第10話「馬と鹿のぬいぐるみ」
黒猫「なんで、そんな勝負を吹っかけてるん
だ?」
鹿「私は足が悪いのよ。リハビリに丁度良い
と思って」
鹿「どうせなら速い人と勝負したいじゃない」
馬「...という謎の理由で勝負を挑まれてる」
馬「別に暇だから良いけどね。」
黒猫「暇は神をも殺すっていうしな」
黒猫「ライバルが出来て良いじゃないか」
馬「ライバル?」
馬「...負けっぱなしじゃん。」
鹿「いつかあなたに勝ってその顔をギャフンと
言わせてやるわ!!!」
鹿「はぁ、はぁ、疲れた。」
馬「スムージーでも飲んで癒されな。」
鹿「そんなことより横になりたいわ」
馬「僕はもうひとっ走りしてくるよ」
黒猫「...なんでいつも私の側で寝るんだ。」
馬「ただいま、僕もひと眠りしていいかな。」
馬「ちょっと寝るだけだから...」
黒猫「...夢を見る前に逃げねば」
黒猫「というか、急に眠気が襲って...」
彼女はオリンピックの中でも有名な選手だった。
鹿「私も足が悪くなかったらあそこに
立っていたのかしら」
母親「そんな訳ないでしょ。」
鹿「夢くらい持たせてくれていいじゃない」
鹿「あの人と走れるチャンスだって。」
馬「長距離は苦手なんだけどなぁ。マラソン
かぁ、」
鹿「マラソンならあなたに勝てるかもね」
馬「...流石に足が悪い人には負けないよ。」
馬(ほら、すぐに追い抜いた。)
馬(全然遅いじゃん)
一般人「頑張れー、、」
皆高順位を取った私じゃなくて、足の悪い少女を応援してる。普通に表情をゆがめて、そこまでして走る理由はなんだろう
馬(最後まで走っただけで褒められるなんて、
良いな。...やっぱりマラソンより短距離走の
が楽だし良いなぁ。)
馬「なんで、そんなに頑張るんだろ」
競技の人「あんたも頑張ってるでしょ」
馬「それは趣味だから。でも足が悪いなら
いくら走っても無駄でしょ」
競技の人「無駄って事はないと思うけど...」
競技の人「本人が楽しければそれで良いん
じゃない」
馬「走るのは早いから楽しいんだよ。
痛くて辛いなら私には無理だな」
馬「...スノーボードをやっていたら。雪崩に
巻き込まれてね。」
鹿「私は山菜を採りに行ったら迷子になって
帰れなくなったの」
馬「死に方がなんとも君らしいね。」
鹿「とんでもなく広い森だったのよ。スマホも
圏外だし一人で来たしで完全に
詰んだわ。」
馬「熊とかじゃなくて良かったね。」
鹿「山菜もあったし、すぐに死ぬことは
なかったけどやっぱ山菜だけじゃ
お腹すくわよね。崖もあってそこで
滑って怪我して」
鹿「...誰も来なかったからかなり絶望したわ。」
馬「だから、僕達氷と植物なんだね。」
馬「なんか能力でその人が死んだ経緯が
わかりそう」
黒猫「占いや歌とかもあるし、一概に
死んだ時の状況が引き継がれる訳じゃ
ないからな。分からん時はマジで
分からん」
鹿「みてみて、山菜出し放題で食べ放題よ」
馬「良かったね。」
鹿「天ぷらにして食べたいわ。」
黒猫「ふきのとうとか美味しいもんな」
黒猫「良いだろう。私が全部揚げてやる!!」
ジュウウゥゥ、
鹿「もちもちして最高」
鹿「やっぱり揚げ物だわ。遭難してた頃は
食べれなかったからねー♡」
狸「懐かしい味がするわね」
黒猫「子供にはかきあげ、ナスの天ぷら、
かぼちゃの天ぷら、オニオンリングだ」
ライオン「めんつゆかけると、美味しい。」
ネズミ「この苦味がいいなぁ。薬みたい」
狐「やっぱり料理上手よね?」
黒猫「色々研究したからな。」
兎「はい♡あーん」
犬「あふっ、あふっ」
狼「このえぐみが癖になりますね。」
ハイエナ「スイカも割ったんでどうです?」
カピバラ「ジュースやゼリーにしましょう」
馬「ジェラートなら任せて。僕の能力ですぐ
だよ」
と馬がスイカに触るとどんどんスイカが冷えていく。
鹿「ぐぬぬ、私だって役に立てるんだから」




