『亡国の異世界 7つの王国と大陸の覇者』314
ログイン! ランチを食べた後、黄金音ちゃんたちと合流をしてゲームに入る。
前回ログアウトした、少し裏路地っぽいところで再開。ゲーム内の時間は昼過ぎっぽい明るさだ!
「経過日数は……ちょうど明日だね。予定通り」
ログアウトしてから、ゲーム内で数日経過している。謁見に間に合うタイミングで戻ってこられてよかった!
「これだけ余裕があれば、あっちのグループも間に合いそうなんよ」
戦争時代じゃないから直接この王都に帰還石で来ることはできないけど、ネプチュン王国は王都からすぐ近くに時代を移動できるダンジョンがあるため、他の国と比べて移動は楽なんだよね!
「全員が揃うまで近場のダンジョンで狩りでもするんよ」
「そうだね。魔法もレベルあげたいし」
「ギルドに行くの?」
「近場のダンジョン情報も知りたいし、常設依頼くらいは見たほうがいいんよな」
「そうだね、じゃあ行こうか」
「はーい!」
ギルドで狩場情報をもらい、そこで狩りをし続けて過ごしてたら、夕方ごろに到着の知らせが届いた! 狩りを中断して、集合場所の冒険者ギルドに戻る!
「お疲れさまー」
ギルドの入り口付近で、紫帆先輩と萌黄先輩に抱えられた茜と合流。残りのメンバーはギルド内の書庫に居るんだって!
「ギンガが依頼報告してくるね!」
「お、助かるんよ。書庫で合流するんよ」
「ギンガちゃん、一緒に行く?」
「大丈夫!」
たたたっと走って、受付へ向かう。夕方だからか、依頼を終えて報告する人の列が続いている。最後尾に並んで前をちらりと見ると、そこそこの人数が並んでいる。パーティーの代表だけ並べば報告は問題ないんだけど、並んでいる間は暇だから、会話するために同じパーティーの人が複数いる場合もあるため、ギンガが何番目になるかはっきりしない。
「にゃあ」
足元で声がしたので下を見ると茜がやってきていた。拾い上げて肩に乗せる。
[アカネ]暇だろうから来たよー。
[ギンガ]ありがと!
猫の姿だから直接会話はしないけど、ひとりで待つよりも退屈せずに過ごせた!
常設依頼なので説明に複雑なこともなく、簡単な手続きで完了。茜と一緒に書庫に移動をした。
書庫ではみんなが、冒険者ギルドに収蔵されている本だけじゃなくて、持ち込んだ本や書類を読んでいた。回収した本を全て読んでいないから、待っている間に読んでいたみたい!
コガネ:おかえり、ありがとね。
ギンガ:はーい。
書庫では静かに過ごすようにと張り紙がしてあるから、口に出しての会話は控える。黄金音ちゃんの隣の席が空いていたからそこへ座り、茜は肩からテーブルの上に降りた。
ミク:明日謁見するメンバーだけど、当初の3人に加えて猫枠以外ではあとふたり追加できるんよ。猫枠は茜として、出たい人いるんよ?
シホ:2年で誰か出た方がいいかしら?
ミカン:うちはパス。交渉の場じゃなさそうだしな。
コガネ:シホちゃんとキリちゃんのふたりでいいんじゃない?
キリ:アオナちゃんとチャコちゃんはいいの?
アオナ:私は大丈夫です。アカネとギンガが出るから。
チャコ:あたしも出なくていいかな~。
シホ:モエギ先輩はどうしますか?
モエギ:シホちゃんとキリちゃんが出れば、ちょうど各学年2名だしちょうどいいんじゃない?
キリ:そういうことなら、2年で埋めたほうがいいですね。
謁見について、何時ごろから宮殿へ向かうとか服装はどうするなど話し合いが続いた。今までの王子様と違って、王様に会うんだから今まで以上に注意しないとね!
ミカン:これが終わったらイオにでも行くか。ホツナルさんの蔵書も見たほうがいいいだろうからな。
アオナ:解読できなかった本が気になります。
アカネ:そういえば、動物の本があったんだよね。
アオナ:絵柄の共通点があれば、解読のきっかけになる。
チャコ:魔法の練習もしたいよね~。
エルフのみんなは色んな戦い方を知っているらしいから、学ぶことが多い! イメージではドワーフの方が近接戦闘は強そうだけど、ギンガが知っているドワーフってほとんどが何か作ってる職人たちだから、戦闘している様子は知らないんだよね!
