11月30日 山川楓
今日もアイツからの連絡がきた。昨日の17時頃に連絡がきてから、ずっとやりとりが続いている。今は、グループでチャットが送り合われていた。僕は、そのチャットを眺めているだけだった。
主にチャットを送っているのは、山川、新谷、蒼井、尚矢だった。俺が気になっていた"onoda"は、まだ一度も返信をしていなかった。同じクラスにアイツもいるので、直接聞いてもよかった。
しかし、アイツの周りにはいつも人がいる。そのため、話すことすらめんどくさく感じていた。そんなことを考えていると、山川が声をかけてきた。
山川「世田くんは、集まり参加するの?」
僕 「うーん。迷ってる」
山川「そっかぁ。私、参加するから、もし困ったら連絡ちょうだい」
山川は、ハニかみながら答えた。
僕 「なんで?」
山川「ん?その"なんで?"ってどういう意味?」
私の質問がよくわからなかったみたいだ。
僕 「なんで、困ると思うの?」
山川「あぁ、そっちね。世田くん困っても、誰にも聞かなさそうじゃない?」
図星だった。
僕 「それは、そうだね」
山川「世田くんがホントに困った時は、私がなんとかしてあげるね」
僕 「なんとかって言われても」
このままだと、参加する流れになってしまう。少し冷や汗をかいていた。
山川「行かないの?」
僕 「まだ決めてない」
山川は、僕が参加するかどうかとても気にしている様だった。
山川「参加メンバーの仲で話せそうな人いないの?」
僕 「‥‥。いないよ」
参加メンバーの言葉で、小野田を思い出した。
山川「そっかぁ。だったら、私が話してあげるよ」
僕 「何それ。山川さんは、新谷さんや蒼井さんもいるでしょ」
山川「いてもいいじゃない。一緒に楽しもうよ」
僕 「珍しいね、山川さんがそんなこと言うなんて」
山川「いや、普段の私知らないでしょ」
アイツが再び、登校するようになってから、山川さんは、どこか柔らかさが戻ったように感じていた。
僕 「知らないけど、いつも一人でいるから、そんなこと言わない人だと思うよ」
山川「まぁ、本当はそうなんだけどね」
僕 「どういうこと?」
山川「那奈に言われてるんだ。世田くんが困った時は、助けてあげてねって」
僕 「は?よくわからない」
山川「私も詳しいことはわからないけど、那奈の言うことは絶対だから」
山川がアイツへとても信頼してることがよくわかる発言だった。




