↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異界の刀銃使い  作者: 太公望姜子牙
異世界刑事の章
PR
124/135

第117話 事件の匂いがする

事件の匂いって、どんな匂いなんでしょうね? (。´・ω・)?

(なんか、おかしなことになったな)


 慎也が内心で不平を呟く。


 単なる魔物狩りに繰り出したはずが、森の中で行き倒れを見つけ、それが自分と同じ異世界人の刑事で、同じく異世界人の犯罪者を追いかけていて、そいつがキアナの街でなにか企んでいる、というので街まで案内し、そのまま騎士団本部に連れていったら、自分たちの意見や都合などそっちのけで協力することが決定してしまった。


「大人の都合に巻き込まれた、って気もするが……」


 だがそれにしても、キアナの街は自分に取っても大切な場所だ。そこに凶悪な犯罪者が潜んでいて、住民が大勢犠牲になるかもしれないと言われれば、冒険者として黙っている訳には行かないのも事実だ。


「それに――」


 ちらり、と慎也は前を歩く女性陣に目を向けた。


「刑事の仕事を手伝う、ってシチュエーション、結構憧れだったんだー」

「感激です! 異世界の騎士のお手伝いが出来るなんて!」

「良く判らないけど、頑張るんだよ!」


 ノリノリの結衣に、異世界マニアのユフィアが賛同し、流されるがままセリシエルが同調している。

 仕方なく手を貸す慎也とは正反対で手伝う気満々な様子だ。


「それで、これからどうするつもりなんだ?」


 先頭を歩く龍平の背中に慎也が言葉を投げかける。自分たちはあくまで協力者であり、行動の方針を決めるのはこの男なのだ。


「まずは街を見て周る」


 慎也の尋ね?に、龍平はにべもなく言った。


「それだけか?」

「まずは、な」


 てっきり初手から行動を起こすものだと思っていた慎也は、あまりに普通の返答に訝し気に眉を寄せた。


「この街は辺境と言っても、人口は6000を超えると聞く。そして、その全員が容疑者だ」

「――」


 何気なく吐かれた龍平の言葉に、慎也たちはそろって息を飲んだ。

 ただの一般人を犯罪者に仕立て上げる、ということは、龍平の言う通り、キアナの街の住民全員を疑わなければならない、ということだ。


 笑いながら駆けて行く子供たち――

 にこやかに談笑を交わす大人たち――

 武器を携えて通りを闊歩する冒険者たち――

 店先で金額を交渉する商人と買い物客――

 それらを見守る警備兵――


 そのすべてが容疑者であり、同時に被害者にもなり得る。

 その事実を改めて知らされて、慎也はもちろん、さっきまで浮かれていた女性陣も緊張に顔を強張らせている。


「以前と違って、虱潰しに聞き込みを行う、ということも出来ん」


 日本の警察――特にその中枢たる警視庁では、一度大事件が起これば、必ず大勢の人員を投入して捜査を行うことが出来た。


 いち早く現場に駆け付け、事件現場の鑑識を行い、あるいは関係者から聞き取りをして真実を割り出し、容疑者を特定し、その中から犯人を暴き出した上で逮捕する。


 容疑者が割り出せなかったり、犯人が行方を眩ませてしまうなど日常茶飯事。そういった状況に対処する為にも、様々な役割を持った大勢の人間を必要とした。


 だが、いまの龍平にはそれが無い。

 いくら大貴族の後ろ盾があろうとも、ここは他の貴族の領地。騎士団や憲兵への命令権など無く、多少の協力を得るのが精一杯。おまけに地球と違って電話や通信機器、パソコンやネットも存在しない。


