第43話
はい、過去の矛盾点を直しています。
最新話の設定でお楽しみください。
それでは今回もよろしくお願いします。
「まーちゃん……」
「…………」
そう、教室に入ってきたのは謎の少女・まーちゃんである。彼女はあまり掃除の行き届いていないこの部室内に顔を顰めたが、出て行こうとはしなかった。
そして、この前と同様、俺の事は無視していた。
念の為、もう一度呼びかけてみる。
「おーい、まーちゃん?」
「あの……それ、私に言ってるの?」
「ああ、そうだけど……」
「変なあだ名をつけるのやめてくれない?迷惑なんだけど」
「おい」
綺麗さっぱり忘れてやがる……狙ってるのかもしれないが。
「じゃあ、名前教えろよ……つーか何しに来たんだよ」
「愚問ね。入部しにきたに決まっているじゃない」
「え?」
予想外の用件を告げたまーちゃん(仮)は、先輩の方へとスタスタ歩み寄った。
「あなたが部長?ふーん、悪くないわね」
「ほう、見る目はあるようだ」
先輩、違います!その女はとあるソシャゲのセリフを真似ているだけです!ドヤ顔で応じないでください、悲しくなってくるから!
「しかし、何で……」
「色々あるのよ」
「まあいい。今は猫の手も借りたいくらいだ。ところで、楽器は何か演奏できるのか?」
「一通りはできるわ」
「一通り?」
「ピアニカとリコーダー。ハーモニカにグロッケン」
「「…………」」
グロッケンとか久々に聞いたわ……。
「では、まずやることがある」
「?」
「バンド名を決めよう」
「こんな間に合わせのバンドにですか?」
「当たり前だ。その方が活動している雰囲気が出せるからな」
「はあ……じゃあ、Beastsとかで」
「獣って柄じゃないでしょ?童貞のくせに」
「おい、腐れビッチ。余計な事を言うな」
「琵琶法師とかでいいんじゃねーの?」
オッサンがふわふわ漂いながら、適当な事を言う。そういや、この二人には見えているから、会話に参加できるんだよな……鬱陶しい。
「いや、明らかにバンド名じゃないだろ。これだから……」
「よし、決まりだ」
「は?」
先輩の方を見ると、満足そうな顔で腕を組んで、うんうん頷いている。
「覚えやすいからな」
「……まじですか」
「素敵な名前じゃない。異論はないわ」
「…………」
こうして、バンド・琵琶法師が結成された。
オッサンがドヤ顔でこちらを見下ろしているのが、ひどく不愉快だった。
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