第15話
その車は早くはなかった。
米は涼しい日本と違ってしっかり暑く、陽の光が肌を刺してきて痛かった。車の屋根が開いていたのもあって、数分としない間に私の白い肌は少し赤くなっていた。
窓の外を見れば果ての見えない海をバックに規則正しく並背の高い木が、車の速度に合わせて順番に視界に入ってくる。
なんとなく不思議な感覚で、暑いのに蝉の音があまり聞こえなかった。その静かと感じる理由は車内にあるかもしれない。
車内は静かだった。誰一人として発言せず、外の雰囲気に合っていなかった。
運転しているのはクロエで、助手席にメアリ、他の5人が後ろの二列ある座席に座っている構図だ。私は一番後ろだ。隣にはミレイとワカが互いにもたれ合って寝ている。
メアリに「お前も寝てていいぞ」と言われたが到底その気にはなれなかった。そのため、二人の寝顔を観察したり外を見たりしてぼぉとしていた。
今私たちはこっちにある拠点に向かっているらしい。と言ってもメアリの初期位置らしいのだが、7人が生活できるほどの大きさと聞いたので少し期待していた。
すぐに着くとみんなが言っていた通り、その家らしき豪邸とも言える巨大な家が木々を分けて出てきた。
大きな門があり、クロエとメアリがその門を開けるために車から降りて、右の方の柱に向かっていった。すぐに門が左右に開き二人が戻ってきた。




