第六話 虎穴に入らずんば虎子を得ず
時野渉は「」で
ネルは〈〉
エリナは〔〕にします。
モブは変わらず[]です。
「うっわ、びっくりした!」何だよ急に。と、音が聞こえた方を覗いてみる。
ドンッ ドンッ
と、出刃包丁で鳥の頭を切っている巨体な男がいた。
「あれは...」
〔あ、あの人が料理長さんです!〕
「あれが.....よし、」渉はゆっくり料理長の元へ近づいた。
ドンッ ドンッ
「あの〜ちょっと聞きたい事があるんですけど〜」
ドンッ
[何のようだ]と少し圧のある低い声で言う料理長。
空気が重い。 ドンッという音だけが響く
「この匂い...カレーか?」と場を和ますために言うが
[....よく、知ってるな]と一言。 ドンッ
(全然、場がなごまネぇ)と冷や汗をかく渉。
「そ、そいえばさ、三日前の深夜にエリナ以外で誰か見なかったか?」勇気を出して聞く。
[そんなこと知って何になる。]と料理長が言う。
「いや〜、ちょっと気になって〜」
少しの沈黙のあと 料理長が[三日前の深夜か、そういえば国王の使用人の見習いがいたな。]
「その見習いの顔とか、見なかったか?」
[顔は見てないが、一人は刺繍の入った手袋をしてたな。]と料理長が言う。
「刺繍。 何の刺繍か分かるか?」
[..砂時計、だったな。]
〈エリナ嬢、砂時計の刺繍が入った手袋をした使用人見習い見たことあるか?〉
〔ひゃい! え、えっと、な、ないです。見習いなら
担当の方じゃないと、ほぼ会うことはありませんから。〕
「...一旦、戻って整理しよう。料理長ありがとう」
[ぼうず、メシでも食っていけ]と言う料理長。
「わりぃ、また今度」
「とりあえず分かったのは、国王の使用人の見習いで砂時計の刺繍が入った手袋をしてる。ことだけか〜」
どうしたモノかと頭を抱える渉とネル
すると、〔あ、あの わ、わたしが使用人見習いとして潜入しましょうか?〕とエリナが意外なことを言う。
渉とネルは固まった。
しばらくして、
〈ダメだ!危険すぎる。 君が行くなら私が行こう。〉
〔だ、ダメです!ネル様は王子様ですからそもそも無理です!〕
「じゃ、じゃあ俺が行くよ。」
〔それもダメです。渉さんはあの時、顔が知られてます。私なら、コミュ障であまり人と関わってこなかったので大丈夫です!〕と自信満々に悲しいことを言うエリナ。
〔それに見てみたいんです。わたしも、ネル様が作る国を。 だから、行かせてください!お願いします!〕とエリナは本気のようだ。
〈.....分かった。だが!危なくなったらすぐ逃げる! いいな!〉
〔はい! 早速、潜入のために準備してきます!〕
と言いエリナはどこかへ行ってしまった。
すると、渉がニヤニヤと笑い、
「ネル。お前、顔赤いぞ。」
〈ッ! う、うるさい ちょっと暑いだけだ!〉
「はいはい、そうですか〜」
〈ッ。 ニヤニヤするな!〉
最後まで読んでくださりありがとうございました。
エリナ...よく頑張った!同じコミュ障として誇らしいよ
エピソードタイトルの『虎穴に入らずんば虎子を得ず』
『危険やリスクを冒さなければ、大きな成果や成功は手に入らない』という意味らしいです。(ネット情報)