服装は今のままでいいのか結論が出なかったから、専門家のマーレさんに聞いてみることにした。今までは王子様と王様ではドレスコードが違うかも!
マーレさんと会話するために書庫を出る。集まって会話が出来ればいいので、個室がありそうなカフェが無いか冒険者ギルドの人に聞いてみたら、冒険者が仲間と相談するために使うことがあるお店をいくつか紹介してくれた。
お酒中心のお店は除外して、お食事メインのお店を選んで移動。店の方向が猫カフェ方面だからか、茜がそわそわしているように見えた。
入り口の大きな店内に入ると、店員さんが個室まで案内してくれた。冒険者がよく活用しているだけあって、壁が丈夫というか防音に近い気がする。
マーレさんにお願いすると、いつものエルフっぽい姿ですぐに出てきてくれた。お店に食事を注文するときには、マーレさんの食べ物も含めて注文をした。
『この場で食事をいただいても、宮殿や離宮と違って味覚ははあまり感じないんですけどねぇ』
前に話していたように、宮殿は料理長ができるように特別な仕組みをしたアイテムを設置している。それ以外の場所だと封印地以外では食事をしてもあまり味覚を感じないんだって! 言われてみれば、アクアも封印地で食べ物を食べたときに感動してたかも!
『相手が冒険者であることはわかっていますので、そのままの服装でいいですよぉ。武器は外してもらいますけど、皆様は収納ができますのでその中に入れておけばいいですからねぇ』
料理や飲み物が届いてから、謁見の具体的な話をする。謁見の場では、武器を出すかどうかは見た目の問題みたい!
「服装はどうですか? 王様と会うのは他と違うのでしょうか」
『服装もいつもの姿でいいですよぉ。冒険者に求められてるのは『冒険者としての姿』ですから。商人だと商売がうまくいってる姿が求められますし、職人だと仕事ができる姿ですかねぇ』
それぞれの職業ごとにプロ意識的なものが求められてるのかもしれない!
「謁見用ではないですが、王宮に宿泊したときはドレスとか貸してもらいましたね」
『なるほどぉ。未来はそういうこともあるんですねぇ!』
宿泊したときに、色々お世話になったことがあった話をすると、マーレさんの声が少し弾んだ感じになった。なんだかすごく嬉しそう。
『……はい。許可が取れました! 皆さん、明日は朝早めに来てくださいねぇ。謁見用のドレスの用意をしてもらいますから』
服装の話も終わって食事をしつつ話をしていると、突然マーレさんがドレスの話を始めた。
「ドレスですか?」
『はい。未来の話を聞いて、さっそく取り入れてみようってことになりました。今回は功績のこともありますし、通常の謁見とは別の扱いとして服装を王宮で用意することにしましたよぉ』
「あー」
声を出しながら周りを見渡す未黒先輩。謁見に出席するメンバーの顔を見渡してから、マーレさんに向き直る。
「ま、よろしく頼むんよ」
向こうで決定したことだから、多分覆らない! 半分以上が前にドレスを着たメンバーだから、反対意見もなさそう!
『では、準備がありますのでこれで失礼しますねぇ』
にっこにこの笑顔で頭を下げてから消えるマーレさん。どんなドレスを準備するんだろう!
「謁見に出るメンバーで、前にドレスを着ていないのはわたしとしほちーだけなんよな。しほちーはパーティー用みたいなドレスって着なれてるんよ?」
マーレさんが消えたのを見送ってから、ドレスについて話が盛り上がる。紫帆先輩のドレス似合いそう!
「いいえ。そういったのを着るのはゲームくらいでしょうか」
「着せ替えのゲームをよく遊んでるからね、シホは」
「キリとミカンを誘っても遊ばないじゃない」
「好みの問題だからなー。うちはそういったゲームよりタスクをこなすゲームの方が好みだし」
「着せ替えゲームにもミッションはあるのよ?」
好きなゲームの話にどんどんと会話がそれていく。それに合わせて、他のみんなも食事中はゲームの話で盛り上がった。1年だけで遊ぶゲームも増やしてみたいな!
謁見でドレスを着ることになって、未黒が出席メンバーの顔色を窺ってから返事をしています。必要があれば気にせずに着るメンバーですが、一応は確かめていました。




