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さらば変人!  作者: 差等キダイ
35/63

第34話

 少し遅れました!

 それでは今回もよろしくお願いします。

「…………ん?」



 ぼんやりと瞼を開けると、いつの間にか寝落ちしていた事に気づく。カーテンの隙間からは朝の陽射しが射し込み、開かれた瞳を刺激した。

 二度寝をしたい気分だが、観念して起き上がると、そこには何ともいえない違和感があった。

 …………いない?

 そう。オッサンがいつの間にか消えてなくなっていた。天井をふわふわ漂っていた陽気な幽霊は、俺の目の前から完全に姿を消していた。光にちらちらと舞う埃が、その儚い幽体の残滓のように思えた。

 ……いなくなってみると、案外寂しいもんだな。



「おっは~!」

「ちぃっ!!!!」



 やはり人生はそう甘くはなかった。

 ベッドの下から、うざったい金髪とオタクファッションのオッサンが、するりと這い出てきた。



「……服なんて持ってたのかよ」

「いや、念じたら少しだけ変わるようになった」

「うわぁ…」



 止めろよ。変な能力身につけんなよ。この状態が長引きそうで恐ろしいわ。



「そう嫌そうな顔すんなよ。こちとら、ゼロから始まる幽霊生活に少しずつ慣れてきてんだからよ」

「お前にそんなシリアス要素はない」



 殆ど不埒な行いしかしてないだろうが。

 てか、こっちもゼロから始まる幽霊憑き生活に慣れ始めていて嫌すぎる。

 募る不安を追い払うように頭をかき、顔を洗いに部屋を出た。




 朝食の席に着くと、月乃はいつも通り既に家を出ていて、義姉さんは俺を待ってくれていた。

「おはよう、弟君」

「おはよう」

「う~っす」

「遅いのですね。高校生の癖にだらしないです」

「はいはい…………は?」


 

 見覚えのある姿。聞き覚えのある声。

 何度か瞬きして確認してしまった。

 なんと、昨日出会った暴力女子中学生・梛ノ宮愛里が、テーブルについて、朝食を摂っていた。

 読んでいただき、ありがとうございます!

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