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クロエの不思議な魔法の記録  作者: Sakusaku


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51/58

51: ある青年の愛の告白…

  001


 一晩ひとばんにわたる戦闘せんとうあと……全員ぜんいん探索隊たんさくたい仮設基地かせつきちやすんだ。


 翌日よくじつ一晩中ひとばんじゅうつかてた全員ぜんいんひるまでねむつづけた。荷物にもつをまとめてくるまもどったころには、もう夕方ゆうがたになっていた。


 駐車場所ちゅうしゃばしょではべつ医療いりょうチームが待機たいきしており、姫子ひめことドロシーをって治療ちりょうつづけることになった。


 わたしとルイスさんはわりにドロシーのくるま二人ふたり運転うんてんしてかえることになった……


 きっと……魔女まじょたおせたからだろう……かえみちもそれほどいそいでいなかった……学生がくせいたちはそれぞれくるまはしらせながら、みち沿いの自然しぜん景色けしきをのんびりながめていた。


かえみち山道やまみちって……何度なんどてもれないですね……」


熱帯雨林ねったいうりんやまはこんなもんだよ。途中とちゅうくるまこわれたりしたら大変たいへんだし……夜中よなかならとくに……」


 すべてがもと日常にちじょうもどっていく……


「ねえ……クロエ」


「はい……?」


昨夜さくやのこと……きついてきたやつ……」


 昨夜さくや自分じぶんなにをしたかかっている……わけしたい気持きもちはあったけど、なに言葉ことばてこなかった。


「あの……その……なんか……すごくドキドキして……わあーーー!!」


 それをいた瞬間しゅんかんわたしはハンドルを路肩ろかたけた。


「ちょ……ちょっと! あぶないじゃないか!」


 警告けいこくされても全然ぜんぜんこえなかった……人差ひとさゆびかれくちをふさいだ……かおあつくなっていくのをかんじた……


「や……もうそのはなししないで……ずかしいじゃない……かった?」


 いながらほおあかくなっていく……極限きょくげんまでずかしくて……ちらっとかれかおぬすた……どんなかおをしているのかまったくめなかった。


「……うん」


 かれうなずいた。


 でもそう約束やくそくしたにもかかわらず……運命うんめいというのはこんなにも意地悪いじわるなのか……づけばその場面ばめん全員ぜんいんられていた。そして見知みしっただれかのオフロードしゃが。


「まあ~ 彼氏かれしみち途中とちゅうでイチャイチャしちゃって~……わたしたちはさきくわね、おひとりさまわたしたちにはながめるしかないもんね~」


 このピンクかみのゲーマーヤンキー! よくわたしをからかえたわね!


「えっと……ゆびくちからはずしてもらえる?」


「あっ! ごめんなさい……」


 まったく……おとこにちょっとさわるだけでもこんなに動揺どうようするなんて……わたしって本当ほんとうにだらしないわ!


「え……じゃあ……運転うんてん再開さいかいするね……」


 まったく……はじめてったから、かれのそばにいるたびにドキドキしてしまう……ちらっとるたびにずかしくてかおけたくなる……


 もう限界げんかいだった……気持きもちをかかめばむほどいきまる。しかもかれうしろにすわっているし……


「ねえ……ルイス……あの……なたって……きなおんなって……もういる……?」


 いちゃった!!! いちゃったいちゃったいちゃったいちゃったいちゃったいちゃったいちゃったいちゃったいちゃった!


 ああ……なんてことをってしまったんだろう……もし本当ほんとうきながいたら……絶対ぜったいいるにまっている……かれこたえに期待きたいしちゃだめよ、自分じぶん


「いるよ……」


 たった一言ひとことが、わたしこころを粉々(こなごな)にくだいた……


 やっぱり……そのひとわたしじゃないわよね……こんなにかっこいいひとなんだから、わたしなんかより素敵すてきがいるにまって——


金色きんいろかみおんなで、もと貴族きぞくのお嬢様じょうさま制服せいふくていて、やさしくて、可愛かわいくて、礼儀正れいぎただしくて、しっかりしていて、おまけにたたかいもつよい」


 え……え……ちょっとって……それって……もしかして……わたしのこと!?


「そ……それって……あの……つまり……」


 くちがうまくうごかないのに、かれ真剣しんけんかおでこうこたえた。


きみのことだよ……」


 その告白こくはくに、わたしはどうしていいかからなくなった……正直しょうじきえば、いまここでくるまごとやまから転落てんらくしても理解りかいできるくらいだった。


「……本当ほんとうに?」


 なぜかあまえたこえてしまったのか自分じぶんでもからない……かれちいさくわらって、うしろからきしめてきて、わたし華奢きゃしゃ背中せなかあたまあずけた。


「……ぼくだれにもうそをついたことはない……」


「……ルイス……」


「うん?」


 かれ告白こくはくしてくれたその瞬間しゅんかん……なにかがすこしずつわっていくのをかんじた。


 わたし自身じしんもすこしずつわっていった。


 自分じぶんかたさえもわっていた。


わたし」とぶようになった。


「もし浮気うわきしたら……ころすから……かった?」


了解りょうかいしました……お嬢様じょうさま……」


 かれはさらにつよきしめてくれた……かえみち間中あいだじゅうわたしかおから笑顔えがおえることはなかった。


 わか二人ふたりあま空気くうきが、みちのりをずっとたしつづけた……


 わたしは……このうえなくしあわせだった……

私にとって、愛を告白するというのは、だいたいこんな感じです。お互いを理解し合っているから、なぜ好きなのかを説明する必要はない。ただ話をするだけで、なぜそんなに好きなのかが分かるんです。

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