 そんな中で、6000人もの住民の中から、Kと、それに毒された洗脳者を見つけ出さなくてはならない。


 至難どころの話ではない。


「だが、街と言わず、人が大勢集まる場所にはその場所特有の”空気”が存在する」

「空気、ですか?」


 龍平の言葉の意味が理解出来ず、ユフィアが可愛らしく首を傾げるが、彼女以外も概ね同じような状態だった。


「日常。平和。そう言った普段通りの何気ない、ごく当たり前の空気――その中で過ごす人々の呼吸。犯罪が起こるか、あるいは起こる前には決まってそれらの空気や呼吸が乱れる。それを見極め、探し出すのがオレのやり方だ」

「……良く判らないが、刑事の勘的なもんか?」

「まあ、そんなところだ」

「いい加減な……」


 やはりこの男は論理ではなく直感で動くタイプのようだ。

 思わず呟いてしまった慎也の言葉に、龍平は心外そうな表情を浮かべた。


「いい加減、とは酷いな。こう見えてもオレの索敵系のスキルはかなり高い。よほどのことが無い限り、どんな些細な予兆も見逃さんぞ!」


 よほど自信があるのか、大仰に自分の胸を叩いて龍平は断言したが、慎也は懐疑的だった。


「ちなみにどれくらい?」


 冒険者として、他人のレベルやスキルといったステータスを尋ねるのは少々マナー違反だが、これから行動を共にするのであれば、ある程度尋ねても問題無いはずだ。実力の不確かな者と組むなど、冒険者にとっては自殺行為に等しい。


「うむ。<気配察知>、<敵意察知>、<悪意感知>、<危機感知>、<魔物感知>、<魔力感知>、<臭気感知>、<苦痛感知>、<恐怖感知>、<虚偽看破>、<犯罪感知>がそれぞれ700~800台だ」

「700~800!」

「すごく高いんだよ!」


 結衣とセリシエルの驚愕の声がハモった。

 事実であれば、龍平の索敵スキルのレベルはとんでもなく高い。彼が挙げたスキルの幾つかは慎也たちも持っているが、レベルは比べるべくもない。中には初耳なスキルも存在している。


(やっぱり元の世界で培った技術に関するスキルは、この世界でも上がりやすいんだな)


 長年、捜査畑で過ごし、多くの犯罪者を探し出し、逮捕してきたであろう龍平の索敵スキルが高いのは当然かもしれない。


 慎也は内心で龍平に対する評価を上方修正した。


「どうだ? 信頼する気になったか?」


 少し得意げな顔で龍平が聞いてくる。


「確かに驚いたが、信頼するかどうかは別だ。なにしろ、オレたちはあんたの実力をなにも見せてもらってないんだ。冒険者は、自分の目で見たものしか信用しない」


 いま言ったスキルのレベルが事実なら龍平の実力は確かだろうが、あくまで自己申告でしかない。つまり、ウソという可能性もあるということだ。それを頭ごなしに信用するほど慎也は愚かではない。

 冒険者は言葉ではなく、働きで語るものなのだ、というのはウィルから言われた言葉だ。


「他人の言葉を簡単に鵜呑みにしない、か。若いのに中々しっかりしてるな。感心感心」


 慎也の状況判断に感嘆する龍平。


「オレも同じ立場なら同じ判断をしただろう。どんな情報や証拠も、自分の目で確認しなければまったく意味が無いからな」

「そんなの、冒険者なら当たり前だろ?」

「だから感心しとるんだ。『生き残る種は、最も強い種でも、もっとも知的な種でもない。変化に対応した種だ』というのは、ダーウィンの言葉だが、君は異世界転移という”変化”に立派に対応しているんだからな」


 腕を組み、うんうん、と頷く龍平の姿は、どことなく息子の成長を喜ぶ父親のようでもあったが、慎也にしてみれば、今日会ったばかりの他人に褒められても微妙な気分になるだけだったが。


