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ナンバーズ  作者: アル治


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36/49

第36話No.7

いつも読んでいただきありがとうございます。

No.7と認識した。

しかし、分かるのは「陸」という名前だけ。

住んでいる場所も、仕事も何も分からない。

1度しか会っていない相手を探す方法は、1つしかなかった。

会った場所で待つこと。

何日待ったのか、無にも分からない。

無は空を見上げ、小さく呟く。

「気付かれていた。」

「だから逃げた。」

少し間を置き、首を横に振る。

「……違った。」

前に聞いたような言い合いが耳に入る。

男性 「なんでダメなんだ?」

「好きなら近くにいたいじゃん。」

女性 「その気持ちは分かるよ。」

「でも、近くにいることと、それは違うでしょ?」

無はゆっくり振り返る。

「来た。」

逃げてはいなかった。

前とは違う女性。

しかし、話している内容はほとんど同じだった。

青年の首筋には、黒い『7』。

間違いない。

陸。

隣にいる女性――悠美も困り果てた表情を浮かべていた。

陸 「悠美は俺のこと好きでしょ?」

悠美 「好きだよ。」

「でも、体を許すこととは別でしょ。」

陸 「好きだから体を許すんじゃないの?」

「好きでもない人とする方がおかしいよ。」

悠美はため息をつく。

「そういうことじゃないの。」

「好きな人と色んな場所へ行って、色んな話をして、思い出を作る。」

「私は、そういう時間も大切にしたい。」

「でも陸は、それしか考えてない。」

陸 「言ってくれれば行くよ。」

悠美 「行っても結局、そのためなんでしょ?」

陸 「それも思い出じゃん。」

悠美は悲しそうに笑う。

「そうかもしれない。」

「でも陸は、結局それが目的なんだよ。」

「私は、そんな付き合い嫌。」

「そういう子と付き合って。」

「……さよなら。」

悠美は歩き出した。

陸は慌てて追い掛けようとする。

その前に、無が立ちはだかった。

陸 「なんだ、お前。」

無 「No.7。」

陸 「No.7?」

「タバコか?」

「なんの話だ?」

その瞬間。

陸の首筋の『7』が大きく脈打つ。

太陽が止まる。

公園から人々が消えた。

景色が歪み、2人はいつの間にか一室に立っていた。

豪華なベッド。

煌びやかな照明。

多めの鏡。

そこは、カップルズホテルだった。

無は辺りを見回す。

「派手。」

陸は得意げに笑う。

「特別な場所だからな。」

「特別な人と結ばれる場所だ。」

「お前にはまだ早いか。」

無は陸を見つめる。

「No.7。」

「性欲。」

陸は肩をすくめる。

「そんな言い方するなよ。」

「好きなら当然だろ?」

「手を繋ぐ。」

「抱き締める。」

「キスする。」

「ひとつになる。」

「全部、好きだからだ。」

「何が悪い?」

無は少しだけ考える。

ふと、小さく呟いた。

「No.3……。」

陸 「なんだ?」

無 「愛。」

「知っている。」

「だが……。」

「判らない。」

陸は笑った。

「子供にはまだ早いな。」

勝ち誇ったような笑みが、部屋に響いた。

今後もよろしくお願いいたします。

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