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悲劇の英雄が死ぬまでのありふれた物語  作者: サン
第二章 新兵時代

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第四話 騎士団入団


カルドが雑用として雇われてからずいぶん時間が経っていた。


「……君がここに雑用として来てどれくらい経った?」

「はい?」


カルドが素振りをしていると雑用として雇ってもらっている間に何度も剣術を教えてくれた教官がふと口を開いた。

それにすっかり声変わりした声で答える。


「あぁ……ええっと……5年でしたっけ?」

「そうか……君もずいぶん顔馴染みになったもんだなぁ。」

「どうかしましたか?」

「……実はだな……お前そろそろ成人だろ? だから……。」

「まさか入団ですか!?」

「そうだ。」

「ついに……。」

「もちろん新兵からだがな。……お前を推薦しといたんだ。」

「本当ですか……!? ありがとうございます!!」

「どういたしまして。まあ実はうちの隊長も推薦してるんだ。」

「隊長……たまに見にくるあの人ですか? なんて言えばいいか……。」

「気にするな。君は筋が良い。こんなところで終わる人間の器でも無いようだからな。隊長も同じ気持ちさ。」

「今までお世話になりました!」

「たまには顔を出せよ〜。」


―1ヶ月後―


「諸君! 君たちは今日から栄光ある我らが帝国に兵士として貢献することになる! 帝国の敵を討ち滅ぼし、国土をお前たちの手で守るのだ! 健闘を祈る!!」


指揮官の発破を聞いているのはまだ真新しい装備に身を包んで緊張や期待でソワソワしている新兵たちだった。

新兵なので当然ながら全員若い。

だがそんな中でも特に若い青年がいた。

カルドだ。


念のために言っておくと彼はまだ騎士ではない。

あくまでも新兵だ。


指揮官の長ったらしいありがた〜いお言葉がようやく終わり周りの人間は興奮冷めきらぬ様子でおしゃべりに興じている。

カルドも黙り込んでいるとはいえ内心ではかなり興奮していた。

カルドも黙り込んでいたが内心ではかなり興奮していた。

ようやく目標の騎士へ一歩とはいえ近づけたのだから。


もちろんここからも道のりは遠い。

まずは新兵として正式に訓練をする。

その後で優秀なら騎士、普通なら兵士や衛兵、駄目駄目なら落第になる。


カルドの腕ならすでに普通の兵士くらいには簡単になれるのだがすでに彼は騎士以外になるつもりはさらさら無かった。

別に普通のへ兵士などでも暮らしていけるはずだがなぜか騎士になりたかった。

自分では気づいていなかったがきっと騎士に憧れがあったのだろう。


そうしてカルドは騎士への道を歩み始めた。


一ヶ月後。

いきなり少しだけとはいえ心が折れかけていた。


「疲れた……。」


毎日のように教官にしごかれ疲れ果てていた。

しかもなぜか自分だけだ。

他の人間は自分よりも訓練が少ない。

虐められているという雰囲気でもない。

心当たりも無い。

自分が知らない間に失礼なことでもしたのだろうかと不安な気持ちを抱えながら今日もまた簡素なベッドでぐったりとしながら眠りについた。

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