61: デートに行く
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ニトラ寮から戻った後、私はルイスとデートの約束をした……本当は一晩中お腹を壊して寝込んでいたのに、なぜか同じ夜のうちにケロッと治ってしまった。きっと愛の力に違いない……ふふ。
「……なんで私まで送り届けなきゃいけないのよ……」
「まあまあ……ついでに乗せてもらうだけだから……」
リボンの車に乗せてもらって商業区まで送ってもらうことにした……彼女が新しいゲームを買いに行くというので一緒に来たのだ。今日は自分のスタイルを変えてみようと思い、手が袖に完全に隠れるくらい大きめの長袖のシャツを着て、黒いショートパンツ、それに少し大きめのスニーカーを合わせた。仕上がりは、かわいいもの好きのギャル系になった。
「……正直に言うと、あなたがデートできるようになって、私もちょっと嬉しいんだよね」
「そう……私自身、こんな日が来るとは思ってなかったから……」
「……ね……あ、そうだ」
彼女はバッグの中から何かを取り出した。
「ほら……これ持っといて……」
タバコの箱みたいな何かだった。
「これって何……」
「コンドームよ……」
「このバカ、全然笑えないんだけど!!!!」
私は即座に顔に向かって投げつけた。リボンはハンドルを切り損ねて路肩に突っ込みそうになった。
「ちょっと!今運転中なんですけど!!死ぬとこだったじゃない!!!!……」
「だ……だって遊びに行くだけなんだから!そんなはしたないこと絶対にするわけないでしょ!」
私は怒鳴り返した。
「若い子にはそういうことも必要でしょ……一応持っておきなよ……万が一の時のために……」
彼女は大真面目な顔で言った……
「…………わかった、もらっとく……」
そんなことをするつもりは全くないけど……持っておいたって別に困りはしないし……でも
このサイズ、なんでこんなに大きいの……うーん……スポーツ選手ってそのくらいのサイズなのかな……
「何変なこと考えてるの私!!」
「ふん……彼の筋肉見ただけでもう舞い上がってるんでしょ……」
「黙ってて……」
よく分かってるんだから……
「まあいいや……ちなみにここでは別にそういうことを禁止してるわけじゃないのよ……結婚しても子供を産んでもいいけど……子供ができたら、父親と母親は即座に学生の籍を外されて、子育てに専念させられるらしいわよ……」
「へえ……それはそれで本気なんだね……」
私は車の窓の外に目を向けた。
「私はね……魔女を全部倒し終えたら……ルイスと家族を作ってみようと思ってるんだ」
「それまで生きてられるといいわね……」
「生きてるに決まってるじゃん!だって私が彼を守って、彼が私を守ってくれるんだから……」
リボンはうんざりしたような顔をした。
「あっ……でもあなたたちのことも大切だよ……」
「ありがとう……」
「それで……あなたは彼氏を作ろうとは思わないの?毎日私たちを羨ましがってばかりいて何なの」
彼女はしばらく黙り込んだ……しかも答えたくなさそうな素振りまで見せた……きっと前の世界でいい思い出がなかったのかもしれない……
「……まあ、彼氏自体は見つけるのそんなに難しくないのよ……でもいい人っていうのは……なかなかいないってこと、分かる?……」
「……………」
「まあいいわ……どうせ今日は思いっきり楽しんでくれたらいいから……昨日教えたこと忘れないでね……絶対雰囲気を台無しにしちゃダメよ」
「うん……わかった」
車のドアが閉まる音がすると……ルイスが近づいてきた。グレーの長袖シャツに黒のスラックス……今日は髪をかき上げて両耳にピアスをしていた……完全にバッドボーイ系だった……正直叫びながら走って抱きつきたかった。
「クロエのことよろしくね……」
「え?……うん……」
そして車は走り去った。
「今日は……いつもと違うね……」
「で……今日のスタイルはどう思う?……」
「可愛い……最高に可愛いよ!」
うまいこと言う……
「あなたもかっこいいよ……なんかバッドボーイ系だね……」
「これは恵さんが全部準備してくれたんだ……」
「ふーん……」
ありがとうございますーーー!!!!今度お礼させてもらいますね、恵さん!大好きです先輩!!
「じゃあ行こうか……」
私たちは、初めて会ったあの時に話したカフェに座って話し始めた。
「そういえばルイスって……野球の試合に出たことある?」
「えっと……小学生の時に県大会に出たことはあるけど……その時は決勝まで進めなかったんだよね……」
「ふーん……でもかなり上手いと思うよ。あと数ヶ月で体育祭があるって聞いたし……野球もあるじゃない。今回こそ決勝いけるよ!」
私は勝利のガッツポーズをして見せた。彼は小さく微笑んで返した。
「そうだね……頑張ってみます!」
「ちゃんと応援するからね……」
注文したパフェが運ばれてきた。
「クロエは……何か特別な趣味はある?」
まるでお見合いみたいな質問だ……
「マンガを読むこと以外だと……小説を書いたり、ゲームをしたり映画を見たりかな……でも一番多いのはマンガを読むことだね」
「ふーん……スポーツ少年と文学少女か?お似合いだね」
こら……このバカ……
「それ最初から狙ってた話だったんじゃないの……」
彼がパフェを食べているところを写真に撮って仕返ししてやったのに、写真が格好よく撮れすぎて自分が照れてしまった。
ならロック画面の壁紙にしてやろう。
「甘いもの好きだって知らなかった」
「たまにはね……スポーツをいっぱいやってると自然に食べたくなるんだよ」
「へえ……アスリートって大変だね……きつくない?」
「慣れたら簡単だよ……」
「なるほどね……私もスポーツやってみようかな……」
「野球やりたいなら教えてあげるよ……うちの部、いつでも歓迎するから……」
「暇な時に一緒にやらせてよ……」
私がクリームをすくって口に入れたら、クリームが頬についてしまった。彼は指で拭いてくれた。
「……ありがとう」
今すぐ店中に聞こえるくらい叫び出したかったけど……よく感情を抑えられたと思う。
「……あなたって本当に紳士だよね……いろんな場面で助けてくれてるし……」
「そうかな……お母さんに言われてたんだよ……女の子が困ってたらすぐに助けてあげなさいって。それが紳士のやるべきことだって」
「どうお礼すればいいか分からないよ」
「もう十分すぎるくらいお礼してもらってるよ」
「え?」
「僕の彼女になってくれただけで、十分すぎるくらいのお礼だから」
私は即座に顔が真っ赤になった。しかもその一言でもう少しでおかしくなってしまうところだった……
「……うっ……もうだめだ……やばいやばい……」
危ない危ない、あやうく叫ぶところだった……生まれてからこんなに恥ずかしい思いをしたことがない。
「ふふ」
彼は小さく笑いを漏らした。
「……甘いことを言わないで、わかった?」
私は即座に命じた。
「どうして?」
彼はわざと私をからかうような口調で聞いた。
「だって……あなたのことがもっともっと好きになってしまうから……」
私は言いながら顔を両手で隠した……言えば言うほど恥ずかしくなって、声まで少し震えてきた。
もう……この人って……だからこそ好きなんだけど。
実はこれを書いている私も、クロエと同じくらい照れくさい気持ちでいます……。私自身もラブコメを書いてみたいとは思っているのですが、もし実際に書いたとしたら、間違いなく10話で終わってしまうでしょうね。