「まあ、君らはそれで良い。オレは――」


 そこまで言って、龍平は唐突に言葉を切った。それだけでなく、弛緩していた表情が瞬時に引き締まり、鋭い視線を大通りの先へと走らせる。


「ど、どうしたんですか?」


 一瞬にして臨戦態勢に入ったがごとく雰囲気を変えた龍平に、物怖じしながらユフィアが尋ねる。


「いま、『空気』が乱れた」


 緊張感に満ちた声色。しゃべりながらも視線は一切動かさず、じっと通りの奥の一点に集中したままだ。


「事件の匂いがする」


 まるで獲物を狙う肉食獣のようだ、と慎也は龍平の雰囲気に息を飲んだ。


 その時――


「ちょっと、なにするの!? やめてよ!」


 果たして、龍平の視線の先で悲鳴じみた女の声が上がった。同時に通行人のどよめきや、男の怒鳴り声も聞こえてくる。


「誰か、捕まえて! 泥棒よ!」

「泥棒?」


 慎也が訝し気に眉を顰める。白昼堂々、街中で泥棒?


「ひったくりだ」


 先程と変わらぬ低い声色で龍平が呟いた。


「大変、すぐに追いかけないと!」


 ひったくりと聞いて、ユフィアが慌てる。


「その必要は無い」


 そんな彼女を龍平が制した。


「こっちに来る」


 慎也たちの位置からは人垣が邪魔で見えないが、通行人の悲鳴や怒号がこちらへと近づいてくる。


「犯人は1人。足音の間隔からして犬系の獣人だな。足がかなり速い。しかも刃物を持っとる」

「判るのか?」


 呟きにも似た龍平の分析に慎也が疑問符を返す。少なくとも慎也には、どれほど神経を集中して聞き耳を立てても、犯人と通行人の足音の区別すらつかない。


 龍平は慎也の問いには答えず、徐にズボンのポケットからなにかを取り出した。


「まったく、この手の悪党はどこの世界にもいるんだな」


 彼が取り出したのは、なんの変哲もない鉛貨だった。

 鉛貨というのはこの世界で流通している貨幣で、日本で言えば1円玉に相当する安価な貨幣だ。


 なにをするつもりだ、と慎也が訝しむ間もなく、人混みの向こうから怒号が響いて来た。


「どけどけどけぇ!! 邪魔しやがったらぶっ殺すぞ!」


 見れば、狼の獣人らしい男が左手で被害者から奪ったのであろう鞄を抱え、右手に持ったナイフを振り回しながらこちらに向かって走ってくる。

 狼の獣人らしく、かなり足が速い。振り回されるナイフを恐れて、通行人たちは慌てて男の進路から離れていく。


「ホントに犬の人がナイフ持ってこっちに来るんだよ!」


 龍平の予告通りの犯人が現れたことに、セリシエルが驚きを露わにする。


「それどころじゃないよ。早く捕まえないと!」

「そうだな――」


 結衣の言葉に慎也が犯人に向かって踏み出す。

 男は刃物を振り回しながら人混みを掻きかけるようにして走ってくる。いまの所怪我人は出ていなようだが、このままでは遠からずナイフで切られたり、転んで怪我をする者が出るだろう。

 幸い、犯人の足は速いがナイフの振り回し方から、武器の扱いに関しては明らかに素人。取り押さえるのは容易い。


 そう考えて飛び出そうとした慎也を、横から龍平が制した。


「ここはオレに任せておけ」


 そう言うや、龍平は鉛貨を持った右手を大きく振り被る。


「おい、まさか――」


 彼の意図を察した慎也が声を上げるが、それを無視して龍平は思い切り右手を振り下ろし――手にしていた鉛貨を投擲する。


 慎也は思わず龍平に罵声を浴びせようとした。犯人を狙って投げたのだろうが、彼との間には未だ逃げ惑う大勢の人たちがいたのだから。


 だが、それは杞憂に終わる。


 龍平が投じた鉛貨は、恐ろしい勢いで回転しながら宙を射抜き――

 大人の腕を掠め――

 子供の頭上を通り――

 女の脇の間を縫い――

 老人の鼻先を抜けて――

 

