18話 お風呂での珍騒動
「なにこれ」
「すごいな、これは」
美穂とアスタロトは驚いていた。
どこにと言われればお風呂にと言うしかないが、そのお風呂がけた違いに広い。
しかも中央にある大きな湯船はライオンの像から給水されている。
しかも、なんときっちり金までもが使われていた
今回は美穂とアスタロト、リンカ、サーシュ、カレン、そしてシューラの六人でここに来ていた。
「驚いたでしょ。まぁ、王族しか入れないからね。」
「王族専用……、で、でもシューラさんたちは驚いていないみたいですが」
シューラ達は当たり前のように目の前の光景を見ている。
「そりゃ当然よ、だって王族専用と言っても王族が許可さえ出せば誰でも入ることができるし、ましてや王女直属の部隊よ。
許可してない方がおかしいと思うのだけど。」
カレンは自信満々で言ったみたいだがシューラたちが「それはカレン様だけだと思います。」と小声でいっていた。
多分聞こえていないのはカレンだけだろう。
「じゃあ、早速入りましょうカレン様、お背中をお流しします。」
「うん、お願いシューラ。」
二人は仲が良いのかシューラがカレンの背中を洗い始めた
「仲が良いんですね。」
「そのようだな。だが、なぜあの者の物はあんなに……」
アスタロトは少し落ち込んでいる。
「そうね、私も負けたわ。あれに勝てる人はあまりいないわよ。」
美穂もアスタロトに倣ってシューラのある一点を見て落ち込んだ。
そんな二人を見てサーシュとカリンは苦笑いで答えた。
「あれは……ね。多分、物を詰め込んでいるのよ。
そうでないと世の中の多くの女性はやっていけないわ。」
「わ、私は胸が無くても悟さんなら……」
「なんでそこで悟の話が出てくるんだい?
まさか、カリンも悟のことが」
サーシュがまた面白い話の種が見つかったとばかりの笑顔でカリンをからかいにいく。
そしてそれを耳だけ傾けている美穂とアスタロト。
「何でしょうか、その、悟さんとシューラの闘いを見てから悟さんへのドキドキが……」
「あ、これはからかわない方が良いかな。」サーシュとしては面白い反応を期待したのだが、反応が淡い恋を抱いている少女のようだったのでからかうのを止めたようだ。
それよりもと、サーシュがシューラに近づいていく。
シューラは今さっきカレンと背中を互いに洗い終えていた。
今はシャワーを使いお湯を浴びている。
そこへサーシュが手を広げたり握ったりして、シューラの背後へ近付いていく。
そして、今だといわんばかりの勢いでシューラに飛びかかるとシューラの双丘を両手で揉んでいく。
シューラからは何とも言えない声だけが木霊する。
「ちょ、やめてよ、サーシュ。」
顔を紅潮させながらシューラはサーシュへと言うがサーシュは止める気がないようだ。
「す、すごいですね」
「あれは、ヤバイな」
美穂とアスタロトは感嘆の声をあげていた。
「本当にヤバイぞ! こいつのは、なんというか、握っても圧倒的な弾力で押し返してくるプリンみたいな感じだからな。
しかも大きいからといって握りにくくもない。
本当にすごいと思うぞ。これだけの女を男どもはなぜほっておくのか疑問だな。」
サーシュが胸についての解説をしていく。
心配そうにしている美穂とアスタロトを見てカリンは語った。
「美穂、アスタロト、あれは毎回のことだから気にしなくてもいい。
それとサーシュ。」
「なんだいカリン?
もしかして揉まして欲しいとか?」
「いや、違う。
男たちがほっておく理由は強すぎるからだと思う。
並の強さとプライドだと、男の方が守ってもらうこととなり、プライドがそれを許さない。」
「なるほどな、確かにそのとおりだな。
だけど、今回は違うだろ、並の強さどころか、同等以上なんだからな。
そこんところどう思うシューラは?」
サーシュは、サーシュに胸を揉まれて疲れきって、四つん這いでいるシューラへと問いかける。
「彼はそのような対象ではない。
あくまでも師匠だ。それに私のようなものが好いては師匠も迷惑だろう。私としてはべ、別に、し、師匠となら……、いや、何でもない。」
「お前も正直じゃないよなシューラ。
もう少し正直にものを言えたら悟も落とせると思うんだけどな。
多分シューラほどの女性はいないし、美穂やアスタロトにさえ勝てば悟が手にはいるんだぞ。」
「私は、誰であっても負ける気はありませんが。」このとき美穂の後ろに虎のような影があったが見間違いだと思いたい。
「ちょっと待て、なぜそこに私の名が出てくるんだ。」
「え? てっきり一緒に居たもんだからアスタロトも悟狙いかなーと。」
「よせ、誰があいつのことを……
泣いて頼まれたならまだしも。」
「アスちゃんそれは……」美穂がアスタロトの考えに引いている。
なるほどな。言外にアスタロトも悟について意識はしてるのか。
本人は気づいていないようだが……とサーシュはアスタロトについて考える。
まぁ、どちらにしろアスタロトのやつもシューラのやつも悟といるうちに気づくか……
そうして王族専用のお風呂中での騒動は幕をおろした。
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「こ、これは……」
「すぐさま王女様へ伝令を出せ! それから冒険者組合へ連絡、避難勧告をするんだ。」
国の外壁の監視塔からは魔物一色に染まった大地が広がっていた。
「このままでは……」
監視塔で監視をしていた者の顔が青ざめていく。
「神よ、我らに救いを。」
そして魔物達が進行を開始する。
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