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最強の力を知らない神獣少年の冒険譚  作者: RJ


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7/8

潜入依頼!魔法学校

ゴブリン討伐を終えた翌朝。


レイたちはいつものように冒険者ギルドへやって来た。


「おはよう!」


レイが元気よく挨拶すると、冒険者たちも笑顔で返事をする。


「おはよう、パン坊主!」


「今日もパン持ってるか?」


レイは得意そうにポケットからあんぱんを取り出した。


「持ってる!」


ギルド中が笑いに包まれる。


アリサは頭を抱えた。


「本当に持ち歩いてるのか……。」


レミナが苦笑する。


「非常食なんですよね?」


レイは笑顔で頷く。


「うん!」


その時、受付のミリアが慌ててやって来た。


「レイくん、セリナさんたち!」


「ギルドマスターがお呼びです。」


セリナは真剣な表情になる。


「分かった。」


五人はギルドの奥にある応接室へ向かった。


部屋に入ると、ギルドマスターのガルドが腕を組んで待っていた。


「来たか。」


「今日はお前たちに極秘任務を頼みたい。」


レイは首をかしげる。


「極秘?」


ガルドは静かに頷いた。


「この話は、この部屋の外では誰にも話すな。」


部屋の空気が張りつめる。


ガルドは机の上に一枚の地図を広げた。


そこには立派な校舎が描かれていた。


「ここは王立魔法学園。」


レイは目を輝かせる。


「学校!」


「そうだ。」


ガルドは続ける。


「最近、この学園で妙な出来事が続いている。」


レミナが尋ねた。


「妙な出来事ですか?」


「教師や生徒が『様子のおかしい人がいる』と何度も報告している。」


アリサが腕を組む。


「人間同士の問題じゃないのか?」


ガルドは首を横に振る。


「調査した冒険者が一人いた。」


「しかし証拠をつかめずに戻ってきた。」


アイリスが静かに言う。


「つまり……。」


ガルドは頷く。


「人間に化けられる魔物が学園へ潜り込んでいる可能性が高い。」


レイは少し不安そうな顔になる。


「そんな魔物いるの?」


「いる。」


「だから誰が敵なのか分からない。」


部屋は静まり返った。


セリナが口を開く。


「依頼内容は?」


「学園へ潜入し、魔物を見つけ出し討伐することだ。」


ガルドは一人ずつ見ながら説明する。


「セリナ・フィア。」


「はい。」


「勇者として剣術教師になってもらう。」


「了解しました。」


「レミナ・サリ。」


「はい。」


「回復魔法と治癒術の教師を頼む。」


「お任せください。」


「アリサ・リリー。」


「はい!」


「戦闘訓練担当だ。」


「任せろ!」


「アイリス・ノエル。」


「はい。」


「弓術と遠距離魔法の教師だ。」


「了解。」


そして。


ガルドはレイを見る。


「レイ。」


「はい!」


「お前は生徒として学園へ通ってもらう。」


レイは目を丸くした。


「僕が学校に?」


「年齢もちょうどいい。」


「子どもだから怪しまれない。」


レイは少し考えた後、嬉しそうに笑った。


「友達できるかな!」


アリサが笑う。


「そこか!」


レミナも微笑む。


「きっとできますよ。」


アイリスも頷く。


「人気者になりそう。」


セリナは優しく言う。


「ただし、遊びに行くわけじゃない。」


「これは任務だ。」


レイは真剣な表情になった。


「うん!」


ガルドは最後に忠告する。


「相手は人間にしか見えない。」


「決して一人で突っ走るな。」


「少しでも怪しいと思ったら、必ず仲間へ知らせろ。」


「分かった!」


その日の午後。


五人は王立魔法学園へ向かった。


大きな門。


広い校庭。


何階建てもある立派な校舎。


レイは思わず立ち止まる。


「大きい……。」


アリサが笑う。


「迷子になるなよ?」


「ならない!」


その時だった。


校舎の中から一人の男性が歩いてくる。


白いローブをまとった優しそうな老人。


「ようこそ、王立魔法学園へ。」


穏やかな笑顔で頭を下げる。


「私はこの学園の校長です。」


セリナたちも頭を下げた。


「本日からよろしくお願いいたします。」


校長は優しく笑う。


「皆さんの力を貸してください。」


そしてレイの前まで歩いてきた。


「君が新しい生徒だね。」


レイは元気よく答える。


「はい! レイです!」


校長は優しく頭をなでた。


「ようこそ。」


その笑顔は、とても優しかった。


でも、誰も気付かなかった。


その笑顔の裏に、恐ろしい秘密が隠されていたことを。

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