は人それぞれですから」

「あ、ああ……」



 彼女はいそいそとした手つきで義姉ものが多数を占めるエロ本を、ベッドの下に仕舞い直す。おお……もしかして、勝った?



「マジかよ……」



 オッサンが驚きを通り越し、梛ノ宮愛里の頭を心配するような表情をしていた。無理もない。俺もこの子の将来が心配だ。



「灯さん、心配しないでください。誰にも言いませんよ。灯さんが義姉ものや義妹ものを持っていても、私はあなたの作る御飯が大好きですよ」

「……ん?」



 今、聞き捨てならない単語が聞こえた。



「お、おい……今何て言った?」

「灯さんの作る御飯が大好きですよ」

「違う。もっと前だ」

「義姉ものと義妹もの……」

「…………」



 義妹……だと……。

 俺はそんなもの所持していない。

 だって実の妹がいるんだよ?

 妹ものに興味持つわけないじゃん。

 てことは……これ、もしかして義姉さんの?



「どうかしましたか?はっ!ま、ま、まさか……」

「いや、ちが……」

「私を力づくで義妹にして、あんな事やこんな事を……」

「ちげーよ!!お前の平坦なボディラインに興味はねえ!!」

「なっ……!」



 梛ノ宮愛里はピキッとこめかみに血管が浮き出た。



「失礼ですね!脱いだらすごいと評判の愛里さんですよ!」

「まあ、腹筋は割れてそうだな……」

「絶対に今死なす」



 燃えたぎる怒気をオーラに変え、ゆらりとこちらに向かい、歩いてくる梛ノ宮愛里を見ながら、俺は義妹ものエロ本の持ち主のことをぼんやりと考えていた。

 読んでいただき、ありがとうございます!

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