 ――犯人の眉間を捉えた。


「ぎゃあ!」


 突然、眉間に起こった激痛に犯人は悲鳴を漏らし、逃走を止め、額を押えて蹲る。


(なんて正確な投擲だ)


 後方で全てを見ていた慎也は、芸術的とも言える龍平のコントロールに舌を巻いた。

 逃げ惑う人々の隙間を、それこそ障害物など存在しないかのように、正確に通して犯人を捕らえた。

 針の穴を通すかのような正確極まりないコントロールと、精密機器顔負けの動体視力が無ければ絶対に成功しない神技。

 少なくとも、慎也の射撃では絶対に不可能だ。


(どうやったらあんなことが――)


 龍平の方を振り返った慎也は、その時になってようやく彼の姿が傍らに無いことに気付く。


 慌てて視線を戻すと、その場から大きくジャンプした龍平の姿が見えた。そのまま通りの脇にある建物の壁を蹴り、逃げ惑う通行人たちの頭上を飛び越えて、蹲る犯人の前へと降り立った。


「この――」

「ッ! てめぇ!!」


 龍平に気付いた犯人が咄嗟にナイフを突き出したが、彼は慌てること無く身を横に反らして回避し、犯人の手首を掴んで捻り上げる。短い悲鳴と共に犯人の手からナイフが零れ落ちた。

 そして――


「大馬鹿野郎がぁ!」


 掴んだ犯人の手を軸にして見事な一本背負いで犯人を投げ飛ばし、地面に叩きつけた。「ぎゃあ!」という潰れた悲鳴を漏らして、犯人は動かなくなった。気絶した訳ではないようだが、衝撃と痛みで動けなくなったようだ。


「窃盗と銃刀法違反の容疑で現行犯逮捕する!」


 掴んだままの犯人の手首に、懐から封印錠をガチャリとはめる。そして、徐に左手を虚空に掲げた。数秒後、計ったような位置とタイミングで、先程龍平が投擲し、犯人の眉間にぶち当たって宙空に飛ばされた鉛貨が落ちてきた。


 刃物を振り回す犯人から逃げようとしていた通行人たちも、突然起こった逮捕劇に呆然としていたが、やがて割れんばかりの歓声と拍手が大通りにこだました。


「凄ーい! あっという間に捕まえちゃった!」


 本物の刑事の逮捕劇を直に見られたからか、結衣も興奮気味に拍手している。


「……っていうか、この世界には窃盗罪も銃刀法違反も無いけどな」


 ツッコミを入れつつも、慎也も龍平の実力に素直に感嘆した。


 ◇◇◇


 その後、騒ぎを聞いて駆けつけた憲兵に犯人を引き渡し、取られた鞄は無事に持ち主の女性に返すことが出来た。かなり大事な荷物だったらしく、女性は龍平にいたく感謝していた。


「やれやれ、異世界だというのに、元の世界と同じ犯罪に出くわすとはな。犯罪という概念はどの世界でも共通という訳か」


 だが、慎也たちの元へ戻って来た当人は、さほど喜んでもいなければ、誇らしくも無いようだ。


「嬉しくないのか?」

「当然だ。目の前で犯罪が起こったというのに、喜ぶ馬鹿がいるものか」


 慎也の問いにも肩を竦めただけ。

 どうも慎也には良く判らない、彼なりの考え方があるようだ。


オレ(刑事)が犯罪者を捕まえるのは当たり前のことであって、誇るべきことでも、喜ぶようなことでもない。犯罪そのものが起こらないこと――それが最も喜ぶべき最善だ」

「……なるほど。根っからの刑事、って訳だ」


 例え生きる世界が変わっても、一度抱いた信念を捨てずに愚直なまでにその道を貫こうとする強い意志が、龍平の言葉からは感じられた。


「……ところで、さっきの銭投げは自己流か?」


 ひったくり犯に喰らわせた神技的な投擲技術は、銃を武器としている慎也も少なからず感心を抱いていた。


「ああ。子供の頃から時代劇が大好きでな。よく親に隠れて銭投げの練習をしたもんだ。それに、こう見えても学生時代は野球部のピッチャーをしとったんだ」

「へー」


 意外な龍平の過去に、慎也も少し驚いた。


「ヤキュウというのは、異世界の競技なんですよね?」


 異世界マニアのユフィアがすかさず反応した。


「良く知っとるな、お嬢さん」


 この世界の住人であるユフィアが野球を知っていたことに、今度は龍平が驚いた。


「異世界から伝わったと言われている競技がいくつかありますから。たしか、『さっかー』と『どっじぼーる』って名前でしたね」

「マジか? それはオレも初耳だ」


 意外な事実に慎也もびっくりした。


「ヤキュウという競技も聞いたことはあるんですが、ルールが難しくて再現できなかった、って聞きました」


 確かにサッカーやドッジボールといった比較的シンプルなルールで、特別な導具も必要としないスポーツであれば再現することは難しくないだろうが、それらに比べて野球はルールが難しくて専用の道具もいるので、こちらの世界には伝わらなかったのだろう。


「そうか……そいつは残念だな」


 野球が存在しないことに、元野球部の龍平もがっかりしていた。


「それより龍平さん、さっきの銭投げが時代劇のマネなら、風車とかも投げるの?」


 興味津々に結衣が尋ねるが――


「生憎オレは、刃物は使わない主義なんでな」


 龍平はきっぱりと言い切った。


「でも、お金を投げたりしちゃダメなんだよ?」


 珍しくセリシエルが真っ当なことを言っている。


「すまない。だが、そもそもこいつは潰れていて使い物にならないものなんだ」


 そう言って龍平は先程投げた鉛貨を見せた。よく見れば、確かに表面が大きく削られていて、本来あるはずの模様や凹凸が見えなくなっており、もはや貨幣としての価値が無いことは明らかだった。


「まあ、盾を投げるよりはマシか」

「ひどいんだよー」


 さらっと呟いた慎也に、セリシエルが涙目で抗議した。


「で、龍平さん。さっきあんたは犯罪が起こる前に察知してたけど、もしかしてなんかのスキルの効果か?」

「……君は本当に鋭いな」


 慎也の推測を聞いて、龍平が苦笑いを浮かべた。


 そもそもあんな予知みたいな真似を可能に出来るのは、なんらかのユニークスキルしかない、と慎也は踏んだのだが、どうやら正解だったらしい。


「その通りだ。ずばり<刑事の勘>というスキルだ。犯罪が起こりそうな気配をなんとなく察知することが出来る、というものだ。あと、犯罪に関する称号を持っているかどうかも判別できるぞ」

「<刑事の勘>って、なんていうか、ピッタリだな」


 元刑事にこれほど相応しいスキルは無いだろう。

 言い方を変えれば、犯罪&犯罪者レーダーといったところか。

 

(このスキルがあれば、本当に街を見て周るだけでKを見つけられるかも)


 慎也がそんなことを考えていると――


「むっ!」


 再び龍平が顔付を鋭くして近くの路地を睨みつけた。さっきひったくりを察知した時と同じような表情だ。


「今度はどうしたの?」


 結衣もそれに気付いたらしく、緊張気味に尋ねる。


「いま、<恐怖感知>に反応があった」

「<恐怖感知>?」

「ああ。近くで尋常では無い恐怖を感じている者がいる!」

「また事件か?」

「判らん。だが、いずれにしてもただ事ではない! すぐに行くぞ!」


 そう言って、返事も待たずに龍平は走り出した。


「ちょっと待――ああもうっ! 追うぞ!」


 仕方なく慎也たちも彼の後を追った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。